トラウマの克服
「あー、食ったー」
「おなかいっぱい。おいしかったー」
ジノもルカも満足そうだ。部屋も食事もいいの選んだな。
おれも堪能した。眠たいけど1人の部屋に帰るのさみしいな。
「さっきの続きだけど、ヒポポダイルのお尻に入れた短剣、たぶんおれが壊しちゃったな。
その時ハルの『紐付』がおれの剣に絡まったかもしれない。
ルカとミサもだけど、おれの剣に紐付して魔法剣で支援してくれたろ?
ほんとに助かったよ、あれがなければヒポポダイルの外皮は切り裂けなかった」
「魔法剣はわたくしたちもおととい覚えたばかりなのよ。
おとといにハイスライムを倒したときジノと手を取り合って魔法剣を発動したでしょ。
ルカと一緒にあの時のジノよかったねって話してたの」
おお、覚えたてだったのか、2人とも後衛だから使わないんだな。
そもそも武器の耐久をガリガリ削るから魔法剣は人気ないものな。
「出てきたときすごかった。ヒポポダイルから生まれたみたいだった」
ハルがぼそっと言う。
「出てきたときもだけど、口の中に入った時はびっくりしたわよ。
足がすごく早くなって、ヒポポダイルの噛みつきも早かったのに、それ以上の勢いで入っていったから。
あれ? 自殺かな? と思った」
ルカが思い返すように言う。
「そうよ。あれは初めからそのつもりで飛び込んだの? そうは見えなかったのだけど」
ミサにも聞かれた。
「はじめは横をすり抜けるつもりだったんだ。
ライノプスの鎧がじわじわと魔力を吸ってきたのでうっとおしいからまとめて注ぎ込んでさ。
そうしたら足が速くなって、横にも曲がれなくなった・・・」
「装備の効果?」
「おそらく、鎧一式のセット効果なんじゃないかな。装備を受け取った時の説明になかったから個別に着けても発揮しないはず」
「ライノプスの鎧は大雑把に汚れを落としただけだからまとめてメンテナンスに出しちゃいましょうね。
ライノプスのハンマーも柄がへたれたみたいだから一緒に出してセット効果があるなら確認してもらいましょう」
「鎧だけじゃなくて武器もライノプスならセット効果が強化されるかもしれないな。
おれのお下がりで汚した後だけどこれからはジノが使ってくれるか?」
汚れたからイヤってわけじゃないよ。サイズの自動調整があるから誰でも着れるはず。
「アルはどうするんだよ?」
「ヒポポダイルの素材が入るだろ、何か装備作れるんじゃないか」
「アルの装備がちゃんとあるならアタシはそれで構わない。
セット効果も面白そうだしな、借りておくよ」
「ヒポポダイルの皮で鎧を作るの?」
「うん。ライノプスの装備でセット効果があったからヒポポダイルもありそうじゃない?」
素材の予定を話す。
「鎧一式と牙2本から短剣を作るつもりなんだ」
「短剣だとハルが使うの? アルの装備はどうするの?」
ルカに装備がなくなるおれのことを聞かれる。
「この世界に来た時にこの剣を持っていたって言ったじゃない?」
この世界とか言われて、ハルは困惑顔だ。あとで説明しよう。
「その時に持っていたのは剣だけじゃないんだよね」
「他の物にも剣みたいな効果があるってこと?」
ルカに頷く。
「まだ、確認はしていないけど、その時の鎧はまだ攻撃を受けたこともないから、もしかしたらすごい鎧かもしれない」
あるいは何の変哲もない鎧かもしれない。
「耐久が無限とか、剣より鎧向けの効果よね。
どんな攻撃でも切れないで壊せないなんて国宝を超えて神器と言ってもおかしくないわ」
ミサの評価がやたら高い。見た目は初心者用の鎧だよ?
