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☆8☆
館内を見下ろすと、
薄れてきた煙の隙間に烈火の姿が見えた。
俺と目が合うと烈火が叫ぶ、
「ゲロデム! 逃がさないのだ!」
烈火が紅蓮剣を振り上げ、煙を横凪ぎに払う。
直後、
烈火の輪郭が赤く輝き、
ジャンプ!
天井に向かって飛びかかって来る。
紅蓮剣の力で身体を強化したようだ。
十メートル近い高さを瞬く間に縮め、同時に紅蓮剣を振り回す。
「まじかっ!」
天井のガラスを切り裂き、烈火が屋上に飛び出る。
危うく俺もバラバラになるところだ。
とっさに攻撃を避けた俺は、ワルサーP38を取り出しゴム弾を撃ちまくる。が、剣を盾にして弾をはじき、烈火が突進、紅蓮剣を、
斬る、
突く、
凪ぎ払う。
俺は守勢にまわりながら、閃光弾を屋上に叩きつける。
昼間以上の焼き付くような眩しい光があふれ、烈火が大剣で瞳をかばう。その隙に俺はとなりのビルへと飛び移った。
ここへ来る前に隠した大型ドローンに乗り込み起動、急発進する。
烈火が慌てて突進するが、もう遅い。
すでに機体は数十メートル上空まで上昇している。
「絶対! 逃がさないのだ!」
烈火がジャンプ!
ぐんぐん機体に迫り、
「紅蓮羅弾!」
紅蓮剣の前面に魔方陣を展開、炎の弾を雨あられと浴びせる。
「嘘だろ!」
何発か直撃を食らって、
火を吹く機体から俺は飛び出した。
背中のリュックを操作し翼を開く。といっても飛べるわけではない。滑空出来る程度の小さな翼で出来た超小型グライダーだ。
振り向くと烈火がガッツポーズをしながら地上に落ちて行く。
「あの調子じゃ、まだ諦めてないな」
俺は甲州街道を走る大型トラックの上に着地した。
烈火がそのうしろからすっ飛んで近づき紅蓮剣をぶんまわす。
大型トラックが真っ二つになって横転する。
俺はとなりの車線の車の上に飛び移った。
烈火は反対側の車線の車に飛び移った。
俺は烈火の乗った車のタイヤに実弾を叩き込む。
車がパンクして蛇行すると、烈火がこちらの車へジャンプ。
俺ごと乗用車を叩き斬る。
俺は新宿御苑側に飛び上がり、リストバンドの杭打ち銃で御苑の樹を撃つ。
その樹を中心に円を描くように上昇し御苑内に入り込んだ。
烈火は別の車に飛び移ったが、その車はトンネルに入ってしまった。
これでしばらく時間が稼げるだろう。