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スタティオン  作者: quklop
”thtatyhion”
7/120

1 ”tglain”

…Welcom to the ”thtatyhion”…


『あ、本日の、ご乗車、まことに、ありあとう、あんした。

次の、……、お乗り換えは、…………』

ガタンゴトンと電車が走る音。

どうやら俺は、座席の上で寝てしまっていたらしい。


ところで、俺はどうして電車なんかに乗っているのだろう。

エイダは?

「クッ……ックッ…………すぅ…」

肩に人一人分の重さを感じる。

俺に寄りかかって寝ているようだ。

なんだか、眠いな。

寝ぼけた目で、トンネルの内壁を写す車窓をぼおっと眺め…


!?

眠気が消し飛んだ。

トンネルを過ぎた先の景色は、俺が今迄生きてきた中で、一度も見たことのないようなものだった。

黄色の空に、雲のかわりにタコのような謎の生き物が無数に浮かび、地面からは緑色の人間がまるで雑草のように茂り、湖はブクブクと泡立っている。


CGか?

きっと俺が知らないようなマイナーな洋画の宣伝か何かだろう。

随分とよく出来てるな。

それにしても趣味が悪い。

揺れも手伝って吐きそうになってきた。

また、電車はトンネルの中を進む。


トンネルの中、視界に微かな明かり以外が映らなくなったことで、少し落ち着きを取り戻す。

今の日本にあんな技術はあったか?

電車の車窓がコマーシャルを流すなんて、そんなものを俺は今迄に見たことがあるか?


いや、仮にそういった技術が実在して、既に実装されていたとしよう。

そんな大層な実験的技術を、何よりあんなクオリティのCGを導入できる程の、大金をかけた映画などその他諸々の作品、何故それを俺が知らない?

自慢じゃないが、そういった娯楽作品に対する知識は、副業の間柄なかなかなものだと自負している。


……ま、寝ぼけてたんだろ。

暫く考えても答えは出そうになかったので、取り敢えず安易な結論を出しておいた。

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