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   ☆71☆


 かすかな光の中、見えた少女の姿は、ゴスロリの衣装に、とにかく長い、顔が隠れるような黒髪だ。

 ゴスロリ少女が、

「仮面のお兄ちゃん、ごめんなさい、ごめんなさい。自己紹介もしないで、千代ダーランドに引きずり込んじゃって、

 千代は八怪千代はちかい・ちよ)って言います。

 千代の可愛いお人形さんになってね、お兄ちゃん。

 千代と、お骨になるまで遊びましょ☆」

 千代がゾッとするような笑みを浮かべる。

 暗闇の底に目を凝らすと、

 地の果てまで、

 無数の骸骨がビッシリと埋め尽くしていた。

「冗談じゃない。お人形遊びや、おままごとは、とっくに卒業してるんだよ」

 俺は胸のポケットから、さっき

巡からもらった太陽のカード、

 ザ・サンを千代の額に貼り付ける。

 途端にカードが光りだし、

 千代が悲鳴をあげる。

「いやああああっっ!!

 眩しい! 眩しい! 眩しいの嫌い! ごめんなさい! ごめんなさい!」

 千代が俺から手を離し、骸骨の底に逃げ込んで行った。

「助かったぜ、巡。霊験あらたかなカードに感謝だ」

 俺は平泳ぎの要領で地上へ戻って行く。


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