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48 ”haghyoku”
「京ちゃん達もウチにおいでよ。
どうせ行く当てないでしょう?
もうあそこには住めないだろうし。
三食昼寝付きで家賃は…そうだね、僕らの革命に協力すること。
これでどうだい?」
だ、そうなので、有難くウチとやらに赴く。
「しっかし、酷いな」
もろに廃墟だった。
割れたガラスに皮の破けたソファ。
ホラー映画なんかで出てきそうな建物の中に俺たちは入って行く。
エイダは堂々としたもんだったが、佐上と千梨は二人仲良く顔の色を青くしていた。
「まあまあ。
警備隊の見回りのことも考えると、仕方がないんだよ。
それに、中はそれなりに綺麗なんだよ。
会員にお掃除が好きな人がいてね」
日高が不思議なリズムで壁をノックする。
コンコン、コン、コ、コンコ、コンココン。
すると、忍者屋敷さながらに、壁が九十度回転した。
「ほら、入って」
照明も日の光も入らない場所にいたので、部屋の中はとても眩しく感じた。
「おお、凄えじゃん」
それは、とても外装からは想像出来ない広々とした空間だった。
よく磨かれた床が照明を反射してキラキラと光る。




