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10-20 戦利品回収

 ワクチン・オーク達は飯を食っている最中に過半数がそのまま寝てしまった。

 疲れた体に酒を入れたのだ。風呂でさっぱりした程度では眠気に抗えなかったのだろう。泥のように眠っている。


 風呂は用意したが、オークたちの寝床の準備はできていない。

 ここで一泊していくつもりで自分たちの分は用意したが、カードに戻すつもりのオークたちの分までは用意していなかったのだ。

 と言うか、すでにカードの利用枠が限度に達している。これ以上は何もできないのであった。



「悪いけど、夜中に襲われる可能性が高いから。夜間の警備は任せたよ」

「「「はい!!」」」

「「「ブフォッ!!」」」


 これまで俺の護衛や伝令を頑張った剣と弓の部隊と、タイラントボアはカードに戻した。

 ここからは槍を中心にワクチン・オーク達をローテーションで回して周辺の警戒にあたらせる。


 寝床に選んだ場所は北の方角、日野川沿いの丘のあたりだ。

 もう少し北に行けば安全圏の福井市だし、そこから東の大野町まで逃げ込む算段を付けている。


 見つかったとしても警戒網をちゃんと敷いたし、草原大狼の足なら大丈夫だと思うのでそこまで気を張らなくても良いと思う。

 さっきの戦いを考えれば、敵に夜襲を仕掛ける余力は無いと思うけど、これは念のためだよ。

 ここで油断をして殺されました、はさすがに間抜けすぎるからね。





 翌朝。

 夜襲を受ける事も無く、無事にゆっくりと眠ることができた。


 夜番を受け持ったオークたちは眠そうだが、ここから先はただの撤収作業に過ぎないので、もうカードに戻すことにした。

 何人か殺されているしね。一回戻って人員を補充してください、だ。

 話は夜のうちに聞き終えているので、やるべき事は終わっているよ。



 リキャストタイムの関係上、俺のカード利用枠はごっそりと削られた。

 ボア2枚が半年、ワクチン・オーク達の3枚も1ヶ月とか3ヶ月とか枠を圧迫する。ゴブニュート達もリキャストタイムが終わるまでしばらく時間がかかるから、本当に身動きが取れないね。

 しばらくは何があっても静観するつもりでいるよ。


 強カードが軒並み使用不能では、無駄にリスクを背負えない。

 しばらくは雑魚キャラムーブで、戦わないように村で大人しくしておくよ。


 大垣市の方にもしばらく顔を出さないよ。

 なんか厄介事が控えて良そうだからね。薬だけ渡しておけばいいだろうし、他の誰かに任せるさ。





 今回の戦いで手に入った戦利品は軒並みカード化し、『ディズ・オークメイジ』『ディズ・オークサモナー』といったレアなカードも手に入った。

 これ、かなり美味しいカードだったよ。他にもコマンダーとかあったので、色々とできる事が増えそうだ。



 後は回復ポーションらしき液体の薬や、武器防具。

 アイテム回収の教育をミスったかな? 手に入ったアイテムはずいぶん偏っていた。

 自分の興味がある物を見る分には問題無いのだが、「価値があるものを拾ってくる」「相手の技術力を分析する」と考えると、バリエーションはもう少し豊富でも良いと思う訳だが。                 


 欲しいアイテムがどれだけあったかは、回収しきれないほどに決まっている。

 ゆえに取捨選択が大事なんだけど、その基準と方向性をもう少し話し合っておくべきだった。

 同じのばかりなら工業力、「同じものを同じ品質で大量に作る力」を測るのにちょうどいいんだろうけど、色々見てみたかったというのも本音である。


 カード化後もリキャストタイムが発生するので、装備の類を一つにまとめて一括でカード化。

 モンスターの方は端数を切り捨てるように部隊、戦隊とまとめていく。



 ほぼ1日かけて戦利品を回収した俺たちは、その3日後に村へと戻るのだった。


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