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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

ゾンビの夢

作者: 黒のテスカトリポカ

つい二週間ほど前におもしろい夢を見た。


中二病というわけではないが中高生の男の子諸君ならば一度は考えたことが有るのではないか

街にゾンビが溢れかえり噛みつかれたら終わりとかいった感じのチープになるほど使い古された展開を。

そうだ!私はそんな夢を見た!


なんだ、よくある話ではないか?



いや、少しよく聞いて欲しいこれから話すのは少し違った展開の話だ。




夢の中の舞台は二階建ての木造長屋っぽいオンボロアパートだ。


そこの一室にどうしてか私の家があるらしく夜中にそこに帰宅する。


そして荷物を置き、ラフな格好になろうとすると外が騒がしい。


なにかがぶつかるような音が隣の部屋のドアの前から聞こえる。


しばらく待っても止む気配がないのでドアを開けて、警告しようとする。



ドアを開けた私に振り向いたその男は血の気の無い顔にギョロりとした目玉のゾンビ過ぎる程のゾンビだった。


そいつがこちらに向かってくる!


私は慌ててドアをしめるが締め切る前にドアに手を掛けられる。


幸いにもリアルの我が家と同じく玄関付近に台所がある間取りで包丁も無造作に食器の隣に立てられている。


それを手に取り、ドアを勢いよく開けることでゾンビを倒しつつ馬乗りに押さえつけその眼球に包丁を突き刺す!


脳を破壊しなければならないという対ゾンビのテンプレは例え夢でも忘れておらずしつこく眼球の奥をかき混ぜる。


そうして、動かなくなったゾンビに馬乗りになったまま

荒く息を吐きつつ120%ゾンビが死んだことに安堵する。




さて、諸君!ここで懸命な君らなら家で装備を出来る限り揃え迫り来るゾンビの群れを耐えしのごうとするだろう。もしくはホームセンターやマンション等の籠城出来る場所に移動するだろうか?

しかし、私の夢の神様はどれも選ばせてくれないほどひどくひねくれていた。




ガチャリ




隣室のドアが開き、新手かと身構えた私だが何でもない只の隣人だった。


私はホッとしたが相手は怯えていた。


「この、人殺し!」



手には包丁、足元には眼球がねるねるねるねされた死体……



たいへん良くできました隣人!すばらしい判断力だ。



そこにきて私は初めて気づいたのだ、私はこの夢をゾンビが蔓延る世界だと認識していたが、もしまだ世にゾンビが広まってなく誰もゾンビを認識していないならば私は只の殺人犯では?と



そうして、パニクった私は目撃者を処分するという短絡的な行動をとったとさ。いや、人間って怖いね。



確かに私はゾンビの夢を見れた、だが私が殺した一体が最初で最後のゾンビだったようだ。



ゾンビの真の恐ろしさである掃いて捨てるほどいる人間から人間への大量感染がまさか最初の人間の的確な対処により未然にぶっ潰されるとはゾンビも夢にも思わなかったであろう。



ゾンビパニクったのは私一人でした。



それでは良い夢を

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― 新着の感想 ―
[一言] 投稿ありがとうございます。 あ〜、成る程、そうきたか! ゾンビものが好きで沢山読んできたけど、最初の1人を潰したのは黒のテスカトリポカさんが初めてだと思います。 空白が長いので、そこだけ修正…
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