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僕の彼女は二次元   作者: 松武 重男
7/8

僕の彼女は二次元 7




7話



いつもと変わらない生活が続き月日が経つ。

チャイ・レイも色々と僕の身の回りの事をしてくれる


最近の晩ご飯はバリエーション豊富、食材を適当に買ってきて、後は食べたい食事をクックパッドにて検索、帰ってきたら温かいご飯が出来ている…もちろん、弁当もおかずが豊富になった。


弁当を食べている僕に岩瀬が近づいてきて一言


「なぁ…お前さぁ何時までお袋さんと過ごしてるの?」


うるさいな…って言うか、人のこと監視しすぎだよ。


「当分いるみたい」

一生僕の側に居てくれるけど…


「あっ、そうだ!相染…週末の夜、俺と飯食べに行くよ」


…!、なぜ?相染さん岩瀬のことを嫌がってたのに


「俺がね週末、飯でもどう?って誘ったら、あっさりOKしたよ」


ウソだ…だって、この前も誘われた時断ったって言ってたし、何かの間違いじゃないのか…


「まっ、最終的には俺の物になるけどな!」

と、また僕の肩にポンと軽く叩いて去っていった。



食事に誘っただけで、しかもその日始めての食事、1日だけで自慢気に「俺の物に」って、相染さんは「物」じゃない!


僕は岩瀬に対して怒りを覚えた…



仕事に集中出来ない午後、「はぁ…」ただため息の連続、そのため息の理由は相染さんの事だと思う。


付き合ってもいないのに、ただ手を繋いだだけ、一緒にご飯食べただけ…


でも、あの手の感触を忘れてしまったけど、思い出そうとするとあの1日の出来事も忘れそうになる…

何か切ない…



告白したいけど、僕みたいなのが相染さんに告白して嫌われてしまって、口を利いて貰えなかったらやだな…それに、僕にはチャイ・レイがいるんだ!



そうだよな、僕はチャイ・レイが居てくれたら良い…と、思ってた。


でも。


今日は仕事がどこまで進めたか覚えてない…

集中できてなかった…モヤモヤしてな1日で終わった。



この一週間は仕事にもまともに集中出来ずに週末を迎えた。


一週間の内2日、3日位は相染さんと帰りが一緒になる時があるのに今週に限って、1日もあっていない。


今夜は岩瀬と相染さんのデート…いや、デートじゃなく、ただの食事会…そう、食事だけ…だけだと思う。


今日は岩瀬の奴、朝からニヤニヤしてるよ、ポン気持ち悪い、相染さんが嫌うのも分かる。

相染さん今日もドタキャンしたら面白いのに…



「何、チラチラ見てんだよ!羽貫~あっ、今日、相染さんと一緒に出掛けるのが気になるのか?」


「ちっ、違うよ!別に見てないよ…」

見てたけど、バレたか…でも、ここは平静に…下手に動揺してたら、あいつの事だ何だかんだと言ってきて面倒だ…うん、ここは無視で。


「今日は楽しくなりそうだな!じゃあなぁ!」

と、自分のディスクへ戻った。


何が「楽しくなりそうだな!」だ、どうせご飯食べて「サヨナラ!」だろうな、たった1回の食事位で浮かれてるんじゃないよ!


イライラ…ソワソワ…自分で想像しては、勝手に解決してはまたイライラ…ソワソワって、一体僕は何をしてるんだ。


今日は殆ど仕事をせず終わってしまった。



「羽貫!お疲れ!今日もお袋さんと一緒に晩ご飯か!じゃあなぁ!」

僕に背を向けて、右腕を高く上げて去っていった。



何か悔しい…悔しいけど、ただご飯を食べに行くだけだろ…。

兎に角、今日は家に帰って何も考えずに寝よ…週明けには、相染さんから「岩瀬、ムカつく」って、言って来るんじゃないかな…そうだ、絶対そうだ!



会社の帰り、僕は色々と考えてた


相染さんの事…

僕は相染さんが好きだ、でも…相染さんは僕の事を友達だと言ってくれた。

僕は嬉しい、友達と言ってもらって

相染さんは、結婚なんて考えてない…

じゃあ…この先、ずっと友達としていられるのか?


友達の先は無いのかな…


でも、僕はその…勇気が無い。



「ただいま」


「お帰りなさい秀平さん」


その後の会話が無い…「今日はどうだった」とか「疲れたでしょ」って、言葉が無い。


だって僕の作ったチャイ・レイはロボットだから…。



8話へ続く



















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