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貧乳絶滅対策本部  作者: ロリコン勇者
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第五話 『くまさんパンツ』

 学校から歩いて数分。

 割と栄えた街なので、駅周辺は学生のたまり場となっている。

 ショッピングモールに、カラオケ、ゲームセンターなどエトセトラ。

 そんな中俺たちはラウンドツーに向けて歩いていた。

 ラウンドツーとは、ゲームセンターやカラオケ、スポーツなどがすべて詰まった施設である。

 そんな中俺と蜜は、中で何のスポーツをやるかについて話していた。


「やっぱりほどよく動けて楽しいボーリングなんてどうだ?」


「いいですねボーリング!小学校ぶりです!」


 どうやらご満悦といった様子だ。

 そんな感じで話していると、あっというまにラウンドツーに到着した。

 隣の蜜を見ると、ぴょんぴょん跳ねながら目をダイヤモンドの如く輝かせている。つまりめちゃめちゃワクワクしているのだ。こういう時は内面まで幼女になるんだな、蜜は。まあ言わないけど。


 そしてラウンドツーの中に入り、ボーリングの受付のとことまで行く。

 蜜はというと、さっきからきょろきょろと辺りを見渡していて、落ち着きがない。

 

「お客様、只今カップルプランというものを期間限定で実施していまして、1ゲームの料金で2ゲームやることが可能ですがどうなさいますか?」


「あ、じゃあせっかくなんでそれでお願いします」


 そして料金など払って受付が終わり、蜜は開口一番


「シン先輩嘘つきました!私たちはカップルなんかじゃないです!」


「得した気分でいいじゃんか」


「私は嘘をついた共犯者として罪悪感の方が勝っています!」


「じゃあ今からでもカップルになるか?そうすれば蜜の罪悪感は完全に払拭できるけど」


 またしても意地悪を言ってしまった。

 だが、蜜には申し訳ないがこれが実に楽しいのだ。


「むぅぅ……。じゃあ勝負です!この二ゲームの合計スコアで私が負けたら罪悪感払拭のために一時だけカップルになったということにします。私が勝ったらこのあとの夜ご飯をおごってもらいます!」


「おお、その勝負受けて立とうじゃないか」


 こうして俺と蜜の賭けあり勝負の幕が切って落とされた。


「それでは僭越ながら私からいかせてもらいます」


 蜜は真剣な表情でボールを持ち、ゆっくりと前に進んでいく。そして、タイミングを合わせボールを持った腕を後ろに振り、ボールを投げた瞬間にバランスを崩し「ひゃう……!」という声とともにしりもちをついてしまった。

 だが、転がったボールがそのままきれいにまっすぐ進んでいく。

 ピンの中央を捉えたボールは、きれいに全部倒した。

 ストライクだ。

 その様子をしりもち着いたまま見ていた蜜は、はしゃいで俺の方に向かってくる。


「やったー!ストライクです!シン先輩みましたか!」


「いや、俺のところから見えなかったな」


 本当だが、嘘である。

 実際は蜜のストライクは余裕で見えていた。

 じゃあ見えてなかったのは、


「ほら見ろ、真正面からのリプレイだぞ」


 それは先ほど蜜が投げるまでのリプレイ。


「はっ___!」


 そこで全てを察した蜜だが、もう遅い。

 俺はリプレイでさっきしりもちをついた瞬間の蜜を凝視し、


「おい、嘘だろ……」


 くまさんパンツ!


 スカートの隙間からくっきりと見えてしまったくまさんパンツに、俺は内心めちゃめちゃ驚いていた。

 部室でのあれは冗談で言ったつもりだったが、まさか本当にくまさんパンツだったとは。

 

「ストライクおめでとう(笑)」


「ち、違うんです!こ、これは……」


「これは?」


 だめだこれに関してはからかわずにはいられない!

 蜜は耳まで真っ赤にして弁解を試みようとするが、虚しくも俺にははっきりとくまさんパンツがこの目に映ってしまった。


「……すれて…………さい」


「なんだって?」


「お願いだから忘れてください!」


 ここまでにしてやるか。

 からかいたい気持ちをぐっと抑え、さすがに公共の場ということもあり俺も自重する。

 いや、前言撤回。これだけは最後に言わせてくれ。


「減るもんじゃないんだしいいだろ」


 蜜は怒りの臨界点が限界値を超えて、依然顔は真っ赤なまま俺にポカポカと両こぶしをぶつける。

 言うまでもないが全然痛くない。

 一通りポカポカした後、蜜は少し落ち着いたのかそのまま無言で待機席に座った。


「よーし、俺の番だ」


 そんなこんなで、最初は目も合わせてくれなかった蜜だったが、次にストライクを取った時には嬉しさのあまりさっきのことを忘れて俺にどや顔してきた。

 どや顔した数秒後に俺の顔を見てくまさんパンツのことを思い出して、慌ててプイっとそらしたが、結局最後はお互い楽しくプレイすることができた。

 結果としては俺が勝ったのだが、さっきのはさすがに可哀想だったので、夜ご飯は俺がおごることにした。


「いやーだが、蜜もなかなかやるな!」


「シン先輩こそ珍しくほんのちょっとだけカッコよかったですよ!」


「珍しくってなんだよ」


 そんな感じで「また行きたいですね」と、とても満足いった表情で俺にそういう蜜に対して俺は「そうだな。今度はもっと動きやすい服装で来ような」と、それだけ言って、ボーリング場からは離れていった。

 叩かれたのは言うまでもない。

 

 




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