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偽電車男 第二部「6.生きようとする強い意志」

俺の社会人生活を振り返って恋愛の話を書きますが、もちろんフィクションも混じった自伝的小説です。うかつに書くと特定されちゃうw

ミズキさんに「次のとこでもがんばれよ」ってメールをした、数日後。

夜の8時のことだった。


GC8で狭い道路を走っていると、俺の前を走っていた車が何かの飛び出してきた生き物を跳ねた。

その生き物は対向車線に跳ね飛ばされ、アスファルト上に落下した。


すぐさま「こいつはやばい!」と思い、その先の居酒屋駐車場に車を止めた。

その生き物が落下した上を何台も車が通過していく。

急いで生存確認をしなきゃ!


車が途切れたところですぐに生き物に近寄る。


・・・猫だ!


猫も何が起きたのかわからず、すごく混乱しているが、身体がダメージで動かせないのか、うずくまって車を避けている。

すぐに近寄って、生存を確認し、無理やり持ち上げてさっきの居酒屋まで連れて行く。


口からの吐血が少しあるが、問題なさそう。

事故地点には出血の後がない。

だが・・・・後ろ足がぶらんと逆方向を向いていた。


あああああああああ!


すぐさま居酒屋店員から空いた段ボール箱をもらい、持ち上げてその中に入れようとした。


そのとき猫は「ニャアアアアアン」と鳴いて、前足で必死の抵抗を見せる。

「俺は敵じゃないって!」そういいながら、無理やり段ボール箱に入れた。


家まで帰ると、ちょっと時間がもったいない。

すぐさま段ボールに入った猫を愛車助手席に乗せて、携帯で近場のネカフェを検索。


そしてネカフェに移動し、夜でも診療している市内の動物病院を探し当てた。

地図をプリントアウトし、位置を確認しながら運転して病院到着。

猫が移動中に、自分の後ろ足を正しい方向に無理やり戻そうとして痛みでおしっこ漏らしたが、段ボール箱の中だったのでセーフ。


すぐさま診察してもらった。

レントゲン撮影も含めて。


右後足は複雑骨折。

口からの血は問題なし。

内臓に損傷なし。


骨折の治療を依頼。

治っても、前みたいに走ったりはできないだろうといわれたが、今の状態よりはましさ。

歩いてもいいんだ。


医者に野良猫であることを話すと、複雑骨折手術の許諾書を書くように言われた。ペット名には「○○ のら」 と猫の仮名を入れてサインした。


オペ開始したが、仕事もあるので今日は猫の手術に付き添えない。

預けて、明日様子を見に来るようにした。


翌日、手術完了した猫は毛をそられ、カラーのようなものをつけられたまま

ケイジに入れられていた。

俺の姿を見ると、急にあまえてきた。


右後足が骨折しており、そこをワイヤーで固定する手術をして、ギプスもしているため、後ろ足のふんばりがきかずに尻餅をついたが、そこがかわいらしい。


手術代は、俺が全部持った。

医者も俺の行動に感心したのか、いささか負けてくれたよ。

貯金が少しだけ回復したところだったが、しょうがないさ。

こいつはあの時生きようとする強い意志を見せたから。


正直このままもとの場所に返しても、野垂れ死にするかもしれない。

なので、病院側で里親を探してもらった。


二週間後、里親が見つかり、猫は引き取られていった。

最後に見送りたかったが、平日の午前とかだったので仕事で見送れなかった。


里親のところでまた事故に会うんじゃないぞ、「○○ のら」

お前があのとき見せた生きようとする強い意志は忘れないよ。

きっとあいつは今でも元気に生きているだろう。


第一部と第二部の構成です。

よかったら見てやってください。

ブログの方だと全部書き終えてます。

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