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紅糸島の奇祭〜カースト底辺の俺を嫌って、イケメンに擦り寄る許嫁よ、さようなら!これから俺は、島の生き神様に贄として愛されひたすら甘々の日々を送ります〜  作者: 東音
第三章 少年は生き神様と遊ぶ

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真人の決意

※性的表現があります。苦手な方はご注意下さい。また、15才以上の閲覧でお願いしますm(__)m


 儀式の間に設えられた寝床で、俺とあかりは再び肌を合わせて睦み合っていた。




「んんっ…!真人っ…!あっ。き、きもちいっ…!あっ、ああーっ!」

「あかりっ…!あかりっ…!くぅっ…!」


 裸のあかりを抱き締めて、夢中で彼女を味わい、最奥まで彼女を貫いた時ー。


 !!!


 体の芯から力が湧き上がり、次の瞬間恐ろしい勢いで膨れ上がったそれが、あかりの体に吸収されてなくなっていくのを感じた。


「ああっ…!」

「あ、あかりっ!!」


 それと同時にあかりの体が紅く発光し、無数の紅い糸のような光が俺達を包み、前回の儀式以上に大きな光の柱か洞窟から上方へと立ち昇る。


 光が消えて、静寂が戻った時、あかりは寝床に崩れ落ちて、荒い息をついていた。


「ハアッ。ハアッ。」

「だ、大丈夫かっ!?あかり?」


 今回の儀式の光の大きさに、前回以上に力を使ってしまったのではないかと心配で、あかりの元に座り込んだ俺だったが…。


「だ、大丈夫よ…?真人…。今回は…前回程……力を使い果たして…いない…から…。」

「そ、そうなのか?よかったぁ…。」


 あかりの息は切れ切れで、辛そうな表情だったが、確かに病人のようにやつれてしまった前回程衰弱してはいないようで、俺はホッと胸を撫で下ろした。


 そして、数分後、回復し、身を起こせるようになったあかりが、苦笑いでこう説明してくれた。


「この前は、自分はこの儀式で死んでしまってもいいぐらいの気持ちで気を放出させてしまったから、あんなに衰弱してしまったの。」


「ええ!そうだったのか。あかり、あんまり無茶するなよぅ…。」


 半泣きの俺を安心させるように、あかりはにっこり笑った。


「心配かけてごめんなさい。今回は少し抑えたから平気よ。」


「けど、その割には儀式の光がむしろ前回より大きくて、勢いがあるように思えたのは、気のせいかな…??」


「ええ…。それは私も感じたわ。私の使った力は前回より少ない筈なんだけど、真人から受け取る力は前回より格段に大きかったような気がするの。」


「それって、あかりの俺の力を引き出す力が上手くなったって事?それとも、俺の気の力が大きくなったって事?」


「う〜ん。どうなのかしら…。今感じている真人の気の力は前回と変わらないようなんだけど…。」


 あかりは、小首を傾げて考え込んでいる。

 どうやら、生き神であるあかりにも、何故今回の儀式で大きな光が出たかは分からないようだ。


「まぁ、ともあれ、俺から大きな気の力を渡せて、少しでもあかりの負担が軽くなったなら、いいなと思うよ。

 俺があかりにしてあげられる事なんて限られてるし…。」


 キーとナーのように不思議な術を使えるわけでもなく、先代贄のように智略を練れる頭があるわけでもない俺は、神妙な顔でそう言ったのだが、あかりは長いまつ毛をパチパチ瞬かせた。


「真人は、これ以上ないくらい、私にいっぱい色々してくれてるわよ?

 将棋だって教えてくれたじゃない。」


「いや〜、怒らせて、失敗しちゃったしさ。」


「あれは、つまらない事で腹を立てた私が悪かったのよ。それより、今日はムキになって真人を将棋で負かしてしまって、逆に嫌われてしまったんじゃないかと心配だわ…。


 その…。儀式の最中も、この間より、激しかったから…//怒ってるのかと…。」


「…!!//」


 上目遣いでこちらを窺うあかりに、艶かしさを感じて、胸ともう一箇所にズギュンと響いた。


 確かに、さっきは前回の時よりヤンチャをしてしまったかもしれないが、

 それは、あかりを嫌ったり、怒ったりしているからではもちろんなく、寧ろあまりにあかりが愛おしく可愛すぎたせいだった。


 俺は慌ててあかりに謝った。


「いや、ごめん。それは、ついがっついちゃっただけで!

