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帰りとお土産の報告を

「アクア様、あまり壊してはダメだと言われていませんでしたか?」

「……建物が弱いの。もっと強い結界を使うとか、稽古場の強度を上げるとか出来ないの?」

 アリアが家路についているその頃、崩れ落ちた稽古場の側で家政婦や警備にアクアが怒られていた。怒る家政婦達に顔を横向き不機嫌そうに言い返すアクアに、家政婦達が少し苛ついた顔で見ている


「アクア」

「うっ、お母様……」

 アクアの横から突然クリアの怒った声が聞こえてきた。術で姿を表したクリアを見て、慌てて身なりを整え、今度はクリアの顔を見ないように少し顔をうつ向かせた

「稽古場を壊さないって約束だったわよね」

「それは……その……」

「今日はもう練習は無しね」

「はい……。ごめんなさい」

 クリアに怒られ小さい声で謝り頭を下げるアクア。それをクリアが見て、ふぅ。とため息をついた

「もうお話も終えて、夕ご飯までには帰るから、多少は術で直しておくのよ」

「えっ、帰ってこれるのですか?」

「ええ。これ以上壊されても困るからね。ちゃんとお土産もあるから楽しみにしててね」

「はいっ!術でさっさと帰ってきてくださいね!」

 クリアの話を聞いて、さっきまでの落ち込みから一変してニコニコとご機嫌になったアクア。稽古場の瓦礫を避けるように少し足元を地面から浮かせ、お城の方へと向かっていった。それを見てクリアがまたため息をつくと、術を解き稽古場から姿を消した



「さて帰りの術の用意は良いかしら?」

「はい、完了しています」

「ありがとう。助かるわ」

 対談相手の人達と帰ると挨拶を終え、玄関の扉を空けるとすぐ帰る用の魔方陣が地面に書かれていた

「では先に帰ります。皆さんは今日は町でお買い物でもして、明日ゆっくりと帰ってきてくださいね」

「はい。お気遣いありがとうございます」

 クリアの言葉に家政婦達がペコリと頭を下げながら言うと、魔方陣の方へと歩き出そうとした時、ふとアリアの事を思い出して、

「そうだ。アクアに会う前に、何か困ったことがないか、アリアの家に行って聞いてみましょうか」

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