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白銀を駆る者2 "ナターリヤ・タルヤナネノラン"

作者: 水饅頭

誰かの前日譚

白銀を駆る者シリーズですが、1とは関係なさすぎるので短編として投稿します

 軍靴の音が、また、鳴り響く……


 ある意味で、我らの敵こそが最も平穏にこの地を治めていたのかもしれない。その時は、誰もが皆等しく不幸であった……



 ホニロエフ、西から来た貴族(ボヤール)や北の海賊(バーバリ)、東の魔軍の誰一人としてそう呼ばないこの地は、何世紀もの間、『大義』とやらの都合で焼き払われてきた。


 海賊(バーバリ)が襲えば心身とも痛めつけられ、貴族(ボヤール)が来れば、明日の蓄えを奪われる。そして魔軍に敗れれば、地図を書き換えなければならない。「そこに守るべき人は居なかったのだ」と言って。


 時が経ち、いつしか海賊(バーバリ)も魔軍も貴族(ボヤール)に敗れたが、温かな潤いも無ければ、根を下ろす地もないこの地から、貴族(ボヤール)達は奪えるものは何でも奪うようになった。人も、金も、土さえも……もし逆らおうものなら命さえも。


 だが1749年、遂に一筋の光が、我々を貫いた。


 僅かばかりの作物も実らず、木の皮を噛み、凌ぐ真冬の中、三つの頭を持つ鳥の絵を着た一人の貴族(ボヤール)が、いつから口にしてないかもわからない、温かなスープを振る舞ったのだ。


 魔法を使い、みすぼらしい身なりの従者を多く携えた彼女は、スープを振る舞い終えると言った。


「私、ナターリヤ・タルヤナネノランは誰もが平等に暮らせる国を作ります」


 曰く、貴族(ボヤール)も、ヘイミンも、同じ飯にありつく世界を。

 彼女の妙にみすぼらしい従者は彼女と同じ夢を叶えるためについてきた、私たちと同じヘイミンなのだと言う。


 ほとんどの村の者がした様に、私も彼女についていくことにした。身なりの支度は、もう整っていた。持つべきものは、何もない。家も昨日、白銀の重圧に押しつぶされたばかりなのだから。

リハビリがなんとかできている?

むやみやたらにストーリーが生えてきますが、感覚のままに描いてます。あしからず。

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