 そんな事であかりを嫌ったり怒ったりしないよ。

 あかり、この前みたいに痛そうじゃなかったし、甘い声出すから止まらなくて…。

 辛かったら、言ってくれればよかったのに…。」


「だ、だって、強引な感じにされるのキュンとして、なんか体が変な感じに…って、いけないわ、真人!私達が体を交えるのは、儀式のためで快楽の為ではないのよ!//」


「え?え?俺が悪いの?また怒らせた?ごめん。あかり。」


 いきなり顔を真っ赤にして怒られ、ワケが分からないまま謝ったが、そんな俺を見て、あかりはハッと口を押さえた。


「いいえ。ごめんなさい。また怒ってしまったわ。この前は泣いてしまったし。こんなんだから、私、ダメな生き神なのよね…。本当なら、母様や、歴代の生き神様達のように、余裕のある態度で真人を導いてあげなきゃいけないのに…。」


「あかり…。」


 目の前でしゅんと肩を落とし、俯くあかりに、確かに生き神としての威厳はないかもしれなかったが、俺はそんな彼女をとても愛らしく思った。


「でも、俺は泣いたり、怒ったり、笑ったり、素直に感情を表すあかりが好きだから、今更そんな完璧で余裕のある態度のあかりはピンとこないな…。」


 正直に気持ちを口にすると、あかりは更に顔を赤くして、両手を頬に当てた。


「ま、真人。また好きと言ったわね!チャラいわ!!///」


「ちゃ、チャラい…?お、俺?俺がか!?」


 あかりの口からまた思わぬ単語が飛び出し、俺は衝撃を受けた。


「ええ。真人、女の子のお話聞くの上手だもの。学校では許嫁さん以外にも相当モテていたんじゃない?」


 何故か、可愛い大きなお目々にジロリと睨まれ、俺は急いであかりに釈明した。


「いや、んなわけないだろ。カースト底辺の俺は、学校の女子達(許嫁を含む)に「キモい」とか「厨二病」とかウザがられてるだけだったよ!」


「えっ。そんなひどい事言われるの?学校って怖いところなのね。」


 ビビって震えるあかりに、俺は苦笑いする。


「いや、あかりは、超絶可愛いし、優しいし、賢いし、学校へ行ってたら、皆の人気者で、カースト頂上だから、そんな事言われないよ。

 君はカースト底辺の俺なんか見向きもせず、それこそ本当にチャラい、ハイスペック男子と仲良くなってんじゃないのかな。」


 俺は、チャラいハイスペック男子代表、風切冬馬とあかりが仲良くしている様子を思い浮かべてしまい、ギリギリと歯ぎしりをしながら説明したが、あかりは不思議そうにコテンと首を傾げた。


「ハイスペック男子と仲良く…。なんかピンと来ないわ。()()()()()()()()()()()()()()()()。」


「ぐはっ…!」


 あかりの問題発言に再びの衝撃を受け、鼻血が出そうになる俺。


 俺の事、チャラいと言うけど、あなたも大概人の心を掻き乱すセリフバンバン吐いてますからね?あかりさん??


「でも、真人と一緒なら、学校に通ってみたかったような気がするわ…。

 普通の女の子の生活ってどんな感じなのかしらね…。」


 どこか遠くを見るようなあかりに、俺はなんだか切なくなった。


「あかり!学校には通わせてあげられないけど、これから俺、あかりの為に出来るだけの事はするからね!頑張るから!!」

「??え、ええ。真人…///」


 頑張る宣言をして、どさくさに紛れて再び、裸のあかりを抱き締めると、腕の中の彼女は戸惑った声を出しながら俺の肩に頭をもたせてきた。


*あとがき*


 読んで頂きまして、ブックマークや、ご評価下さって本当にありがとうございますm(_ _)m


 今後ともどうかよろしくお願いします。

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