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困った時こそ微笑みあって

「お母様、お帰りなさい!」

「ただいま。あれから何にも壊してないわよね?」

「はい。あれからお父様が一緒にいますから、大丈夫です」

 アリアと別れてすぐお城に戻ってきたクリアにアクアが駆け寄り抱きしめた。ぎゅっと強い力にクリアがフフッと微笑み優しく頭を撫でていると、二人の姿を見て微笑むアリアとアクアの父親のユーノが来ると、クリアが、はぁ。とため息ついてユーノに話しかけた

「アクアの術を止めるのが少し遅かったのね。なら、アクアと一緒に稽古場を直してね」

「ああ、後でな」

 クリアに怒られ苦笑いで答えていると、アクアが家政婦が持つ荷物を見つけ、エヘヘと笑って駆け寄り荷物の中を見た


「それよりお母様、お土産はなんですか?」

「魔術の本よ。まだアクアが知らない術が載っていると良いのだけど」

 クリアの言葉を聞いて、家政婦から荷物を浮け取り数冊の本を見つけ、嬉しそうに両手に持ち掲げた

「ありがとうございます!すぐに読んでみますね」

 お土産の本を全部抱きしめ部屋へと走り出したアクア。途中、本をポロポロと床に落とし、家政婦が慌てて拾いつつアクアの後を追いかけていく


「あの本に書かれている術はまだ無理じゃないのか?だいぶ難しい術が書かれているし、取得されても困るが……」

「もう一般的な術は使えるから仕方ないわ。簡単な術で不機嫌になっても困るし」

 クリアの話を聞いて、ユーノが仕方ないとため息をつくと、クリアが家政婦達に着ていたコートを手渡しながら何かを思い出したのか、フフッと微笑んだ


「それよりさっきアリアを見てきたのだけど、実験に失敗したのか爆発を起こしていたわ。二人とも似た者同士ね」

「そうか。ならすぐにアリアの家の修理も手配しないといけないな。最近、二人が壊した建物の修理で忙しいな」

「そうね」

 と、二人がアリアとアクアの成長に困ったように微笑み見つめあっていると、突然お城が揺れ、ドンッと大きな物音が響いた。それと同時にバタバタと騒がしくなっていく周辺にクリアが、ふぅ。とため息をついた

「稽古場を直すのは後日にしましょうか。またすぐ壊されても困るしね」

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