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空城隕石7

本日連続投稿1回目

幼い頃、妖魔に襲われた俺は死にかけた。

 俺を助けてくれた幼くも美しく強い退魔師は、俺の命を救うために、気を直接から全体に行渡らせてくれた。

 しかも、膨大な量を俺の身体に入れてくれたお陰で、俺の身体は退魔師として活性化。

 退魔師として必要な気を生み出すことも出来るようになった。


 この時、大量の気を体内に取り込んだため、それまで小さかった俺の気を溜めておける力が風船の様に膨らんだ。

 その結果、俺の保有する気の量は、おおよそAランク退魔師と同等になった。

 でも、後天的に目覚めた気の質はあまり良くはなく。

 強力な妖魔との戦いではまともにダメージは与えられないだろう。と退魔師協会の人達に言われてしまった。


 俺はそれが悔しくて、鍛錬に明け暮れた。

 とは言え、師もいない状態では、思うように効果が得られなかった。

 基礎トレーニングは退魔師協会の人達から教えてもらったから、問題はなかったが、どうしても強くなれている気がしなかった。

中学に上がるまで、俺は燻り続けることになった。


 俺が自分の隠れた力に気づいたのは中学生になり、幼馴染の彩が妖魔に目を付けられた時だった。

 最初は彩も俺も気のせいかと思っていたが、おかしいと思った時には彩が襲われ、俺が彩を守るために妖魔と戦ったが、妖魔がBランクでかなりの大物だった。


 なんとか、彩を守ろうと全力を尽くしたが、駄目だった。

 一方的に嬲り殺されそうになる俺を助けてくれたのが、七海だった。

 七海に助けてくれた時、俺はホッとしてしまい、それに気づいた時は猛烈な羞恥と怒りに襲われた。

 幼い頃、俺を助けてくれたあの小さな退魔師のように、次は守ってもらうのではなく、守れるように、俺は退魔師になる為に頑張っていた。


 だから、ホッとした自分に腹が立ち、気合で立ち上がった。

 重症でも立ち上がった俺を見て、妖魔も当時の七海も呆れていた。

 そして、そのまま戦闘が続き、七海が妖魔の攻撃を避けきれず吹き飛ばされ、後ろにいた俺が慌てて受けとめようとして、妖魔の妖力の球を食らってバランスを崩し、


キスというよりは、噛みつかれるように俺と七海の口が合わさった。

結果、七海の気が俺の口へ入り込んできた。それは、殆ど偶然だった。

吹き飛ばされた時、七海は体内で気を練っていた。その気が吹き飛ばされて肺の中の酸素と共に外に押し出されてしまった。

 七海の気が、俺の体内へ入り。俺の気と合わさった時、俺の力が目覚めるきっかけとなった。


 ――融合炉。


 戦闘の後、俺の身体を調べてくれた退魔師協会の人がそう呟いたのを、俺は気にいりそのまま、この力をそう呼んでいる。


 俺と他者の気を混ぜることで、俺の気の量と質が爆発的に上昇する力。

 条件は、身体の外からではなく、内部から他者の気を受け入れること。

 皮膚からだと、気の質や量が減り、力が発揮しないことが分かっている。


 つまり、この力を使うにはキスをしないといけない。

 合法的にキス出来る! と、喜んだのもつかの間。

 俺はこの力の検証の為に十人以上のアネェを含む男達とキスをして、気を送りこむ実験をさせられた。


 大分後で聞いたが、俺の力のことを知った理事長が裏から手を回して、不埒なことを考えないようにする為に、あえて痛い目を見せることが目的だったらしい。

 俺の様に特殊な能力を持っている退魔師は、横暴な性格になることが多いらしく、そうならない為の躾だと言われた。


 実際に、アレのお陰で、俺はむやみやたらとこの力を使おうとは思わなくなった。

 アレがなかったら、ことあるごとにこの力に頼っていた可能性がある。

 それにこの力はデメリットもある上に、この力に頼り過ぎると、地力が上がらず。

俺は妖魔に殺されていた可能性すらある。


 この力は切り札だ。本当に必要な時だけに使う。

そう心に決めていた。

 だから、今がその時だ。


「私は何をすればいい?」


 天乃さんの問いに、俺は後で殴られる。いや、殺される覚悟を持って行動に移した。


「俺に気を大量に送りこんでくれ」


