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おっさん異世界で最強になる ~物理特化の覚醒者~  作者: 次佐 駆人


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24章 異界回廊 07

 オーズ国にて『異界の門』を開くこともでき、とりあえず今回オーズ国でやるべきことは終わった。


 ただ、滞在2日で出発するのもさすがに慌ただしすぎる。


 さらに大巫女ミオナ様も報償の儀を行いたいとのことだったので、この後3日間逗留することを夕食の場で提案すると、メンバー全員が了承してくれた。


「オーズには美味しいものが多いしね! 市場でいっぱい買っておかないと」


「そうそう。酒も美味いからねこの国は。できればいっぱい買ってソウシさんに持っておいてもらいたいね」


 獣人族のラーニとカルマがいつもの食いしん坊的発言をすると、シズナが「そうじゃろうそうじゃろう」と嬉しそうな顔をした。


 一方でマリアネが、


「そういえば私たちはここでソウシさんに服を選んで買っていただきましたね。あの服を着て町を歩きたいのですが」


 と言ったことで、皇妹マリシエールとグランドマスターのドロツィッテが強い反応を見せた。


「それは聞き捨てなりませんわ。ソウシ様、わたくしもオーズ国は初めてですし、色々見て回りたり気持ちもあります。そしてそのオーズ国の衣装にも大変興味があります。同じように服を選んでいただけるでしょうか?」


「まったくその通りだね。私も是非ソウシさんが選んだ服を着てみたいし、もちろん観光もしたいところだ。3日間では足りないくらいだけれど、『異界回廊』ができればいつでも来られるようになるから、今回は多少我慢はしておこうか」


 2人の言葉に、カルマ、サクラヒメ、ライラノーラも賛同しているので、どうやらまた女性の着る浴衣を選ぶことになりそうだ。


「そういえば、サクラヒメはこの国に来てなにか感じることはあるか?」


 そう聞いたのは、サクラヒメの出身地ザンザギル領が、昔オーズ国の人間がひらいた土地であり、彼女もオーズ国の人間の血を受け継いでいるからだ。


 サクラヒメはうなずいて、感慨深そうに口を開いた。


「この国に入ってから、なんと言ってよいか、不思議と故郷に帰って来たかのような、落ち着いた心持ちになったのは確か。家の作りや食べ物などは初めて見るもののはずなのだが、昔から知っているような感覚になるのも確かにて、やはり遠いつながりを感じているところにござる」


「オーズ国とザンザギル領の間で、建物の様式とか、料理の味付けとかに共通のところがあるのかもしれないな。しかしそう思うなら、ご両親に色々と土産なんかを買っておいた方がいいかもしれないな」


「そうさせていただけるとありがたい。父も母も兄も興味があろうしな。できれば武具を多く買い求めたいのだが、シズナ殿、いい店などあるだろうか?」


「そうじゃのう……。オーズ国の兵が使っているものがこの国の伝統技法によって作られているゆえ、それを作っている工房へ案内しようぞ」


「助かる。よろしくお願いする」


 そんなやりとりも行われ、どうやら結局忙しい休日となりそうだ。


 と思っていると、ラーニが眉をひそめながら俺に目を向けてきた。


「そういえばソウシ、昼間ミオナさんに『オーズ国はシズナの母国だから自分がなにかするのは当たり前』とか言ってたよね。あれってなんか微妙に裏の意味があった気がするんだけど、違う?」


「ああ、それは……」


 いきなりクリティカルな質問をされて俺が答えづらそうにしていると、マリシエールが代わりに答えてくれた。


「シズナさんはもう自分の家族も同然だから、家族のためになにかするのは当たり前、という意味でしょう。多分ラーニさんも同じだと思いますわ」


「家族も同然、私も同じ……あ~、旦那として妻の故郷のためになにかするのは当たり前ってことか。それはそうよね」


 身も蓋もないことを言いながら納得したようにうなずくラーニ。


 それを聞いてフレイニルがなにか言いたそうな顔で俺を見てくるが、俺はあいまいにうなずくだけでそれ以上反応はしなかった。結局はそういう意味なのだが、面と向かって認めるのはどうにもまだ気恥ずかしさがある。


 ちなみにシズナは珍しく恥ずかしそうな顔をして、「ラーニは少し言葉を弁えた方がよいぞ」などと小声で言っている。


 場が妙な雰囲気になってきたところで、マリアネが、


「ところでソウシさん、この後のためにも魔石は得ておいた方がいいのではありませんか?」


 と事務的な話をしてくれた。


「あ、ああ、そうだな。今後『異界の門』をどれだけ開くことになるかはわからないし、もし今開いている『異界の門』を拡張するとしても多くの魔石は必要だからな」


「ならば、ここオーズでもBクラスダンジョンに入って魔石を取っておいてもいいのではないでしょうか」


「そうするか」


 という感じで、逗留3日目はダンジョンに入ることになったが、まあ身体を動かすことは必要なのでいいだろう。


 そういえばこの後ヴァーミリアン王国の王都に向かうことになるが、王家で管理をしているクラスレスダンジョン『王家の礎』に入る権利を俺たちは得ている。


『大いなる災い』が来る前に入って、装備を整える必要もあるだろう。そちらでも多くAランクの魔石は手に入るだろうから、魔石について不足することはなさそうだ。





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