8章 エルフの里へ 01
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ソウシ オクノ
Dランク
冒険者レベル18
武器系
メイス Lv.23 長剣 Lv.8
短剣 Lv.4 格闘 Lv.13
防具系
バックラー Lv.15 大盾 Lv.8
身体能力系
体力 Lv.22 筋力 Lv.27
走力 Lv.17 瞬発力 Lv.17
反射神経 Lv.16 身体操作 Lv.7
感覚系
視覚 Lv.13 聴覚 Lv.11
嗅覚 Lv.7 触覚 Lv.7
動体視力 Lv.16 気配感知 Lv.12
精神系
冷静 Lv.11 思考加速 Lv.7
興奮 Lv.2
特殊
再生 Lv.5 安定 Lv.12 剛力Lv.15
鋼体 Lv.9 翻身 Lv.7 重爆 Lv.11
掌握 Lv.6 衝撃波 Lv.2(new)
毒耐性 Lv.2 幻覚耐性 Lv.4 麻痺耐性 Lv.1
アイテムボックス Lv.2(new)
特異
悪運 Lv.10
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フレイニル
Eランク
冒険者レベル13
武器系
杖 Lv.9 槍 Lv.3
格闘 Lv.4
防具系
バックラー Lv.4
身体能力系
体力 Lv.10 筋力 Lv.6
走力 Lv.10 瞬発力 Lv.6
反射神経 Lv.6 身体操作 Lv.3
感覚系
視覚 Lv.8 聴覚 Lv.7
嗅覚 Lv.4 触覚 Lv.5
動体視力 Lv.5 気配感知 Lv.7
精神系
勇敢 → 依存(?) Lv.6(new)
精神集中 Lv.9
特殊
聖属性魔法 Lv.10 神属性魔法 Lv.6
命属性魔法 Lv.4 結界魔法Lv.1(new)
二重魔法 Lv.1(new)
消費軽減 Lv.6 充填 Lv.3
毒耐性 Lv.1
特異
聖者の目 Lv.3
特殊装備
亡者の杖(Cランク武器)
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ラーニ
Eランク
冒険者レベル14
武器系
長剣 Lv.16 短剣 Lv.4
格闘 Lv.7
防具系
バックラー Lv.6
身体能力系
体力 Lv.12 筋力 Lv.11
走力 Lv.17 瞬発力 Lv.16
反射神経 Lv.18 身体操作 Lv.9
感覚系
視覚 Lv.8 聴覚 Lv.12
嗅覚 Lv.16 触覚 Lv.7
動体視力 Lv.11 気配感知 Lv.13
精神系
勇敢 Lv.6 思考加速 Lv.3
特殊
付与魔法 Lv.5 疾駆 Lv.5
鋼体 Lv.5 剛力 Lv.4
急所撃ち Lv.4 切断 Lv.2(new)
跳躍 Lv.4 空間蹴り Lv.2(new)
麻痺耐性 Lv.1 冷気耐性 Lv.1
特異
疫病神 Lv.3
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※スキルはあくまで推定
「ソウシさんのパーティに指名依頼がきています。内容をお確かめの上、受けるかどうかのお返事をお願いします」
翌日ギルドに行くと、マリアネがいつもの無表情でそう告げた。
「指名依頼? 相手はだれでしょう?」
「薬師のホーフェナ女史です。依頼内容はユニコーンラビット、バイコーンラビットのツノの確保です」
なるほど、前回の一件に味を占めて早くも再依頼をかけてきたというわけか。
俺の『悪運』、ラーニの『疫病神』スキルの検証をするのにもちょうどいいし、受けてみるのもいいだろう。折角の指名依頼だしな。
「今回は我々だけでツノを確保してくればいいという依頼ですね」
「そうなります。ただし採取依頼は目的のものが得られないと無報酬になりますので、受けるかどうかは少しお考えになったほうがいいかと。特にラビットは本来滅多に現れるモンスターではありませんので」
「ありがとうございます。2人とも、受けようと思うがいいか?」
「ソウシさまの思う通りに」
「私の鼻で見つけるから大丈夫よっ」
と言うわけで、俺たちは予定を変更して二度目の『角兎の森』へと向かうことになった。
「ソウシはどうしてこの依頼受けたの? やっぱりホーフェナさんが気になるから?」
角兎の森を歩きながら、先頭のラーニがそんなことを言う。
後をついていくフレイニルがその言葉を聞いてビクッとしている。俺はホーフェナ女史にはなんの感情もないと言ったはずなんだが。
