ユラユラと揺らされて
「アリア様、起きられて大丈夫なのですか?」
「はい。大丈夫です。……何かあったんですか?」
まだ少し頭がボーッとしつつも答えると、布団をバサリと退けると、ミオの顔に布団がかかった
「私達、ユーノ様やクリア様に報告してきます」
そう家政婦達が言うとバタバタと慌てたのか玄関の扉を開けたまま出ていった
「どうしてでしょうか。ユーノ様が、ここから引っ越すまでは、アリア様が眠り続けるように術をかけているはずなのに……」
「もしかして、術が解かれているとか」
「いえ、ちゃんと術は発動されています。もしかしたら、もう気づいているかもしれませんが、ここに来れないのかも」
寝室の窓の方を見ると、まだ木の枝にはフクロウが一羽、こちらを見つめている
「ミオ。起きてー」
ヒソヒソと話をしていると、アリアがミオの体をユラユラと揺らして起こそうとしていた。何度も揺らしてみてもスースーと寝息をたてて起きないミオ。更に体を揺らして起こそうとすると、警備の一人が慌てて止めに来た
「ミオさんはさっき疲れたと言って眠ったばかりです。少し寝かせてあげましょう」
「そうなんだ。また遅くまであの杖で魔術の練習していたのかな」
眠るミオの頬をつつきながらフフッと笑い言うと、警備の人達や家政婦達が顔を見合わせた
「アリア様、少し飲み物を飲みますか?冷たいお茶で良いですか?」
「あっ、私が用意します……」
ベッドから降りようとした時、目の前がグラッと揺らいでミオの隣にバタンと倒れた
「大丈夫ですか?」
慌ててアリアに駆け寄ると、ミオと一緒にスースーと寝息をたてて寝ていた。ホッと胸を撫で下ろしていると寝室の入り口でユーノが困ったようにため息をついて呟いた
「目覚めてしまったか。アクアの影響も多少あるとはいえ、これは色々とまた考えものだな」




