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無限回廊

 目の前に知らない誰かがいた。

 その誰かを、僕は殺した。

 服を剥いで、その服を着たら、素っ裸の誰かの顔を潰しておいた。

 両親が僕を迎えに来て、救急車が僕を病院へ。

 異常は見当たらない。



 誰かは僕。

 僕は男。

 少し前までは寝小便をしていた。

 好きな女の子にフられた。

 フったと意地を張った。

 成績はたいそう悪く、零点のテストはいつも引き出しの奥にいれた。

 知らない誰かがいて、殺された。



 そこで記憶はループする。

 僕は生きている。



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