「折角の指名依頼だからというのが一つ。あと俺とラーニのスキルの効果がどの程度なのか確かめたかったからというのが一つだ」
「私たちのスキル?」
「ラーニの『疫病神』と、ソウシさまの『悪運』……本当にそのようなスキルがあるなら、またレアモンスターに遭遇するだろうとソウシさまはお考えなのですね?」
「フレイの言う通りだ。今回もレアモンスターが出てくるようなら相当効果の強いスキルということになる」
「あ~そういうこと。面白そうね、ユニコーンラビットがいっぱい出てきたら私のスキル、バイコーンラビットが出てきたらソウシのスキルの効果って感じね」
「そういうことになるだろうな」
そんな話をしながら森をさまようこと1時間ほど、急にラーニが耳をピクピクさせた。
「どうやら当たりみたい。この先に群がいるわね」
なるほど、とりあえずラーニの『疫病神』はやはり強力なようだ。いや、そもそも遭遇率が低いラビットが出てくること自体は俺の『悪運』の効果か? 相乗効果で群に遭遇しているという可能性もありそうだな。
その日は一日森を歩き回り、ユニコーンラビット37匹とバイコーンラビット1匹を仕留めることができた。
そう、レアモンスターも結局出現したのだ。さすがにスキルオーブは出なかったが、この遭遇率が異常なのは間違いない。問題はこのことをどこまで公にするかだが……正直知られたら間違いなく面倒ごとが起こるだろう。
今回は仕方ないとして、ホーフェナ女史にはもう一度会って口止めをした方がいいかもしれない。
夕方ギルドに着いた俺は、マリアネに別室での納品を頼んだ。
通された個室で、マリアネが帳簿を用意しながら怪訝な表情で俺を見た。
「なにか訳ありのようですが、どのような理由でこの対応をお求めになったのですか?」
「こちらをご覧ください」
俺は『アイテムボックス』を開いて今日の収穫物をテーブルの上に並べた。
マリアネは『アイテムボックス』スキルを見て眉をピクリと動かし、そのあと次々と出てくる37本の角に目を次第に大きくし、最後バイコーンラビットの角を見て口をポカンと開けた。いつも無表情なだけに相当に驚いているのだと分かる。
「こちらが今日一日で取れたものです。ご確認をお願いします」
「……んんっ、はい、少しお待ちください」
俺の言葉で我に返ったマリアネはいつもの通り検品をはじめた。といっても問題ない品ばかりなのですぐに終わる。
「確かに間違いなくラビットの角37本、そしてバイコーンラビットの角1対を確認しました。しかし今日一日でこれは……」
「これが別室での納品をお願いした理由です。やはりこれは異常なことなんですね?」
「ええ、これはかなり異常なことだと思います。前回だけなら偶然で済ませられるでしょうが、2回連続となると……その上ソウシさんの今までの活動を考えれば、やはり何らかの特殊なスキルをお持ちと断定していいでしょう」
「分かりました。しかし私としてはこのことをあまり周囲に知られたくないと考えています。ですのでこの対応をお願いした次第です」
俺がそう言うとマリアネは口元に手をあてて少し考えるそぶりを見せたが、すぐに頷いた。
「お考えは分かります。レアモンスターと遭遇できるスキル、そのようなものを持っていると知られれば非常に面倒なことになるのは確かです。ギルドとしてもこの情報は厳重に管理しなければなりません」
「そのようにお願いいたします。といっても私はまだDランクですし、例えそのようなスキルがあったとしてもどのランクのモンスターまで有効なのかはわかりません。Dランクモンスターまで有効くらいならそれほどの価値もないとは思いますが」
「いえ、バイコーンラビットの角は貴重な薬の原料になるのでそれだけでも非常に有用です。とにかく今回の指名依頼は達成ということで処理をします。……それと、ホーフェナ女史にもそれとなく口止めをしたほうがいいかもしれません」
細かい配慮だ、このあたりマリアネが優秀な職員だと分かる。彼女と知り合えたのも『悪運』のおかげに違いない。
「ええ、そうしたいと思います。彼女がどこにいるのかをお聞きしても?」
「それであれば、今回の品を明日ホーフェナ女史のところに納品に参りますので、ご一緒に行かれるのがよろしいでしょう」
話が早くて助かるな。
その後俺たちは報酬を受け取り、いつものトレーニングを済ませて宿へと戻った。