「そこまでは期待できないな。鎧の隙間は結構あるし、打撃のダメージとかはそのまま通りそう。柔らかいしね。
でも、本当に壊れないなら斬撃とか貫通に対しては相当強いよ」
希望的観測を並べてみたが一番ありそうなのは何の変哲もない柔らかい皮鎧だったりする。
強そうに見せとかないとヒポポかライノの鎧を使うことになるだろうし、それだと武器とのセット効果の確認ができないんだよな。
「どこまで話したっけ、口に飛び込んだところかな」
「それで、口に入ったはいいけどヒポの舌で押し出されそうになって舌に切りつけたんだよ。その時に使ったのが新しく作った魔法剣『振動』でさ」
「また魔法作ったの? どこで考えてたのよ・・・。
新しい魔法はイメージを定着させるのにすごく時間がかかるはずなのに・・・」
ルカにあきれられた。
「そうよね、『紐付』を作った時も信じられないくらい早かったけど、戦闘中に作り出せるなんて考えられないわ」
ミサも信じられないように言ったが戦闘の前から考えてはいたんだ。
「もとになる構想はその前からあったんだ。投げた短剣を引き抜こうとして抜けなかっただろ。
それを抜くための魔法を作ろうとしてたから『振動』のイメージは出来ていたんだよ」
「でも『鋭刃』は持ってたでしょ。それに『振動』させると木から抜けるのはわかるけど攻撃力が上がるの?」
ミサはわざわざ魔法を作ったことが疑問のようだ。
「『鋭刃』は魔方陣で覚えたから威力が固定されているんだ。
それも剣に対するダメージを考慮して威力もかなり低めになっている。
それに対して『振動』は自分で威力を調整できる。おれの剣ならダメージを気にしなくていいからそれなりに威力を上げられるし今のところ威力の固定もしていないから魔力をつぎ込めばその分強くなるはずだよ」
どこまで許容しているかはわからないけど、死ぬかもしれないときにそれを気にしていられないものな。
「それで、『振動』で攻撃力が上がるのは、のこぎりみたいなものだよ。のこぎりを押し付けても切れないけど、上下に動かすと切れるだろ。あれを超細かい幅で超素早くやっている感じで、発熱もしてるだろうから、剣の負担はものすごいと思う」
ミサたちも納得したようなので話を続ける。
「その『魔法剣振動』で舌の先を切り裂いたらヒポポダイルが舌をたわめておれを突き出そうとしたんだよ。
もう一度『魔法剣振動』を発動したら、ルカとミサから魔法剣が追加されてきたんだ。
あれは突っ込む前に『紐付』をお願いしてたからそれで魔法剣をつなげることができたんだな。
3つの魔法剣で舌を縦に引き裂いてやろうと思って、ライノプスの鎧に魔力を流して突進したんだけど、切れ味のよさと突進の勢いがつきすぎてヒポポダイルの体内に入っちゃったんだ。
鎧の勢いも止まらないし方向転換もできないしでどんどん奥に進んでいくから焦ったよ。
それで外皮に当たる寸前でハルの短剣に当たって、その時にたぶんハルの『紐付』が絡まって、ハルを含めた4人分の魔法剣で外皮を切り裂いて外に出たというわけだ」
おれの話が終わった。
「よく、生きていたわね」
ミサが嘆息する。ほんとにね。
「ほんとにやばかった。舌を切っても首を振って吐き出そうとしていたから突進しなければ吐き出されるときに噛み千切られて足くらいはなくなっていたかもしれない」
足どころか命がなくなってた。
「それに、体内に入らなければ倒せなかったはずよ。ジノが潰した足も少しずつ回復していたから、外に無傷で放り出されたとしても、足と舌を回復されて、いずれわたしたちは全滅していたでしょうね」
ルカが外側のことを教えてくれる。回復してたのか、普通にやったら絶対勝てないよ。
「ほんと、でたらめだよ。生活費を稼ぎにスライムを狩っていたらいつの間にか全滅していた、だもんな・・・おれたちももう少し強くならないと。
せめて、ライノプスやヒポポダイルから確実に逃げられるくらいの強さは欲しいな」
「逃げるのに強さ?」
強くなるのに逃げるの? とハルが不満そうだ。
「まだまともには戦えないだろう?
