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第十話出会い再び、そして変化

「よろしく…え?あっ!!!!!あの時の!!」

と言われて僕は全然ピンと来なかった…

あの時…

あの…時?

「え?」


「えって…なんで忘れてるの?!」


「ほのか知り合い?」


「知り合いも何も…あの時私の…その…///」

それって…

もしかして…


『どいてどいてどいてぇぇぇぇ!!!!!』

と女の子が飛んできた

ん?飛んできた?!

ちょっ、ど、どういうことぉぉぉ?!

『え?うわぁぁぁぁ?!』

―――為す術無くその女の子のこと受け止めようとしたけど倒れてしまう


二人が…駆け寄ってくれてるんだろうけど…

目の前が…暗くてわかんない…後頭痛い…


『痛た…す、すみませんっ、今すぐどきます…大丈夫ですか?!』


『は、はい…痛た…って…え』

――――怪我は無かったんだなぁってことは分かるけど――

僕の目の前には――――履いてるだろうパンツ――――

白のレースが――――凄い清楚っ―――じがして…この子がどんな子かってこ―――――

って、何分析―――


『え?はっ、嘘、え?え?!いやぁぁぁぁ?!』

とぼかぼかと頭を叩かれてしまう


『あ、あ、そ、そのすみません!!私急いでるので!!』


「あっ!!あ、あの時の…」


「何何?転校生くんも知ってるのー?」


「そ、それは…」

凄い乗り気で聞いてくるな…

言えるような内容…じゃないし…

ど、どうやって乗り切ろう…


「…盛り上がってるところ申し訳ないがー、講師の方も待っているし手早く済ませてくれないか?」


「す、すみませんっ!!」

とすぐ自分の席に戻る

やっぱり、軍隊みたいで凄いな


「やっぱり、転校生が来ると皆嬉しそうだなぁ」


「そりゃあそうですよっ」


「うんうんっ、なんと言ってもすっごく可愛い男の子じゃないですかっ」

え?!

そ、それは…どういう…


「まあとにかく、静かにねー。講師の方っ、入ってくださいっ」

凄いフランクだ…

なんか、拍子抜けしそう…

ってか講師の方って誰だ…ろ

え?

「え?!由紀さん?!」


「「「「「え?!」」」」」

やば…うっかり…

驚きの声を上げた瞬間に皆が僕のことを見る

「もしかして、由紀さんのこと知ってるの?!」


「前田さんと久遠くん…もしかしてそういう…」


「抜け目ない…私も頑張らないと…」

えっと…こういう時って…どうすればいいんだろ

宥める…のもダメだしな…

うーん…うーん…


「あー、その凌斗様が困っているので皆さんやめてあげてくれませんか?」


「りょ、凌斗様?!」


「様呼び?!」


「お前らー、興奮しすぎだー」


「す、すみません…」

暫くして静かになったけどやっぱり驚きを隠せないだろうけど僕だって今驚きの最中だ


いや、驚きより驚愕の事実の方が言い方がいいだろう

やっぱり…信じられないよ…由紀さん…


「あー、聞いてるかな凌斗くん」


「は、はい!!聞いてます前田さ…ってどっちも前田さんだった…」


「ふふ、私は下の名前で大丈夫ですよ。それに彼女は先生なので前田先生と呼べば分かると思いますよ」


「わ、分かりました、由紀さん…」


「羨ましい…」


「そう呼ばれたい…」

あはは…

というかそんなに僕人気なのか…

いや、人気というより気になる存在になっているというか…

転校生だからそういうものなのかな


「それで、レクリエーションなんだけどその前に少しだけ久遠くん向けに校則を教えるね」


「校則?」


「そのために私が呼ばれたんです」


「そのためだけに?!」


「何か問題でも?」

凄いすました顔をしている…


「だって、秘書さんなんですよね?!」


「そりゃあ…まあ1番の理由は凌斗様に会いたかっただけ、なんですけど」


「この秘書さん…」


「やっぱり、この子…」

また湧いてしまった…

こんなことなんて、今まで経験したことなかったからな…


「姉さん…皆興奮してますよ?」


「それはそれは、うふふ」


(この人…絶対自分の正体バラしたから活き活きしてるのか…やっぱりメイドのアスカが由紀さん凄い活き活きしてるって言ってたからな…)

