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偽電車男 第二部「5.彼女に謝りたかった・・・俺のせいだもんな」

俺の社会人生活を振り返って恋愛の話を書きますが、もちろんフィクションも混じった自伝的小説です。うかつに書くと特定されちゃうw

身体作りを再開した。

室内トレーニングを毎日かかさず、夜はウォーキングとランニングを1時間行った。

ウォーキング途中で水分補給もしないといけない。

できればスポーツドリンクがいいか、それだと何か足りない。

そう思っていた。


慣れない環境でも、徐々に仕事が順調にいきだした。

だが、客先では歓迎会など一切開かれない。

当然だ。

これが本来の派遣のスタイルなんだろうな。


毎日、定時をちょっと超えるあたりまで仕事をして、帰ったらご飯作って、

そしてそこからトレーニング。

腹筋も戻りだした。

毎夜ペットボトルに水道水を入れて、歩く、歩く。

いつも新たな発見があった。

ここにはこんな飲み屋がある。

実家が農業やってるから、田んぼとかあると実家を思い出す。

親にも定期的にがんばってて、体調も大丈夫だと連絡を入れていた。


住んでいるところは駅が近いが、一時間に一本しか電車が来ないような田舎の地方。

だが、終点までいけばそれなりに都会に着く。

そもそもファッションに金かけられるほど、貯金はない。

だって、ちょっと盛り返しても、ひどい貯金額だ。


いや、それよりも貯金が大変だったが、ストレスがたまらないようにビデオショップの会員になって、いつもアクション映画を見ていた。

あの時は拳立て伏せ、倒立腕立て伏せなどやっていたが、全部有事のさいにあいつらをぼこぼこにするためだった。

今は、あの客先と違って、変な集団につきまとわれたりはしてない。

陰口もない。

土日は軽く買い物がてらドライブを楽しんだ。


2ヶ月ほどたって、営業さんが客先に様子を見に来たときにこういわれた。

「ミズキは来週異動で、今週の土曜日に引越しするぞ」

「ああ、そうなんすね。」


そして、その週の土曜日。

ついにメールを送ることにした。


ストレス解消で、ちょっと隣の県(あの客先のあるとこじゃない)まで遠距離ドライブ。

そしてあるコンビニの駐車場で車を止めた。

メールを打つ。


『おっす。久しぶり。元気してたか?異動になるんだってな。あのさぁ、多分まわりからひどい嫌がらせ受けてたかもしれないって心配してたんだ。それも俺のせいなんだ。本当に申し訳ない。あんとき話したろ?周囲で陰口叩かれたりとかさぁ。』


15分ほどたって、ミズキさんからメールが返ってきた。


『久しぶり。元気にしてる?大丈夫だよ。そんなことは無かったから。心配してくれてありがとう。』


あのとき支社長は言ってた。

ミズキさんも俺と同じように、まわりがうるさくて仕事に集中できないって漏らしてるって。

この人はいじめを受けてても、それは無かったと言える、そういう強い人なのかもしれないな。

胸がきゅんとした。


しかし、もう彼女に関わってはいけない。

辛い目に会ったのを隠しているかもしれないから。


だから最後にこんなメールを送った。


『いじめは俺の勘違いか。まぁ、もう一つ俺の勘違いだったら申し訳ないが、

マリちゃんとのこと応援してくれてたんだったら、ありがとうな。マリちゃんはどうなったか知らないが、彼女が選んだことなら別に文句はないさ。もぅ会うこともないだろうし、最後に言わせてくれ。俺は、お前のそういう優しいところとか本当に好きだったんだぜ。次の客先ではさ、いい人見つけてがんばってくれ。もぅ彼氏いたらアレだけどな(笑)』


その後、メールは返ってこなかった。

ミズキさんはいじめが無かったと言った。

それが聞けたから、十分だ。

もしいじめを受けていたのだとしても、よくがんばったな。


本当なら、あいつらをぼこぼこにしそうだったり、マリちゃんと仲が悪くならないようにってことで客先変えてもらったりしたけど、復讐は置いておこう。


次のとこでもがんばれよ、ミズキさん。


第一部と第二部の構成です。

よかったら見てやってください。

ブログの方だと全部書き終えてます。

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