表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
334/729

13-20 国主の一手

 放置すると決めはしたけど、情報収集はしたい。

 だが、こっそりとバレずに情報収集をしたかった俺は、ブラフとして大々的に難民を使うことに決めた。



「給料ははずむぞ!」


 月にいくらか渡す契約で、10組の難民を岐阜市に放り込んだ。

 彼らにはお金を渡し、家を借りさせ、2ヶ月間は岐阜市で生活して貰うが、やって貰うのはそこまでである。前回のように情報収集をさせることは無い。

 情報収集をしないとは言え、俺には前科というか、人を送り込み情報収集をしたという実績があるので、人を送り込めば当然警戒されるし、人員が割かれることだろう。

 金満な手段ではあるが、こういった攪乱は有効である。





 ブラフの難民はそれで良いとして、本命は下忍衆だ。

 彼らはそれが本職なので、確保してある我妻への対応(・・)に加え、警察の監視をお願いした。あと、国主もだな。



 我妻を確保してあるのは、俺の秘密基地その2だ。

 今回の対応のために作った急ごしらえで、ちょっと穴掘りをして床と壁に板を張り、蓋をしただけのものになる。


 場所は村と秘密基地その1との中間ぐらいか。

 現在は筋力を削ぐための断食ダイエットのはずで、見に行くこともできるが、見に行く気は無い。

 吹っ切ったとは言え、見たいものでもないからね。ジンも監督ではあるが、実際に見に行くのは何かあった時ぐらいだ。

 回復薬は渡してあるので、死にはしないだろう。


 こちらには下忍衆から常時3人と、いざって時のための草原大狼が1頭が割り当てられている。



 残る22人が岐阜市に潜伏中。

 正規の手続きを経ずに内部に侵入し、何食わぬ顔で生活させる。

 今頃、普通に入り込むと、我妻の仲間かもしれないと疑われるからね。そういった誤解を避けるためにそうした。


 大垣市の署長さんに紹介され、ここ最近は馴染みになった情報屋。

 彼の手も借り、それぞれバラバラに情報を集め出した。



 他に出来ることとして、俺との関連が知れ渡っているニノマエを通じ、岐阜市と大垣市に食料をそこそこ売り払ってみた。


 売る時には遠方の取引先に無理を言って集めた、そう説明させた。

 他所からの購入品と産地を偽ってはいるが、食料の不足・高騰が叫ばれる中で産地にこだわる人は少ないし、すぐに調べる手段など無い。

 あまりたくさん持ち込めば怪しまれるが、そこそこ程度であれば問題にはならない。

 ちょっとした点数稼ぎである。


 そこそこの量を一度持ち込んだだけで稼げる点数、周囲の良い反応というのは無いに等しいが、何もしなければゼロであるし、マイナス側に傾く話ではない。

 嘘だけど苦労して集めたというエピソードを作ったし、多少の効果はあると思う。

 前から岐阜市で取り引きをしているので、補強程度にはなったはず。





 そうやって出来ることを行い、いくつかの布石を打ち、時間が経つこと3日ぐらい。

 突っ込みを入れたくなるほど早い段階で、美濃と尾張の国主が動いた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