第5話
~アルティーナ某所~
「あっ」
不意を突かれた声だった。
「どうかしましたか?ニックさん」
明るい茶髪のショートボブでやや小柄な可愛らしい女性がニックに声をかける。
「やぁ、エリカ。手紙を書こうと思っていたんだが、紙が無くなっていたのを忘れていた。ちょっと買ってくるよ」
後頭部をボリボリと掻きながら部屋を出るニックにエリカは笑顔で付いていく。
「どうしたんだい、ぴったり付いてきて」
「私を買いたいものがあるんですよ。よかったら一緒に行きましょう♪」
カップル…というよりは親子に似た2人が街へ出た。
~アルティーナ中心街~
「着きましたよ、中心街」
アルティーナ中心街は品ぞろえが豊富なうえ、安くて良質な物が多い買い物には最適な場所である。働き口も多く、アルバイトから夢を追うフリーターは基本的にここで働いている。
他にも、短期的に雇ってくれる店も多くサプライズで彼女にプレゼントを贈ろうと考えている彼氏などが働くケースも少なくない。
「おぉ、やっと着いたか」
中心街に着いたことに感動しているニック。彼はここに来るのは初めてではない。
では、なぜ感動しているかというと。
「久々に来れたよ。何故か1人で行こうとしても見知らぬ場所に行ってしまうから」
「ニックさんは方向音痴ですからね」
苦笑しているエリカにニックは意義を唱える。
「方向音痴ではない。地図が正しく描かれていないからだ」
ニックが持っている地図は逆さまであった。ちなみに、普通に地図を持っていても道に迷う。その度にエリカとハルトマンで捜索しているのだ。
「さて、恋人に送る手紙を買いに行きますか」
冗談っぽくエリカは言った。
「エリカもすぐそーいった考えに至るのか」
呆れたニックがため息をつく。
「エリカ『も』って、どういう意味ですか?」
「先日、ちょうどエリカが教育実習に行っているときにハルトマンも『彼女への手紙っスか?』って言ってきてね。2人とも似てるいねぇ」
おじさんっぽく髭を触るニック。顔がニヤついている。
「はぁ?!最悪!あのハゲと同じ思考回路とか!!」
エリカとハルトマンは同期で常に成績がエリカより上だったハルトマンをエリカは凄く嫌ってる。同じだとか、似ている、などと言うと凄く嫌がる。
「もう気分悪いです!さっさと用を済ませて帰りましょう」
エリカが頬を膨らませて怒っている仕草をしたとき、ニックの歩きが止まる。
「どうしたんですか?」
エリカがいつもの顔に戻って声をかけたその時。
「え?!ちょ、ちょっと!どーしたんですかニックさん!」
ニックが何かを追って急に走り出した。
更新が遅れてます。いえい(いえいじゃねぇよ)
今回、楽しくなって多めに書いてます。
対して多くないですねごめんなさい。