四国攻防戦
隼人はベットの上で携帯携帯を眺めていた。
「白虎。僕達を導いてくれ」「まずは第2の守護神と君の覚醒だ。人は生まれ変わりその意思を伝えると聴く。そうゆう生き物だと。親から子へ。子から孫へ。孫から子孫へ。それが人間と言う生命の王道なのだよ。だから君の覚醒も必要になる」「僕の覚醒?ヤマトタケルにか?日本を創った創成種にか?できるかなー」「できなければ私は君に付き合わない。違うかね?少し当時の話をしよう。かつて日本が麗しの国、ジパングと呼ばれていた頃、日本は外敵に囲まれていた。皆、日本の創成王になりたく、覇権を争っていた。そんな中で一人の青年が九人の守護神と共に天下を治めた。その男こそがヤマトタケルであり、その国が今の日本なのだ」「その男が転生した。それが僕なのか?」「そうだ。乱れた世界を再び統治しようと君や我々は転生した。我々は君を通じて今の社会を理解した」「繋がっていたのか?九人の守護神と」「そうだ。また後でこの話しはしよう。今日はもう遅い。休むと良い」
次の日の話だった。ドアが激しく叩かれビックリして飛び上がる隼人。
「何だ?何事だ?アンデットか?」「ウ〜ン………五分遅れか。遅いぞ隼人君」眠い目を擦ると美香がそこにいた。「アーッ…………ハハハッなーんだ。美香さんか?どうしたの?」「どうしたもこうしたも無いわよ!会議をやるから集合してくれって」「イーッ!会議?どうしようかなー。やっぱスーツだよな。ビシーッと。エット…………一礼して遅れましたー!すいませーんって。……………」「良いから行くわよ」「ワッワッ…………待った!待った!タンマ!タンマ!俺、パジャマだし…………」強引に引っ張られる隼人。会議室には皆、揃っていた。
「ヒューヒュー!見せつけるなー!隼人」パトリックはその光景に笑っていた。
「まあ、かけたまえ。君の好きなコーラを用意してある」有賀艦長が施す。「全員揃ったな。これより今後の進路について報告がある」ヒビキは立ち上がり会式の挨拶をした。「まずは俺から一言。今日からこの船で世話になることになった。特警改め、新政府軍のヒビキだ。では星崎君。挨拶を」「そりゃないっすよ。ヒビキさん。アーッイヤー…………どうも。星崎です。具体的にはアンデットに関わる失踪事件。それが担当ですんで。うちらは。その事件捜査と大和の…………イヤー有賀艦長の?意向が丁度、コウ………合ったと。合ってしまったと。まあこんな具合ですんで。以上」「星崎…………レイテンだな。今の話に捕捉すると、今、巷で流行っている、青年失踪事件。それがアンデットの仕業であることは奴等の基地で判明した。奴等が操っている話も。一部の青年犯罪者もだ。日本政府としてはその様な事態に目を瞑る事は出来ない。よって敵対する大和ならびにクルーの方々は我等の味方という訳だ。今後、大和は奴等を根絶やしにする。その他に…………有賀さん。お願いします」「ウム。海底基地が見つかり大和も姿を表した以上、停滞する事は許されなくなった。次の拠点を目指し、一路、日本を北上する事となった。今は、ココ。長崎県 男女群島の海域だ。そこから北上してひとまず、四国を目指す。四国の鳴門海峡。ソコを次の拠点とする。水圧による防御と攻撃。攻防一体の鳴門海峡。一度入れば当分は防げるだろう」「四国はな、弘法大臣がいるんだ!わかるか大臣だ!偉いんだよ。君達」「黙れ!星崎!…………ウォッホン。聞かなかった事にしてくれ。弘法大師だ。いつの話しか知らんがな」「エッ?いないの?大臣。でも似たような者でしょ?ネェ有賀艦長」「大師を大臣とは。……………確かに昔の大和も出港前に、お遍路をして大師の力をお借りしたものだ。懐かしいのう。行くか?諸君らも」
「アノ〜………1つ質問があります」「何だね?隼人君」「ソノ〜………四国に守護神はいますかね?」「それはわからん。だがいつまでもココには居れない。蜂の巣になるのが見えているからだ。もう準備は出来ている。君達のマシンの補給も。いずれにせよ動かなくては先を越されるだけだ。アンデットに」「わかりました。行きましょう。二人目の守護神を探しに。異論はあるかい?皆」「マア…………そうだな。隼人の意見は正論だ。パジャマ以外はな」「そりゃそうですよね。パトリック先輩」「なんとかならなかったの?そのデザイン。ピンクのクマチャンなんて」美香が笑う。「ン?………なかなか…………似合っているではないか。そうだろ?」有賀艦長が皆の顔を見る。隼人以外、全員首を傾げる。「そんなー。お気に入りなのに………」「どうもわからんな。君のセンスは」パトリックが笑い転げる。暖かい空気に沸く会議室。
「艦長。出港の準備が出来ました。ご命令を」「皆、操縦室に来い。シートベルトを締め準備が整い次第、イカリを上げる」
こうして大和は海底30000メートルの旅に出るのだった。次の目的地は四国、島根県沖、鳴門海峡。そこに何があるのか知れず青年達は旅に出るのだった。
続く