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孫空子が、
「ボクもう飽きちゃったよ! おウチに帰ろうよ!」
空子の横には、変化を解いて血まみれになったベルがいて、
「ウフフ、もっと楽しみたいけど、アタイも限界みたいだね」
地面から顔を出した千代が、
「ごめんなさい、ごめんなさい。千代も右に同じです」
ベルが、
「それじゃ退却」
言うなり三人の姿が一瞬でかき消えた。
凛華が、
「この世に悪の栄えたためしはないんだよ!」
ビシッと可愛いポーズを決めている。
サヤが、
「どうにか、こうにか、退散出来たようデスね。でも、桃太郎には逃げられました」
俺は疑問を口にする。
「桃太郎といい、三人娘といい、いったい、奴らは何者なんだ?」
桃太郎の目からビームはどことなく、スコーピオンの最後の攻撃に似ていたし?
サヤが、
「奴は様々な世界を転生しまくり、様々なチート能力を手に入れ、神になるとか、何とか、詳しく話すと長くなるのデスが」
俺は腕組みし、
「いいから全部話せよ。超、気になるじゃないか」
サヤが嘆息し、話し始める。
こっから先はサヤの一人称だ。
サヤいわく、




