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プラスA  作者: 於田縫紀
第19話 何も無い筈の平和な一日

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その2 何もしない割には

 何にもしない一日を楽しむためにも準備は必要だ。

 まずは何が無くとも小坂井(ウサウサ)さんの畑の水やり。

 ただこれも夏休み始め頃に新兵器が登場し作業が大変楽になっている。

 ちなみに新兵器とはスプリンクラーだ。

 畑の中六箇所に設置されていて、家の方の水栓を捻ると勝手に水を撒いてくれる。

 時間は五分間でいいと言っていたな。

 そんな訳で水栓を開けて五分したら止めるだけ。


 次の作業は露天風呂だ。

「露天風呂もやるんですか」

「何もせずのんびりするにはちょうどいい場所だしさ」

 そんな訳でささっと掃除して、薪をくべ火を付ける。

 沸いた後の薪を少なめにすれば流れる水量も減るだろう。

 湯温が下がる分は温度調整をちょい熱めに細工しておけばいい。

 ただその辺も慣れた作業なので三十分もあれば終わってしまう。

 亜理寿さんも手伝ってくれたし。


「これで準備は大丈夫ですね」

 そう言って家の中に入ったら味噌汁の匂いがした。

「いつでもだらだら食べていいように豚汁とご飯、おかず少々を用意したそうです。あとは昼なり夜なり好きなように食べて下さいだそうです」

 何か何もしないという割には皆さん色々やっているな。

 でもここからが本番だと考える事にしよう。

 さて、だらだらするぞ!


 まずはこの前買った文庫本から。

 二階の自分の部屋から下のリビング八畳間に持ってきて、座布団を枕に横になる。

 亜理寿さんは壁に寄りかかってやはり読書。

 美鈴さんはタブレットパソコン片手に何か閲覧中。

 どうしてもこの部屋に集まってしまうのはいつもの癖だろうか。

 別に自分の部屋にいてもいいのだけれど。


「文明さんは何を読んでいるのですか」

「この前買ったSF系ラノベ。亜理寿さんは?」

「海外のちょっと古いSFです。読んだら交換しましょうか」

「そうだね。宜しく」

「こちらこそ」


 美鈴さんが立ち上がって台所に行き、魔法瓶と氷入りコップ三個をお盆に入れて盛ってくる。

「麦茶が入っているそうです。ご自由にどうぞとの事です」

「ありがとう」

 折角だから僕も一杯もらい、そして読書続行。


 何せラノベだからゆっくり読んでも一時間位で読み終わる。

 でもちょうど時間的にいいかな。

「ちょっと薪を足してくる。これは読み終わったから良かったらどうぞ」

「ありがとうございます」

 そんな訳でボイラーへ。

 太めの薪を三本ほど放り込んで周りを見る。

 薪はまだまだ量はあるけれど、秋冬に備えて少し割っておこうかな。


 そんな訳で輪切りにした丸太を台に乗せ、斧で割る作業。

 普段は主にイライザ先輩とアンドレア先輩が力任せにやっている。

 いいストレス解消になるそうだ。

 そんな訳で僕もやってみると何気にこれ、結構腕力が必要だったりする。

 しかもあの二人がやるように綺麗に割れない。

 やっぱりあの二人の腕力は凄いんだなあ。

 しみじみ感じつつ丸太の輪切り三個を処理したところで終了。

 結構腕の筋肉が疲れた。


 手を洗って部屋に戻ると本が入れ替わっていた。

「お借りしています。私のも良ければどうぞ」

 見てみるとゼラズニィだ。

 懐かしいな、中学の頃読んで以来だ。

「なかなかごついの読んでいるんだな」

「コンラッドよりこっちの方が好きなんです」

 ちなみに読んでいたのはカルキンさんの方だ。

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