chapter1までの設定と人物
─────設定
〇世界樹と魔法
人々の魔力と魔法を授けた世界樹。これにより、産まれてくる人々のほとんどが、魔法を扱う才能を持つ。
つまり、産まれた時点で世界樹とは繋がりがある。
魔法により、火を少し起こす、水をコップ一杯分出す、そよ風程度を起こすなど、軽い魔法は成人になるまでに習得できる。
魔法を扱える者のほとんどが多少の差異はあれど、適正の高い属性がある。
ただし一般の魔法を超えるようになるには、その魔法の鍛錬が必要になる。
魔法を鍛えたあとは、その魔法の内容によって専門となる分野が異なる。
ほとんどは、厄人を狩るもの、すなわち狩人になる。その他の専門としては錬金術師や魔法医療など。
〇属性
属性は火、水、風、地、雷、癒・・・と様々である。
適正のある属性の中で、鍛えることができるのはごく一部で、それ以外を鍛えられることはできない。
例を挙げるならば、火は火炎放出か爆破、地は錬金術か身体強化か重力魔法。
〇人
この世界に住まう、言語を発する種。
chapter1では登場しなかったものの、人間以外にも獣人、翼人、魚人なども含まれる。
平均寿命は80歳程度。
エルフや人魚、吸血鬼などの生命力が高く寿命の長いとされる、いわゆる"人外"がいる。しかしこれはかつての呼び方で、厄人の出現により大きく数を減らしてしまったため、寿命の長い種は希少となっている。
また、人外としては厄人が跋扈したため、現在ではそういった希少種もまとめて"人"とされている。
〇厄人
世界樹の呪いにより、出現した化け物。
寿命がなく、四肢や首などを損傷しても再生する生命力をもっている。
一部の例外を除き、理性はなく、姿かたちや大きさも個人差もある。
まだ技量の高い狩人がもとになっている場合は、その人物の技を使ってくる場合もある。
ただし共通して心臓が唯一の弱点であり、心臓に致命的なダメージを与えることによって消滅する。
厄人は世界樹に近ければ近いほど強力な個体になるとされている。
そのため、世界樹周辺の厄人は災害に等しく、世界樹周辺に立ち向かって生きて帰ってきた者はいないとされている。
人が厄人になる条件は、厄人が人を喰らうこと。厄人が初めて出現したその時のみは、魔法が使えた半数がランダムで厄人にされてしまったとされている。
まだ、自然に発生することもあり、その場合は元になった人物はない。
一部の厄人以外の生命全てを敵としており、厄人同士で潰しあうことは原則ない。
〇ティソーナ村
ニーズが立ち寄った、ジンが住んでいた村。
最初に立ちよって数か月後に、ユピテル、エオス、ベオも住み着いた。
深い森と平原が近くになる村であり、世界樹から西に遠い場所にある。
ジンの葬儀の後、村の小さな英雄であるジンの剣が村の中心に祀られている。
〇東の島
世界樹から遠い東にある島。
独自の、いわゆる和風の文化が形成されている。
百年前にニーズが立ち寄り、十年間そこで学んで鍛えた。
〇災厄使途
世界樹の呪いを信仰する人。世界樹の呪いによって人は滅びるべきだったという教義のもと、世界中で活動しており、呪いに侵攻しないもの、特に狩人を殺害し、厄人に捧げることが基本的な行動。
首謀者や本拠地は不明。
──────人物紹介
〇ニーズ
「どうやらオレは、戦わないといけないらしいから」
異名 呪怨剣士、終焉邪竜
性別 男性
年齢 およそ100歳
身長/体重 177cm/69kg
職業 狩人
種別 厄人
趣味 鍛錬
好きなこと 夜明けを見ること、平穏
嫌いなこと 理不尽、銀月女帝
イメージカラー 黒、赤
イメージcv 鳥海浩輔
【概要】
黒いコートを羽織り、黒い髪で後ろが長く束ねており、紅い瞳をもつ見た目20代前半の男性。
特徴がないように見えて、どこか諦観しているような寂しい雰囲気を感じさせる。
百年生きただけに、様々な現実を見てきたからか年寄りめいた言動をするものの、理不尽なことや自分自身についてのどうしようもなさに対して諦めきれない。
人にそれなりに優しく、あまり怒れない。
厄人への怒りはなく、哀れみを感じている。
ただし災厄使途の行為を目の当たりにしたときは静かに怒り、平穏や当たり前の日常を目の当たりにしたときには笑みを見せるなど、人間らしい様子が所々見られる。
師匠となっていた老人からの遺言により、何があっても生きようとする意志がある。
現段階ではこの人物には謎が多い。
厄人でありながら、理性がある。
厄人でありながら、他の厄人に命を狙われる。
自身の翻弄する謎の女である銀月女帝には本能から恐怖する。
世界樹へ行かねばならないという義務感がある。
しかしニーズ自身が自身の産まれをかけらも知らないため、その謎もどういうことなのかもわかっていない。
武器は紅い刀身となっている刀、"紅月"。
銀月女帝から授かり、そのまま使い続けている。
決して折れず、欠けない、そしてニーズの異能の影響を受けないなど、謎が多いが百年使い続けているため、愛刀になっていることは間違いない。
【異能】
・宇宙の彼方に狂い哭く、その名は終焉邪竜
