表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/3

【才】の事

俺は最高だとか奇跡だとかを簡単に使うやつが大嫌いだ。


最高という言葉をオリンピックや大会で優勝して使うのならわかる。奇跡という言葉を弱小野球部が甲子園で優勝して使うのならわかる。

だが簡単なことでその言葉を使ってしまったら、それ以上を求める事はできない。

言葉というものの本質をもっとよく考えて使うべきなのではないだろうか。



T氏ポエムより抜粋





文字数問題はとりあえず無罪放免ということになった。しかし...

「まだ余罪があるから今日1日ここで反省してろ」

「あの、何をしたというのでしょう?」

「わからないなら太陽をじっと見つめて考えろ。」

「失明しますよね!」


ということらしい。

「じゃ、授業が始まるから。」

「おいまてこら。」

まさかコイツら、俺だけをおいていくつもりか?

「ごめんね葵。もうすぐテストだから授業受けとかないといけないんだ。」

小十郎が言う。そのテスト俺も受けるんだけどな。まぁかわいいから許そう。

「ハッハッハ、葵殿また会おう!」

孫市...お前と孔明はうざいから早く消えて欲しいな。


そうして3人は出ていった。

「なんだ?三日月。」

ずっと黙って最後まで残っていた三日月。もしかして助けてくれるんじゃ。

三日月はそっとてを前に出すと、

「あとで僕も縛って....」

「孫市にでもやってもらえ!」

自分の欲望丸出しじゃねえか!

その後三日月も教室へと戻っていった。


そして今に至る。

学校にチャイムの音が鳴り響く。放課後のチャイムだ。


もうあれから八時間ずっとこのままだ。本当に1日太陽を見つめてしまった。太陽の1日の動きを完璧に把握した。ちなみに今度のテストは生物。まったく使えないね♪


腹がなる。そういえば朝飯も昼飯も食べてない。人間動いてなくても腹がへるものだとしみじみ思った。


誰か一人くらい昼飯くらい持ってきてくれると思っていたのかもしれない。心のどこかでそう思ってたのかもしれない。悲しくはない。目から汁が出てるのは夕陽が目に!


まぁひとつだけ確かなことは、あいつら殺す(^^)


「うぃーす」

気の抜けた声と共に獲物がやって来た。その姿はまるで餌につられる間抜けな魚のようだ。孔明、どこから殺ろうか。頭か、足か、それとも内臓か。


「なんだ?いかれた顔して。あ、いつもどうりか。」

顔からだな!

「それはともかく、腹がへっただろう。飯買ってきてやったぞ。」

「今までのことは水に流そう。」

孔明、君ってやつは!

「? わからんやつだ。ほれ。」


孔明から渡されたのは、とちおとめが入った北海道牛乳100%使用の、

「イチゴミルク...」

「美味しいイチゴミルクを飲んで、その汚い顔をなをすんだな!」


俺はイチゴが大嫌いである。珍しいとは思うが、食感や、臭いがダメなのだ。

しかし、その事を孔明は知っている。この鬼畜ゴミムシは、それを承知で買ってきたのだ。


「やっぱり顔からか。」

「ハーハッハッハ!」

「も~、孔明やめてあげなよ。ごめんね。葵のはこっち。」

と、小十郎が華やかスマイルで言う。小十郎優しい!


渡されたのはおしるこだった。

「..........」

思わず黙ってしまう。おしるこは嫌いではない。しかしもうすぐ夏になるというこの時期に、なぜ温かいおしるこなんだ。


「どうしたの?あ、そっか!手が縛られるから飲めないのか!」

小十郎は、俺の手からおしるこの缶をとって、

「はい、あ~ん。」

俺の口許に飲ませようと差し出してくる。


う~、そんな笑顔されたら飲むしかないじゃないか。

ズズー

うん、おしるこ。不味くもなければ美味しくもないね☆


「どう?」

「体が温まって、おしるこって感じだよ!」

嘘ではない。


周りを見回すと、みんなそれぞれ違ったものを飲んでいる。孔明はイチゴミルク、孫市はスポーツドリンク、三日月はコーラだ。


そんな中小十郎が取り出したのは黒い缶だった。

「小十郎は何飲むんだ?」

「僕?僕はコーヒー無糖だよ。」

「ブラックコーヒー!?」

渋っ!

「な~に~僕かブラックコーヒー飲んでたらおかしいの?」

「いや、おかしくはないけど。」


正直いって似合わないとは思う。小十郎こそイチゴミルクを飲んでいそうなものだか。人間見た目で判断しちゃいけませんね。


「でもなんでコーヒーなんだ?」

「ん~普通に好きっていうのと、今この日本で、この学校の中もだけど、自動販売機ってどこにでもあるじゃない。でも飲み物の種類は違うよね。あるやつもあればないやつもある。でもコーヒーだけはどこにでもあるんだ。だから自然と買ってたらいつも買うようになってた、かな。」

飲み物にまで効率を求めなくてもいいと思うが。


「というより、私は葵殿の【才】なら縄をほどけると思っていたのだがな。」

「だよな~俺もそう思ったわ~」

真面目な顔で話す孫市とニヤニヤした顔の孔明。

「おいお前ら。俺の事をバカにしてるよな。」

「何でですか~?One's Itimate Erosさ~ん(笑)」


人類は【才】というものを手に入れ。それは1人1つも持っている。

俺は小学校卒業の記念に【才】の判別をした。家族で出掛けて、将来一体どんな職業に就くんだろうとか、地球のためになる【才】だといいねだとか話ながらいったものである。


しかし、結果はOne's Intimate Eros

意味は心の奥に秘めたエロス。


両親は絶句した。当然だよね、息子の心の奥にエロスが秘められているんだもん。

帰り道は将来一体どんな子になってしまうんだろうとか、悪い道に走らないだろうかとか、そんな話ばかりだった。


でも考えて欲しい。一番泣きたいのは俺であるということを。小学校を卒業したばかりの子供の心の奥にエロス。友達が自分の【才】を自慢しているなかで黙るしかないし。教えたらバカにされること確かだし。


でもまぁすぐにバレたけどね♪

一生のトラウマとなりました。


「.....俺それ欲しい。それは素晴らしい【才】」

三日月、そういってくれるのはお前だけだ。

「うぅぅ、ありがとう。」

「三日月は自分の欲望で言っているだけだけどな。」

うるせぇ!そうだけどさ!

「さて、恒例のネタも終わったところで」

え、これ恒例なの!?

「本題に入りますか。」


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