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4-4 農園①

 ゴブニュート村を終たちに預け、夏鈴たちを伴って帰還した。

 道ができたことで行き来が楽になったとは言え、歩きは時間がかかる。何年先になるか分からないけど、いつか線路でも敷いて、トロッコなどの移動手段を確保したいものだ。


 その前に馬でも確保できればいいのかな?

 線路のような物を作るのはかなりの魔力が必要だろうから、まだそっちの方が早くなんとかなりそうだし。

 狼は乗り物に向いた動物じゃないし、どこかで何か確保できればいいんだけど。



 カードのコピーなら何個でも同じサイズの線路を作れるわけだけど、5kmも線路を作ろうとすれば、相応の手間がかかる。

 ドワーフのような鉄の加工に強い種族がいれば助かるんだけどね。今のところは駄目っぽい。


 ゴブリンには鉄のハンマーを合成しても鍛冶師にならないし、鉄を溶かすための炉を合成することもできなかったし。

 製鉄回りは、ゴブリンには荷が重い。


 って、今は『ヒューマン・スレイブ』がいるか。

 こっちならハンマーや金床を合成すれば鍛冶師になれるかもしれないかな。

 試してみたいことが増えるねぇ。





 家の周りもずいぶん様変わりしている。

 主な変化は農園ができつつあることで、平原が整備され始めているのだ。


 このあたりに自生しているのは野生化した稲と、それ以外の雑草。

 これらが混在しているので、できるだけ雑草を抜き取らせ、稲だけにしている。

 ついでに、地面に落ちている石ころを回収し、できるだけ畑に近い状態を目指している。


 この雑草抜き取りと石ころ拾いにそれぞれ専任の一部隊を用意し、常に働かせている。

 ゴブリンは非力だが持久力はそこそこ有るし、これらの作業はそこまで力が要らないので、特に向いていないという事はないと思う。

 着実に雑草が積み上げられ、石ころが道路として敷き詰められていく。



 別の所に顔を向けると、誰もいないように見える場所で草が倒れ、消えていった。


 ああ、雑草処理には兎たちも動員しているからね。

 稲は食べないようにと注意しておけば雑草だけがどんどん減る。

 天敵だった野生の草原狼も、最近はうちの草原大狼たちに縄張り争いに負けて近寄らなくなっているので、気兼ね無しに食事をしているようだ。


 こいつら、そのうち遠征しないと食べる草が無くなるかもしれないね。

 天敵がいない状態の兎はとんでもないって言うし。



 この地がイギリスにならないよう、俺は注意するとしよう。


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― 新着の感想 ―
[良い点] 100話おめでとうございます [一言] 続きも楽しみです
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