 俺は天乃さんの顔を両手でしっかりと掴んで、動けないようにすると、そのまま噛みつくように、天乃さんにキスをした。

 驚いている天乃さん、反射的に口を閉じたのだろう。

 俺は少し強引だけど、舌を天乃さんの口に捻じ込んで、天乃さんの口を吸った。


「――むぐっ!」


 天乃さんの驚きと困惑の声が聞こえた。

 けど、次の瞬間。

 自分でも内側から弾けてしまうのではないか? と思うほどの膨大で良質な気が俺の体内に入り込んでくる。

 天乃さんと目が合う。俺を睨みつけている。

 本当にごめんなさい! と土下座したくなるほどの眼光。

 更に追加で大量に入ってきた気が俺の気と混じり合い。

 ドグン! と心臓が激しく鼓動する。


 ――来た! 今俺の身体の内側から、弾けそうなくらい気が溢れ出てくる。


 そこからは、初めての感覚だった。

今までにない全能感。今なら何だってできる様な気がする。

今俺とキスしている少女を守るために、俺は内側から溢れ出て来る力を放出。

ゆっくりと唇を天乃さんから離して、俺は妖魔の方へ向いて、笑みを浮かべた。


「チ○ポ○野郎、覚悟はできているか?」

『お、おいおい、ガキ! お前っ?!』


最高の気分だ! 俺は左腕で天乃さんを抱きよせる。

さり気なく、天乃さんの太股も撫でておく、すると天乃さんの冷たい眼差しを送ってきて俺は背筋がぞくぞくした。


「ふっ、直ぐに終わらせてくる!」

「あ、うん……」

「終わったら、太股を揉ませてくれ。いや、俺の顔面を太股で挟んでくれ」

「は?」


 ふふっ、ふははははっ!!!

 あー、楽しい! 体内から溢れ出て来る良質な気、と膨大な量。

 心地よい! 何て心地よいんだ!

 まるで、天乃さんに裸で抱きしめられているようだ!


 握りこぶしを作り、俺は妖魔へ突撃、奴の顎にアッパー叩き込む!


『ぐぉっ?! な、何だと!?』


 俺の攻撃力と追い切れない速度に妖魔が悲鳴と驚きの声を上げる。

俺は、妖魔に反撃のチャンスを与えない為に、空中で気を使って足場を作り、縦横無尽に空を飛びまわりながら妖魔を殴り、蹴り続ける。


 妖魔が触手で俺を捕らえようとするが、俺の速度に付いて来れず。

 触手を編みの様にして俺を捕らえようとしても、気によって触手を吹き飛ばした。


 時間にして五秒も無い。それでも俺が妖魔を攻撃した数は百を越える。

 これだけの力あってもなお、師匠を越えられないことに残念だと思う反面、自分がまだまだ強くなれると確信した。


 俺の妖魔は抵抗も出来ずダメージを蓄積していき、動きが鈍くなっていく。

俺はトドメを刺す為に俺は空中に足場を作り、右腕を天高く掲げる。


「はああああぁぁぁぁぁぁっっ!!!」


 俺は気で巨大な剣を作る。師匠に教えてもらった、くろがね家の戦闘方法。

 それは気を使い、武具を具現化するというもの。


 強烈なイメージと長い修練によって、例え全裸でも一瞬で武具を纏い。戦場へ赴ける一族だと聞いた。


 自分の理想の武器。俺も一度は試したが無理だった。

けれど、今の俺なら、出来る!

想像するのは、昔好きだった漫画の主人公が使っていた魔剣。

 けれど、それは参考までにする。

 俺だけの最強の剣。

 黒銀の聖剣!!

 元々は聖剣だったけど、色々あって闇に落ちた聖剣って設定とかどうだろうか!?


『おいおい、シャレにならねぇよ! 何だよ、この膨大な気は?! ガキ、お前何をした!!』

「妖魔、覚えておくと良い」


 危険を察知して、即座に地面に逃げようとする妖魔、だが遅い!

 可愛い女の子、それも素敵な太股を持つ美少女を守るためなら、俺はきっと……。


――神だって殺せる!


「これが、俺の全力だあああぁぁぁぁぁっっっ!!!!」


 俺は気を解放して、天を貫かんばかりに気を放出している、黒銀の聖剣を妖魔に降りおろした。



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[一言] 立ち位置が完全にヒロインじゃないか〜! よきよき
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