魔法とは異なる、例外的な厄人であるニーズが発現した異能。
発動時には左の瞳が紅く輝き、左半身が赤黒い瘴気に纏われ、赤黒い瘴気のような片翼が左側にだけ発現する。
また、その瘴気は紅月に纏わせることができる。
能力は「世界樹との接続を断つ」。
人も厄人も世界樹と繋がっているため、この異能を用いて深く干渉することによって、世界樹との接続を断つことができる。
人がそれを受ければ、魔法をそのあと一切扱うことができなくなる。また、赤黒い瘴気に触れただけでも危険で、一時的に魔法が扱えなくなる。
また、世界樹の加護と表裏一体である呪いが前提の生命体である厄人にとっては天敵であり、深く干渉することによってその厄人の存在は完全に抹消される。
ニーズの百年積み重ねた経験も合わさり非常に強力である反面、反動も凄まじく、使用時間は数分のみであり、使用後は反動により全身に激痛を伴い、疲労が数倍増しで溜まる。
この異能自体、これが完全なのか、まだ未完全なのかもわからない。
この世の加護も呪いもまとめて葬り去る異能であるため、自身は厄人である事実と共にこの能力を知っているものはごく少数である。
【詠唱】
「起動────我が身は滅びを謳う星」
「我が身が産まれたその意味を、己は欠片も知りえない。
どうして己は生まれたのか、この問いには誰も応えない。」
「ああ、世界を司る世界樹よ。なぜあなたは応えない。
希望も絶望も喰い飽きた。呪詛ばかりが溢れ出る。」
「ならば我が身は、必ず御身の下に再臨しよう。
我が身は世界樹の根を喰らう者────語られた名は呪怨剣士。」
「紅い月よ、優しい太陽よ、輝く宇宙より刮目しろ。
苦しみ嘆いた罪人は、運命を連れて襲来した。」
「死星・到来────宇宙の彼方に狂い哭く、その名は終焉邪竜」
〇ジン
「か、勝った・・・生きています・・・!」
異名 なし
性別 男性
年齢 20歳
身長/体重 174cm/65kg
職業 狩人
種別 人間
趣味 鍛錬
好きなこと 人と関わること、みんなの笑顔
嫌いなこと 厄人、みんなが傷つくこと
イメージカラー 赤
イメージcv 初時チェリー
【概要】
赤いジャケットを着た狩人。短い茶髪と翠色の瞳で絵に描いたような好青年。
自分の故郷である村を愛し、他者をほとんど嫌うことなく、村の人々を守るために自分を磨いた。
才能もあり、ニーズが去ったあとは急速に実力をつけて村の英雄となっており、異名がつくのも時間の問題だった。
三人の弟子を持ち、将来は安泰とされていたが、旅商人を庇って災厄使途の手によって死亡。その後、厄人に呑まれたことにより厄人化。
その数日後に、ニーズによって葬られ完全に死亡した。
持っていた剣は後の村のシンボルとなり、弟子たちも師匠の活躍により奮起するなど、僅か数か月の活躍だったが後世に大きな遺産を残したと言える。
【魔法】
火炎魔法の使い手、読んで字のごとく火属性の適正。珍しくもなく、また応用が効きやすい。
使い手によって大きく左右される魔法であり、ジンの才能によって一級品といえるまで成長した。
〇???
「────今度こそ、愛してあげる。」
異名 銀月女帝
性別 女性
年齢 ???
身長/体重 175cm/58kg
職業 ???
種別 ???
趣味 ニーズの観察
好きなこと ニーズの葛藤と悲鳴
嫌いなこと ???
イメージカラー 銀、赤、黒
イメージcv 田中理恵
【概要】
少なくとも百年前から存在する者。煌めく銀の長髪で、妖しい紅い瞳を持ち、色白の肌で、他者を誘惑する身体をマントと最低限の服で隠している。
ニーズに対しては産まれた時から目をつけており、彼の生涯が彼女の生き甲斐と言っていいほど入れ込んでいる。
また、紅月を授けた張本人であり結果的には命の恩人ではあるのだが、同時に身も心も意図的に傷つけようとするため明確に敵である。
彼女自身のほとんどが不明であるが、ニーズこそ自分の運命と語っている。
【??】
魔法なのか、それとももっと別なのかも不明。
ニーズの出す瘴気と同じ色である赤黒い棘を創造する能力はあるものの、それは彼女の持つ力のほんの一部に過ぎない。
〇ユピテル、エオス、ベオ
後のティソーナ村に住まう少年少女。
ユピテルとエオスは、金髪で青い瞳の兄妹。
ベオは茶髪でユピテルたちの幼馴染。
後の運命に立ち向かうものたちであることが確定されている。
〇???
「刹那を生きろ。あらゆる希望も絶望もおまえの総てだ。」
異名 ???
性別 男性
年齢 ???
身長/体重 170cm/59kg
職業 ???
種別 ???
趣味 ???
好きなこと ???
嫌いなこと ???
イメージカラー 白
イメージcv 土師孝也
【概要】
故人。百年前のニーズを拾って、東の島で育てた老人。
厄人や外道には鬼神のように容赦がなく、それ以外には賢者のごとく接していた。
ニーズに様々なことを教えて、遺言を残す。
ニーズの出生等はわからないものの、ニーズが厄人であることと能力についてなどを把握していた数少ない人物。
【???】
???