目標としては装備だな、ライノプスの鎧とハンマーセットを付けたジノと同等の装備を全員分揃えるのが当面の目標だ。安全にちまちま稼ごう」
「そうだな。格上が格上でなくなればいいんだから、強くなればいいんだよな」
ジノが前向きだが、ライノプスクラスと戦いたいって言ったわけじゃないよ。
取り留めないことを話していると、ふいに眠気が襲ってきて頭がかくっと落ちる。
まだ話したいことがあったはずだけど頭が回らない。
「アル。少し横になった方がいいんじゃない?ちょっとしたら起こすから。ね?」
ミサにそう言われた、話したいことも今日中に必要なわけでもないけど、まだ時間も早いんだよな。
「じゃあ、ちょっとだけ」
おれはそういって眠りに落ちた。
気が付いたら朝だった。女子部屋に寝てしまった、悪いことしたな。おれがベッドを1つ使ったせいで、ルカとミサが同じベッドに向かい合わせで寝ている。両手をつないで顔が近くて今にもくっつきそうだ・・・本当に悪いことをしたな。
「アル。起きたか」
ジノも起きたようだ。ハルも胸の上に手を組んで寝ていた。行儀いいな。
「悪い、少しだけのつもりが、他の人のベッドを奪っちゃったな」
「構わないさ。ルカもミサもアルと一緒でいいって言ってたし、ハルも嫌がらなかったからな」
「でも、ベッドが足りないだろ?誰かおれの部屋を使ってくれても良かったのに」
ルカとミサの寝ているベッドを見て言う。
「そこの2人は魔力の交換をしながら眠ったみたいだな。風呂の時もそうだったけど魔力の交換で何かコツをつかんだとか言ってたしな。
アタシとハルも昨日の魔法を作る話に触発されたから、寝る前に魔力循環してたんだぜ」
そういって、ハルの組んだ手を指さす。
「自分で魔法を作るって、やっぱり衝撃的だったんだよ。自分には無理だって思っていたことが身近なお前に簡単にできてさ、アルみたいに短時間では無理でも、時間をかければ何とかなるって気づかせてくれたんだよ」
ジノは自分の両手のひらを見つめている。
「それでも、アルは異常だけどね」
少し前から起きていたようで、ハルが言ってくる。
「だから、ボクたちが行き詰まったら、アルにアドバイスしてもらうからね」
そういって、頭ごと毛布に隠れる。
「今日は休養日だけど、あとでギルドに行くから一緒に行く人がいるか聞いておいて。おれは一旦部屋に戻るよ」
そういって部屋を出る。部屋に帰って何をするわけでもないが、とりあえず昔の皮鎧を身に着けておいた。
少し寝転がって魔力の循環をする。
1人でいるとヒマつぶしがないんだよな、新魔法の構想でも練るか。
しばらくして食堂に行き朝食を食べる。
ジノとハルがいたがルカとミサはまだ寝ているようだ。昨夜は魔力共有でハッスルしたのかな。
「ギルドに行く前にルカとミサ起きてくるかな? 一応行くか聞かないとな」
と話していると後ろから。
「ギルド?行くわよ。休養日と言っても買い物くらいしかないものね」
ルカたちが起きてきたようだ。
「寝坊してごめんなさい。昨日はルカと遅くまで魔力共有を試していたの」
ミサが言った。やっぱりな。
「だいぶコツがつかめたわ。あとでジノとハルもやりましょう」
新しい子に手を付け始めた。
「アルが一緒に入れれば銭湯か温泉でやりたいわね。貸し切りのお風呂ってないかしら?」
おれまで狙われていた。ミサのナチュラル発言がエロこわい。
ルカが食べている間に、ミサとハルとおれで魔力共有することになった。
「ミサは食べないの?」
「食べなくても平気だけど、この後ルカとジノがアルとやるからその時にいただくわ」