「はい!!皆、久遠くんがすごーく困ってるから静かにしてあげようねー!!」


「は、はい…」


「すみません…」


「よろしい」

すご…こんなに早く静まるなんて…

流石先生だ…


「それでは、私から改めて校則についてお話します」

きた…

僕がこれから5年間、守り続けなければいけないことだ


「まず、このセントルイス学園では《《恋愛》》をより重視する学校となっています、中学で卒業する方は関係なくなりますがここを高校で卒業する方は10人の花嫁を見つけ結ばれることがこの学校の卒業条件であり校則の1つとなります。ここまでで凌斗様は質問ありますか?」


「えっと…その、もし10人の花嫁を見つけられなかったらどうなるんですか?」


「それは卒業までってことですか?」


「そう…ですね」


「それは、《《然るべきこと》》をするので今は言えませんね」

なんかサラッと言ってるけど怖い…

し、然るべきことって…

どんなことか聞きたいけどな…


「続けていいですか?」


「は、はい」


「主に校則は恋愛に関することなので浮気や取り合い以外は何でもしても大丈夫、《《ですが》》暴力沙汰になってしまった場合は即退学になります」


「分かりました」

即退学か…

確かに、この学校で暴力沙汰とかになってしまったら評判も下がってしまうし…それにとんでもないことになってしまうからだよね


「あとは話すこととしたら教育方針ですね」


「教育方針は私たちでも分かります!!」


「おっ、岡本さん説明してくれる?」


「はいっ!!教育方針は自由にのびのびと、彼女を大切に、一生懸命、一期一会、家族愛を忘れずに、です!!」

あぁ…それって…


「父さん…」


「この校則は創設者の久遠貴洋様、すなわちここにいる久遠凌斗様のお父様が考案なさったもの。なので皆さん、凄くこの言葉を大切にしているんですよ」


「そうだったんですか…」


「えっと…サラッと言ってましたけど…久遠くんって…」


「あぁ、創設者の息子だよ。正真正銘の」


「「「「「「えぇぇぇぇぇ?!!?!?!」」」」」」

やっぱり、驚かれるよね…

父さんって凄い人だったんだ


「それで、こんな驚かれてるところ申し訳ないが質問する時間と久遠くんの親睦を深めるためにゲームをしようか」


「ゲーム?」

何だか嫌な予感がするのは気のせいだろうか…


「それは…名前じゃんけんだよ」


「「「「「名前…じゃんけん?」」」」」


「ルールは簡単、自分が勝ったら自分の名前を相手より先に叫ぶだけだ、そしてどっちが勝ったかを審判が言い勝敗が分かるっていうやつだ」


「簡単そう」


「うちらはやれそうだね」


「うんうん」

なんだか僕の方を見ながら言うけど…


「あっ、僕か」

確かにやった事なかったから、驚かれだろうなぁ…


「ペアは、どうする?」

と由紀さんに話しかける先生


「うーん、凌斗様と赤池さん、それと委員長がペアでお願いします」


「は、はい、分かりましたっ」


「えっ?!」

隣の赤池さんが驚きの声をあげた

それと同時にざわつき始めたけど…


僕は赤池さんに話しかける

「僕は、いいけど…赤池さんが嫌なら…」


「なっ…わ、私は…う、いいよ?///」

と照れながらも良いと言ってくれた


「由紀さん!!赤池さんも僕も良いらしいですっ」


「との事だ、皆ペア探し頑張れ。あと、久遠くんはいつでも話しかけても逃げないからな」


「ちょっ、先生?!」

そんな事言われても困るというか…由紀さん?!なんでそんなに笑顔なの?!


