バグメイド 1
ギャグ要素多めで書いていきたいなぁ〜と思っています。シリアスな展開もあるかもしれませんが、基本はギャグの方に…
「ぎゃあああぁぁぁぁぁぁあ!!」
底辺貴族であるこの俺、ルート・ライゼルは現在、魔物から逃げている最中だ。
どうしてこうなった…俺はただ、強くなるため魔物を倒しに来たはずだったのに…
「こんな魔物がいるなんて聞いてねぇぇぞぉぉぉ!!」
誰が魔物を倒しに行ったら、五十体近くの魔物に追われることになることを予想できたか。
「なんでこんなにいるんだよぉぉぉおお!!」
とりあえず、叫びながら逃げる。もしかしたら誰かがこの声を聞いて助けてくれるかもしれない。
あっ、親に隠すために人が滅多に入らない森に入ったのは誰だっけかな?
「くそっ!こんなところで俺は死ぬしかないのか!」
走る体力が無くなってきて、諦めようかと思い始めていたその時…
「これはこれは、部屋におられないと思っていましたが、まさかこんな所でさらにこんな魔物の大軍を従えていたとは…私、感服致しました」
俺の専属メイド、サリーがいた。うん、とりあえず……
「なんでいるんだよ!」
「ご主人様の気配を感じたので」
「…」
あぁ……こいつは色々とおかしいんだった…
どれくらいおかしいのかと言うと、まずこいつが眠っているところを見たことがない。ずっと起きてる。あと、俺の世話をしているメイドがこいつだけだ。全て一人でこなしている。さらにさらに、どこに行っても俺のことを気配で察知するらしい。ストーカーかな?
そして、強い。
「従えているんじゃねぇんだよ!レベル上げをしようとしたらこうなったんだよ!」
「そうでしたか、それでしたらこいつらを殺しますか?少なくとも、私はご主人様であるルート様に攻撃しようとしてる時点で、生きる価値は無いと思いますが」
「…」
どうしてこいつは俺のことを神様みたいに崇めているのか…………確かに、こいつがお腹をすかせて倒れそうになっていたのを助けたが……こんなに強かったら冒険者とかでも十分にお金を稼げただろうに。
「ま、まぁそうしてくれるなら助かるが……」
「終わりましたよ?」
「へ?」
俺はそう言われて、後ろを見てみたが、そこにあったのは死体の山だった。
「……は?この一瞬でやったのか……?音も何も聞こえなかったんだが……?」
「ご主人様を驚かしてはいけないと思い、静かにやりました」
「…」
いや、なんというか……まぁ、助かったしいいか。
「ありがとな、助けてくれて」
「いえいえ、メイドたるものご主人様の身の安全を守るのも仕事の内ですよ」
いや、それは護衛の人達の仕事だ。越権行為だろこれ。まぁ、護衛を頼むようなお金なんてないが…
「はぁ、こんなに強いんだったら俺以外のもっと高貴な貴族様の所にでも行った方が良さそうだがな…」
「何を言ってるんですか?私は貴族がいいのではなく、ルート様がいいのですよ」
「はいはい、そうですか」
「はい」
こいつはずっとこんな感じだ。俺のどこがいいのか……よく分からんな。
「んじゃま、帰るとしますか」
「はい。父上様がすごい形相でしたので、私が全力で守りますよ」
いや、それは確かにありがたいけども……父さんが怒っているのか……それはこわいな……
「……帰りたくねぇなぁ……」
なんとなく口にしたこの言葉が、今後の人生を大きく変えることになるとは思わなかった。
主人公の今のステータスはこんな感じです!
名前¦ルート・ライゼル
レベル¦一般的な子供より少し高い
体力¦平均より少し高い
攻撃力¦平均より少し高い
素早さ¦平均より少し高い
賢さ¦かなり高く、頭の回転も早い
魔力¦平均的
見た目¦女の子……あっ、男…いや、どっち?
あとチートメイド
名前¦ルート様の下僕
レベル¦とっくに限界超えましたけど?
体力¦限りなく無限に近いなにかですね
攻撃力¦普通の神ならば、ワンパンですかね
素早さ¦光って意外とゆっくりなんですね
賢さ¦大体のことは知っていますね
魔力¦そちらの世界で言う……MPとやらはカンストですね
見た目¦もちろん、メイドです。それ以外?そうですね……胸はそこら辺の女性よりかは大きいと思いますね。身長は百六十五に設定していますよ。
……すみません。メイドのステータスだけバグってて……あれ……?僕の打ち間違えなのかな?うーむ……