人の心配をしていたら、おれだけ休みなしだった。
慣れてきたからそれほど疲れるわけじゃないし、それはいいけど。
「ハルはアルに魔力を流して、わたくしはハルとアルの魔力に少しだけわたくしの魔力を加えてハルに流します。細くゆっくり流すので、ハルはまず自分の魔力とアルの魔力を受け入れて」
循環を始めると、ハルは多少の抵抗はあるようだがミサから魔力を受け入れているようだ。
ミサは今まであまり顔に出なかったのだが、今日は首元のゆったりした服を着ていたため胸元がほんのり赤らんでいくのが分かった。
まずいものを見た気がして目をそらしたがそらした先でルカのジト目にぶつかった。
いや、いやらしい目で見てないよ?」
しばらく循環して、逆回転やつなぐ手を変えていると半刻、約1時間が過ぎていた。
とっくに朝食を食べ終わっていたルカとジノが交代して同じように循環をする。ミサとハルはお互いに手をつないで2人で魔力を交換するようだ。
あれ? やっぱり食べないの?
ルカはやっぱり顔が赤くなった。
ハルも赤くはなるがルカは耳も赤くなるので年上ではあるがやたらかわいい。
恥ずかしいのか目をそらしたり、にらんだりしてくるがルカと目を合わせるのは嫌じゃない。
根拠はないが目でも魔力のようなものを交換している気がする。
ジノは平常心だ。武道とかをやっている人の雰囲気がする。
ジノを見ていると落ち着いてくる、ルカも少し落ち着いたようだ。
魔力に集中してかなり流れがスムースになったので循環を終了した。
「疲れてはいないけど少しドキドキしているから半刻ほど休んでからギルドに行きましょう」
ルカの提案で女性陣は部屋に戻り、おれは少しテーブルで休んでから自分の部屋に戻った。
ギルドに着くとメルエに来てもらい今回の説明を受けることになった。
「今回もお疲れ様。立て続けにランクAの討伐を果たしたことで、あなたたちをランクAのパーティーとして認めるべきという意見も出てるんだけどどうする?」
メルエの言葉におれたちは首を振る。前回も今回も偶然が重なった結果の討伐でとても実力とは言えない。
「そう。でも討伐そのものは事実だから、ランクBには上がるわ。
あなたたちがどうやって倒したかは興味があるけど、無理には聞かない。
ヒポポダイルの傷である程度はわかるし、隠したい実力もあるでしょうしね。
あなたたちが気になるのはなぜ襲われたのかってことよね」
おれは頷いた。確かにそのことは気になる。
誰かがギルドに引き継いだ時に尋ねていたのだろう。
「あのヒポポダイルは数年前に、湿原でライノプスと縄張り争いをして負けたらしいの。それで川の向こうに引っ込んでいて、ライノプス自体は外敵が襲ってこない限りはおとなしいから湿原は立ち入り禁止になっていなくて、スライムの討伐などに利用されていたのだけど」
メルエは書類から目を上げる。
「あなたたちがライノプスを倒しちゃったじゃない。それで川向うからヒポポダイルがこっちに来ちゃって、しかもアルくんがライノプスの革鎧を着ていたものだから襲い掛かってしまったのではないかと思われるわ」
なんてこった、自業自得だったのか、安全なはずの狩場にあんなのが出てきたらたまらないな。
今回はたまたまおれが狙われたけど、ヒポポダイル自体が肉食のアクティブモンスターらしいからいつかはスライムを狩りに来た冒険者に被害が出てただろうな。
「それで、素材なんだけど。細かい見積もりは出ていないけど、だいたいライノプスと同じくらいの買い取り金額になると思うわ。
