表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/7

四国攻防戦 その4

隼人と美香はつかの間のショッピングを楽しんだ。




「ハーッ………以外と坂道が多いんだな。少しは荷物持てよ」「何言ってるのよ。ただで付き合える訳ないでしょ?ハイ。これもね」山盛りの荷物で前が見えない隼人。「オットットット…………アー………すいません。ぶつかって。前見えないんで」「気にする事は無い。気を付けろよ。青年」三度笠の修行僧風の風貌の男は頭を下げた。「いろんな人がいるんだな。お遍路さんか?」「どうしたの?隼人君」「なんでもないよ。一旦、大和に戻ろうぜ。荷物置きに。少しは持てよ。腹ペコだ」「良いわよ。誘った以上、奢りね」「そりゃーネーヨー。エットー…………今何時だっけ?」隼人は携帯電話を見る。修行僧は足を止める。「あれは………臨の白虎か。尾行する必要がありそうだな。外者を」





「隼人。気を付けろ!つけられている」白虎が隼人にアドバイスする。「つけられている?誰に?アンデットか?」隼人は振り返った。「誰もいないじゃないか!白虎」






「ハーッ。荷物ココで良いか?飯行こうぜ」「エエ。良いわよ」二人は再び町に出た。






「随分、賑やかな繁華街なんだな。道後って町は。なんか好きだな」「お風呂行っちゃう?混浴で」「オッ…………オフロ!イッ………イヤ。いいよ。飯行こうぜ」「………つまんないの。なんでわからないかな………」「なんか言ったか?」「別に。何でも無いわよ!」「ここにしようぜ。なんか良いじゃん。格式っつーの?古くてさ。味わいがあって。ロウ・ミセにしようぜ」「老舗よ。シ・ニ・セ!」「シニセか?これ。そうなのか?」





「お姉さん。ひつまぶし2つね」






「フンフン。うんめーな!鰻!違うな。ウン。違う!やっぱシニセは違うな」「ご飯飛んだんだけど…………静かにしなさいよ!恥ずかしい」「…………モゴモゴ………旨い…………」





「隼人。聞こえるか?食事中すまんな。アンデットの生体信号を察知した。いるぞ!この近くに!」「白虎!本当か?どこだ!タナトス部隊か?」二人は警戒して周りを見渡した。「美香さん。とりあえず、早く飯を済ませて、人混みに紛れるぞ。アンデットを探すのはそのあとだ!」「わかったわ。一応、有賀艦長には連絡しておくわ。私達の信号を見失わないように」「そうだな。まだ見つかった訳じゃないんだ。慎重に捜索するぞ」





「なるほど。連中は異界の者を追ってきたのか。利用できそうだな。試させて貰おうか。その真意を」





二人は急いで店を出る。





「白虎。アンデットはまだいるのか?」「確認している。ポイントも絞れている。今、携帯電話の画像に出すさ」






ショットガンナーのシェラはターゲットを狙っていた。「フン。建設会社の社長か。金はありそうだな。ひと稼ぎできそうだ」






「オイ!アンタ!ナニやってんだ!そんな物騒な物持って!今、警察に連絡したから。逃さないぜ」隼人と美香は恐る恐る近寄る。「坊や。大人の都合には口を挟まない事だな。始末して欲しくなかったら」「美香さん。こいつヤバイぜ!イカれてる!今時、スナイパーなんて」「貴方はアンデットでしょう?覚悟しなさい!」「アンデット?………知っているのか?」「知っているも何も。タナトス部隊に襲撃されたんだ!ツケは払って貰うぜ!」「タナトスが?あの青二才、とんだとばっちりだ。まあ良い。奴の尻拭いならしたくないがな。死ね!」





ズバババーン





隼人達にライフルを放つシェラ。



「危ない!君達!」三度笠の男はお札を投げた。結界が張られバリアを作る。二人はしゃがみこみ弾を交わそうとする。






キイーン





銃弾が碎ける。





「遂に姿を現したな!異界の者よ。立ち去れ!」騒動に気付きターゲットが逃げる。「ターゲットロスト。………チッ…………貴様ら!許さん!私の獲物を横取りしおって。坊や!貴様らの面は焼き付けた。覚えておれ!」シェラは屋上を飛び越え屋根を走り去った。






「怪我は無いか?君達」「ありがとうございます。アノ〜………僕は隼人。で、美香さんです。貴方は?確か…………昼間会いましたよね?」「私の名はレイファン。弘法大師の意思を伝える結界士だ。君らをつけていた。初めて会った時からな。早速だが、その携帯電話に宿る者。臨の白虎で間違いないな」「知っているんですか?貴方は。教えて頂けませんか?二人目の守護神の居場所を」「私も聞きたい事がある。君らは大和のクルーだな。そのアンデットにどんなイワクがあるのだ?」「戦艦大和は彼らに狙われているんです。他次元の技術を手に入れたいアンデット。ただそれだけです。二人目の守護神は?」「大使の意見を伺いたい。二人目の守護神はココ、四国の守護神。果たしてその宝珠を君らに託しても良いかわからない。鳴門海峡の問題もあるしな」「鳴門海峡の問題?」「そう。二人目の守護神は王蛇の錠となり、魔物を封印している。その封印を解いてどうなるかは誰も知らないのだ。だから弘法大師様のご意見を伺いたい。簡単な事では無いのだよ。暫し時間を頂けるか?時が満ちるまで」





そう言うとレイファンは去っていった。






「隼人!無事か?騒ぎがでかすぎる。何事だ?」「パトリックさん。アンデットです。ショットガンナーのシェラ。スナイパーです」「ヤレヤレ。タナトスにシェラか。忙しくなりそうだな。また。なんでお前に関わると常に問題が挙がるんだ?」「すいません。それと二人目の守護神ですが…………」「アーッ!もういい。帰るぞ。色々と報告事項が溜まってる。そうだろ?」「エエ。…………少しはのんびりできるはずだったのになー。結局ひつまぶしだけか…………ハーッ」「隼人。大和にワープするぞ。遅れるな」「エッ?ちょっと待って!」







続く

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