「それじゃあ頑張れー」


「頑張ってください、皆さんっ」

と由紀さんは教室を去った

去った瞬間から皆はどんどん始める

委員長もこちらに来てくれたからペアは揃った…

あとは、赤池さんの気持ち次第かな


「それじゃ…やる?」

と赤池さんがそう言った

赤池さんってそういう積極的な人、なのかな


「その前に、名前よね」


「そ、そうだね」


「私は、クラス委員長の橘星螺たちばなせいらです。よろしくっ、凌斗くんっ」

い、いきなり下の名前…

積極的だ…


「あっ、宜しくお願いしますっ」


「わ、私は…赤池穂乃香あかいけほのかです…よろしく」


「宜しくお願いします、赤池さんっ」


「は、はい…///」

顔、赤いけど…大丈夫なのかな?


「どっちから始める?」


「僕と、委員長でいいんじゃないかな」


「そうね、そうしましょう」


「…い、いえ!!私と久遠くんから…で」

なんか必死っぽい?

分からないけど…


「そうする?」


「私はどちらでも構いませんよ?」


「私は…そうしたいです」


「じゃあ、そうしよっか」


「は、はいっ」

この選択…合ってるのかな?

どこか、これもゲームっていう感じがするけど…

それでも僕的にはこの判断は間違ってなかったって思う


「でも、思ったけどちゃんとしたルールってどんな感じなんですか?」


「えーっと…確か…3人組に分かれて友達に呼んでほしい名前を決めて紹介するじゃんけんをしたとき、同じ拳を出した2人が相手の名前を呼ぶ相手が自分の名前を呼ぶ前に呼んだほうが勝ち違う拳を出した人は、どちらが早く呼んだかをジャッジする3人が同じ拳を出した場合、じゃんけんを続ける…だった気がする」


「あ、これ2年生になったときやったやつですよねっ。委員長っ」


「確かに…分かった?久遠くん」


「なんとなく…」


「そうだ、呼んで欲しい名前、私は星螺でお願い」


「わ、私は穂乃香で」


「分かりました。僕は凌斗でお願いします」


「それじゃあやってみましょう、赤池さん。頑張って」


「はいっ!!」


「「最初はグー、じゃんけん!!」」

出した拳は同じチョキ…


「ほのか!!」「りょうとくん!!」

タイミングは…一緒かな…

どうだったんだろ…


「うーん…どっちも…一緒だったかな」


「そうだね、僕も一緒っぽかった」


「もう一度…やります?」


「うんっ」


「そうだね」

もう一度、やることになった


「「最初はグー、じゃんけん!!」」

もしかして…また同じ?!

今度はパーだ

今度は…勝つ!!


「ほのか!!」「りょうとくん!!」


また同じ…

凄い被るなぁ…


「同じ…だね」


「何度も…やります」


「うん、やろう」


「ふふ、頑張って私も見守り続けるっ」


負けたくないっていう気持ちが強くなっていたのが1番だったから

僕は赤池さんと遊び続けた


〜30分後〜


キーンコーンカーンコーン


「終わっちゃった…?」


「そうだね…」


「レクリエーションは終わりだ、とりあえず授業の準備しろよー」


「「「「「はーいっ」」」」」


「どうだった?久遠くん」


「すっごく、楽しかったです」


「私もっ、すっごく楽しかったっ」


「また…遊んでくれますか?」

2人は顔を見合って…


「「もちろんっ!!」」


「良かった…嬉しいっ」

と笑顔でそう答えた


でも…なんというか、僕は姉さんが居なくなった悲しみを忘れてこんなに楽しむことに打ち込めていたのだから…

どこかで姉さんに会えると思えているんだ


だから、僕頑張る

この学校で、どんなことがあっても乗り越えていくよ!!


「あの…凌斗くん。会ったばっかだけどさ…連絡先交換しない?」


「えっ、いいの?」


「うんっ」

そんないきなり…大丈夫なのかな

でも、僕的にも嬉しいかも…


「それじゃあ…お願いしますっ」


「はいっ」


「あー!!ほのかだけずるーい!!」

と、色々な人達が集まってくる

あ、ヤバい集まりすぎてる…


「愛華ごめん、抜け駆けしちゃったっ」


「もー、久遠くんっ私もっ」


「俺も!!」


と僕は転校初日色んな人に歓迎されて過ごすのであった


でも、委員長と誰かが僕のことを不穏な目で見ていたのは僕も気付いていた

だからかこの時に思っていた嫌な予感は奇しくも以外な形で当たってしまうのはまた別の話



to be continued

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