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プラスA  作者: 於田縫紀
第8話 平日の三日間

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その4 二日目もだらだらと

 翌日は予報通り雨。

 亜理寿さんは速めにご飯を食べて、ちょっと早く家を出た。

 僕も雨具をフル武装状態で着込んで自動車教習所へ。

 午前午後受けられるものを受けまくって夕方四時過ぎに家に帰る。

 家では学校休み組がまったりのんびりしていた。


「いやー、ここだと家事は美鈴さんがやってくれるし楽でいいなあ」

 寺原さんがそう言って伸びている。

 おいおい。

 でも美鈴さん自身が苦笑しているし大丈夫だろうけれど。


「雨だとネットくらいしかする事無いですしね」

「一応金子(ネコ)さんから朝頼まれていたうどん生地、指定通りの配合で作ったけれどさ。あとは倉庫籠もって機械いじりをした位だな」

「私はネットばかりかな。安いフレキ管とかコンクリとか買った位。でもまだ本命のボイラー、安くていいのが無いの。一応露天風呂も設計はしているんだけれど」


「露天風呂の設計って、どんな感じですか」

「3Dソフトで描いたのでよければ」

 どれどれと皆で集まってパソコンを覗き込む。

 割とシンプルな四角い浴槽とコンクリ打ちっぱなしでそこそこ広い洗い場。


「自然石とか埋め込んでもう少し風情ある感じにしてもいいんじゃないか」

「石代とか結構かかるしね。それに洗うのが大変だと面倒だと思って。床は一応表面に玉砂利を埋め込んで雰囲気を出そうかなと。浴槽は基本コンクリとブロックで、竹でちょっと飾るくらいかな。竹は傷むから交換できるようにして」


「これって大きさはどれ位なんだ」

「ボイラーの性能次第だけれどね。取り敢えず十人は足を伸ばして入れる大きさにしたいかな。

 あと外側は竹で塀を作る予定。簡単な屋根も一部つけようかなと思っている。

 本当は熱源は灯油じゃなくて薪にするのも面白いんだけれど、ウッドボイラー出物が無いからなあ」


「薪だと山で用意できますね」

「切ったばかりの生木は駄目で一年くらい乾燥させないとならないしね」


「要は作ればいいんだよな」

 あ、イライザ先輩が何か思いついたようだ。

「強度と耐熱を考えればいいんだろ。なら理学部に転がっているドラム缶とか使えば安く出来ないか」


「強度とか耐久性は大丈夫でしょうか」

「ステンレスの分厚い薬品用なら問題ないだろ。直接煮立たせる訳で無く中に油か何か入れて銅丸管あたりで熱交換器を作れば。何なら熱交換器内の水というかお湯は強制循環にしておけばそこそこ安全だろ、低温側に水中モーターか何かつけて。直接熱する方は蒸気弁つけるか開放式で」


「でもそんなのを作る設備は」

「どうせ私はもう四年で時間があるしな。それくらい学校の工場で作ってくるよ。煙突代と熱交換器用の銅パイプとで……二万ちょい、三万までは行かないな。でも材料収集さえきちんとやればもっと安く出来るか」

 スマホを取り出して何かを打ち込み始める。


「ボイラーは私に任せてくれ。そのかわり風呂作りまでに薪確保もやっておこう」

「薪は適当な木を切っておけばいいでしか」

「生木はすすが出るからある程度乾いた木があればベストかな。枯れ枝とかでもいいし、何なら学校から適当に廃材持ってきてもいいだろう。生木は来年以降用に切って積んでおく感じだな」

 なんかとんでもない話になってきた。


「大体どれ位のつもりで作りますか」

「次に皆で大規模に遊ぶのは夏休みだろ。その頃でいいんじゃないか」

「そうですね。梅雨の頃やその後だと試験だの課題だので忙しくなりますし」


「屋外設置型だと耐候性とか面倒だからさ。ボイラー小屋を母屋から離れたところに作って、そこに浴槽が直結するようにしたい」

「露天風呂は母屋の風呂から出入りできるようにしたいですから。ならこんな感じのレイアウトで」

 紙と鉛筆を出し、図を描きながら本格検討を始めてしまった。

 二人とも本気の模様だ。

 大丈夫だろうか色々と。

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