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29 ”gthick,enud,rloriet”
「お、お前、そのフリフリは何だよ!?」
佐上が可愛らしいゴスロリ服の前に、ジタバタとたじろぐ。
「フリエッツ」
「フリエッツ?」
あの様子じゃ、服の種類か何かの名前だと思ってるな。
「エイダちゃん。
それはフリーズなのですよ。
でぃすいず、ふりーず!」
「おお、フリーズ。
シッケイシタ」
「おお、おい、やめろ。
押さえつけるな、脱がすな、着せるなああァァァっ…!」
それにしても、エイダ語を理解できるのは俺の特権だったのに…。
なんなんだこの寂寥感は。
ま、でも、良かったな。
この四人で暫くやっていけそうだ。
「悪いな、清水。
突然面倒なこと頼んで」
「ううん、いいの。
ちょっと余計にコレ…」
清水が親指と人差し指をくっつけて硬貨の形を手で取る。
「もらっちゃってるしね。
流石、おっ金持ちぃ」
「へ、褒められた気がしねぇな」
やはりこの世界での俺はお金持ちだったらしい。
正直、人の金を使ってるみたいで、少し落ち着かない。
そりゃそうか、自分で稼いだ覚えがないんだし。
「それに、頑張るのはあたしじゃなくて、ウチの旦那だしね」