あなたたちが埋めた肉と骨だけになったライノプスも掘り出して買取するし、ヒポポダイルも内臓はかなり傷ついてたけど外皮の傷が少ないから売るにしてもなにかを作るにしても問題ないわ。
今回はどうするの?」
みんなを見て尋ねる。
「誰か、お金で欲しい人いる?」
みんな首を振り、ジノが言う。
「任せる」
1度方針は話したけど、問題ないかな。
何かあれば途中で言ってもらえればいいし。
「前回のように、武器と鎧を作ります。
牙2本を使って短剣を2本、皮を半分使って革鎧のセット。
残りの素材を売却したお金で加工費に当てる形で・・・加工費足りますか?」
「足りるはずよ。今回は一般にも被害が出そうな危険なモンスターの討伐だからギルドからも報奨金は出るし、あなたたちなら信用があるから、ギルドからお金を借りることもできるわ。
解体のほうが時間がかかりそうでちょっと待ってもらうけど、できればこの街に滞在してもらえるかしら?」
解体か、ライノプスの時も解体の刃物がすぐにだめになっていたものな。
「いいですよ、解体の手伝いにでも行きましょうか?」
「ありがたいわー。でも今日からギルド長が駆り出されるから人手は足りてるの、単純に時間がかかるだけだから。それにあなたたちも解体道具がぼろぼろになっちゃうわよ」
「アル。ちょっと待って」
メルエの説明にルカからストップがかかる。
メルエから離れた場所に呼ばれてパーティー内会議が始まった。
「アル。手伝うときにその剣使ったらその剣の異常性がばれるんじゃないの?」
「そうね。ライノプスの時みたいに消耗もなしにスパスパ解体したら明らかにおかしいと思われるわね」
「その、変態的な性能がばれたら国に取り上げられるんじゃねえか? 国宝級なんだろ?」
「ボクはその解体は知らないけど、魔法剣を重ねても壊れないその剣は隠した方がいい」
皆反対のようだ。おれはそこまで気が回らなかった。
「そうだな、気が付かなかった。
解体は断るとして2、3日時間が空くけどどうする? 全部休みにする?」
おれが聞くと、ハルが覚悟を決めたようにおれに言う。
「ボク、オークの討伐いけるよ。アルが僕のために隣の町に行こうとしてくれたことも知ってる」
ハルがおれの袖をつかんで訴えてくる。
「アルのことも今は信用してるし、アルのおかげで強くなれたからオークも怖くない・・・と思う」
「うん。無理はしなくていいけど、1回戦ってみようか? オークが平気ならその先のリザードマンの群生地にも行けるからしばらくこの街で落ち着けるな」
何となくハルの頭を撫でたくなったが、実年齢は年上だということを思い出した。
代わりにジノの手を取ってハルの頭にのせて撫でる。
「・・・何してんの」
「いや、おれが撫でたら嫌がるかなと思って」
「いやなわけないでしょ!」
そういってハルはおれの手を頭にのせる
ジノの手も頭に乗ったままで一緒に頭をなでる。
ハルは目を閉じて気持ちよさそうだ。
ルカは「ハルかわいい」と言って後ろから抱き着いている。
おれの撫でている手がルカの胸に当たりそうになってあわててよける。
ミサはおれの頭を撫でている。なんでだ?
メルエも近づいておれの頭を撫でてきた。だからなんでだよ!
しばらくこの町か、小さい家を借りてもいいな。
素材の運搬に馬車も欲しいし、装備は揃ってきたけどルカとミサにも何か欲しい。
時間を置けばリルの所にも行けるだろうし、魔法も開発したい。
やることはいくらでもあるけど、生活費に追われるわけでもない。
安全な生活、とりあえずの目標は達成したかな。
・・・・・・
「で、いつまで撫でてんのさ」