表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ゾンビだらけの終末世界でおれたちわりと無双界隈  作者: 卯月


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

33/42

第33話 やられっぱなしでいられるか

 なんだかよく分からない飲み薬とり薬をもらって一晩ぐっすり眠ったら、意外にも起きあがれるくらいまで回復した。

 すげーな錬金術。このぶんならすぐ戦えるようになるだろう。


 身体が元気になってくると今度は退屈たいくつになってくる。

 他にやることもなくて、おれをこんな目にあわせたウマ天使ジャミスの婚活作戦にどう対抗したものかと考えた。

 あいつがやってきた行動を考えると、人間を大切に愛する気持ちなんて無いと断言できる。

 ならばあいつのねがいをかなえてやったところで仲良しになんてなれない。

 奴隷どれいとか属国ぞっこくといった、支配される側としてあつかわれる展開が予想された。

 じゃあ結局のところあのウマ野郎を倒すことでしかこの街の平和は守れない、という話になってしまうな。

 ―――こんなことをゴロゴロ寝転がって考えていると、おれが監禁されている小部屋に複数の足音が近づいてくる。

 紫織。真美。ジルヴァの女性三人組だった。

 とりあえず三人とひと通りの挨拶あいさつをしたあと、ジルヴァに言われておれは上半身(はだか)になり傷口きずぐちをみせた。


「へええ、ちゃんとなおりかけてるんですねー」


 傷だらけのおれの背中をみて、南鞠所長が興味深そうな声をかける。


「ゾンビに襲われても平気な人って、話には聞いてましたけど実際見るのは初めてです」

「心配だったら血液検査とかしてもらってもいいですよ。みんな不安でしょうし」

「あーそれ本当にお願いしちゃってもいいですか? 今後の研究に役立てたいです」

「ええどうぞサンプルでも実験でも好きにしてくださいよ」

「フフ、ありがとうございます。あっでも……」


 所長は明るい口調で話していたが、急に暗いトーンになった。

 彼女は今、怪物の花嫁はなよめにされかかっているのだ。それを思いだしたのだろう。

 暗い雰囲気ふんいきを変えるために、ジルヴァが横から参加してくる。


「カズヤ、あんた頭痛、吐き気、めまいとかはある?」

「いや、無いよ」

「脳に大きなダメージをうけたりはしていないようね。ゾンビにならなくても死んだら同じことだからさ、もう無茶なことしちゃダメよ」

「ああ、気をつける」

「運がいいわよあんた、今度おなじことやったら地獄へ一直線だと思いなさい」

「わーってるって」


 ジルヴァはおれと会話しながら南鞠所長の肩に手をおいていたわっていた。

 所長も浮かない表情ながら置かれたその手に自分の手をかさね、ささやかに友情のぬくもりを確認しあっている。

 二人がなにも言わないので、紫織がかわりにおれに伝えてきた。


「カズヤさん、いま大変なことになっちゃてるんです。カズヤさんをこんな目にあわせたやつがとんでもないことを言い出して……」

「ああ。勝さんから聞いてるよ」


 ウマ天使ジャミスに女を差し出せと言われていること。

 条件に該当がいとうする女性がここにいる南鞠真美所長だということ。

 いうことを聞かなければ朝昼関係なく攻撃して街中をZ-ウィルスに感染させる、とおどされていること。


「……私が行けば、みんなが助かるのかな」


 下を向いたままポツリとつぶやく所長。

 おれはすぐ否定した。


「時間(かせ)ぎにしかならんね。次は子分こぶんにもよめをやりたいとかいうかもだし。金を寄こせとか錬金術を教えろとかいくらでも要求してきて、無限にしぼり取られるだけだろ」

「なんでそんな言いかたするの!? じゃあどうしろって言うの!?」


 顔を真っ赤にして怒る所長。

 おれに怒ってもそりゃたりってもんだ。

 問題をおこした張本人をどうにかしないとはじまらない。


「あのウマを倒すしかねーよ。そうしないと半永久的に終わらない。この街がボロボロのしぼりカスになったら終わるかもだけど、それじゃ話にならんしな」

「けどあいつは大きな動物たちをいっぱい連れていて、私たちじゃ……」

「どうするかっていう作戦はこれから考えるんだ、おれたちみんなで」


 ウグッ! と痛みにうめきながらおれは立ち上がった。

 痛い。だけど動けないほどじゃない。


おもだった人間を集めてくれよ。やられっぱなしじゃいられないだろ?」


 いちおう作戦のイメージ的なものは出来あがっている。

 上手くいくかはまだわかんないけど。

読んでくださってありがとうございます。

投稿のはげみになりますのでぜひ☆やブックマーク、いいねをよろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