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「猫姉、ダイジョブ!?」

野良猫の影から先程鼻を圧し折られた少年が現れる。

「大丈夫よ、私より滑断(カツダン)のフォローに回りなさい」

冷静に自分の体に刺さったのを抜きながら指示を出す野良猫。

「何なんだよ、アイツは!!」

その悪態に答えたのは他ならぬ田仲だった。

「何だ、譲渡者か。力と思想を引き継ぐとはいえ、雑魚は雑魚だな」

彼らしからぬ嘲りを含んだ物言いに大谷は疑問を覚える。

影縫(カゲヌイ)、あれが【月墜】の元副団長よ」

「ふん。昔の話だ」

そう吐き捨てた田仲はいきなり右手を引く。

その動作の結果、狙撃銃を構えていたと思われる男が窓を破って飛んできた。

その腹を裏拳で後ろに飛ばす。

「野良猫に影縫、滑断に鎖儡(サライ)か。随分と豪裟な陣営だな」

無感動に敵勢力の内訳を捉えた田仲の言い様は正しい。

正しいがしかし

「俺を殺すにゃ足りねぇ。結局てめぇらが弱い事に変わりはねぇんだからな」

傲含不遜に言い捨てる。

「散開!!」

最早役立たずになった人質を放り捨て、自身の頭に猫耳を着ける野良猫。

「【ジュウ】【エイ】【カン】【ザン】。確かに単体でも強い力だ。だがな」

右手を振るう。

「俺みたいに三つの力を使い熟す奴を相手にするなら熟練度も連携も足りないって」

再び銀線が閃く。

その一動作で滑断と鎖儡の二人が崩れ落ちる。

しかし、田仲の影から影縫が飛び出す。

その体に傷はない。

それすらも奇襲には成り得ない。

先程と同じように肘鉄を食らい、それでも影縫は嗤う。

その影縫の影から(・・・・・・)野良猫が現れた。

常日頃から着ているコートとその下に来ている男物のワイシャツの前がはだけ、恐らく見せブラであろう下着が露出していた。


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