第4話
少長めのトンネルを抜けるとそこにはトンネルをホントに通って来たんだよなって位そっくりな千波湖公園が目の前に広がっていた、ただ違うとすれば一つも人工物が格段と少なく草丈が膝上位の高さであることだろうか?
そんなに風景に無防備には少し感動していると湖面の方から何かが高速で飛んでくる、目を凝らすとそれは巨大な蜻蛉しかもカラーリングからして鬼蜻蜓にも見える。
急ぎ魔導銃杖を構え狙いを定める引き金を引くように指を数回動かす、1発目は完全に外れ2発目至近弾で良い距離まで寄る3発目は当たる寸前で鬼蜻蜓が左に急旋回し外れ4発目で鬼蜻蜓の胸部側面に直撃するが貫通はせず弾かれるが対象が空中なので鬼蜻蜓の飛行軌道がずれる。
竜ヶ﨑「こんの感じだとダメージは低そう?けど通っているか?」
威力の考察をしているうちに鬼蜻蜓は蜻蛉種特有の旋回能力で頭を此方に向けホバリングしながら六本脚をうねうねさせ顎をカチカチとならし威嚇?をしている、するとしっぽ?、の先端に何かが集まる気配がし直ぐにそれは目視出来るまでに収束した。
それは薄緑色の羽根付き杭のような形状つまり鬼蜻蜓の尾先にミサイルが装填された。
それと同時に鬼蜻蜓の頭上に自分の残弾数のような数字が6と表示された瞬間に数字が5に下がる、あっと思った刹那には緑色のミサイルは発射され自分と鬼蜻蜓の中間辺りで花火のように8つに分裂して自分に追尾するように飛んで来る。
8つに分裂したミサイルにヤバいと思った所で自分には防御スキルも回避スキルも無い事に絶望した刹那脳裏に陣地作成のスキルが過り無意識に使用され足元から土砂で出来た背丈ほど大きさの防御壁が3方に迫り上がる。
迫り上がった防御壁に鬼蜻蜓が放った緑色の魔力の誘導弾と思われる物を着弾と同時に小爆発して土砂製よ防御壁が砕けるが防御自体は何とか成功したようだ、しかし自分の中にあった何かがごっつリとすり減った感覚がしたが少しづつ減った分も満たされる感覚もあったので戦闘に集中する。
一先ず腰の高さまで目減りした防御壁の駆け寄り鬼蜻蜓の射線を切るように防御壁に隠れる。
自分が隠れるなのと同タイミングに鬼蜻蜓に2発目の魔力の誘導弾が発射され2発分の爆発音のあと自分の左側の防御壁が崩される、思わず鬼蜻蜓を見るとなんだか口元が少しニヤニヤしているように見えオチョクられているような気がして思わず素早く魔導銃杖を構え鬼蜻蜓の眉間を狙い2度引き金を引く。
放たれた2発の魔力弾は、1発は左顎と下顎と繋ぎ目に命中運良くその部分が吹き飛び部位破壊に成功、もう1発の行方は右複眼の一部に命中し鬼蜻蜓の視界を削る、すると鬼蜻蜓の頭上に浮かんでいた数字が消え視界不良になった鬼蜻蜓の飛行が一瞬不安定になるも残っている複眼と額の単眼で情報処理修正をしたのか持ち直したがそれでも鬼蜻蜓の飛行な繊細さが減り総体的速度も下がり初対面時よりは当て易そうにはなったようだ。
なのでここぞとばかりに装甲を貫通するイメージをしながら魔力を多めに籠めるながらボルトを引き魔力弾を装填すると右手首に表示されている通常弾が徹甲弾<一時>00:59:59に入れ換わり左手首の数字5/0に変わる。
その変化に一瞬驚いたが気持ちを切り替えて構え直して鬼蜻蜓に照準を狙い貴重な一発を発射する。
発射された弾丸は通常弾より少し大きく弾速がやや遅く感じたがしかしかなり力強く真っ直ぐと翔んでいく、そして反動も強く魔導銃杖の先端が跳ね上がり顔を強打する、しかし残念ながら徹甲魔弾が翔んでいった先には鬼蜻蜓はいなかった。
通常弾の弾速で予測射撃をしたので魔弾は鬼蜻蜓に命中彼方へ翔んでいった、それを踏まえて慎重に狙いを付けて徹甲魔弾の2射目、これ以上の戦闘継続は集中力的にも継続は難しいと考えて鬼蜻蜓の頭部のを予測打ちをするとまだ徹甲魔弾の弾速の感覚がまだまだ感覚が掴めておらず、胴と尾の間に着弾貫通しそれに驚いた鬼蜻蜓の急速旋回の勢いに負けて千切れ彼方へ飛んで行った。
そして飛行バランスが崩れたはその場で前転するように回転し地面へと墜落、勿論その隙を逃さずに追撃の射撃で頭部と胸部に1発づつ撃ち込みトドメをさしダンジョンでの初戦が終了した。
竜ヶ﨑「ハァハァハァ初戦でこれはかなりキツい、けどこの魔導銃杖の特性は掴めてきたこれは多分魔力形成系統スキルの入門用に感じる」
竜ヶ﨑「任意の魔力でイメージした適性の口径適切な特性の弾丸精製の訓練用に感じる」
竜ヶ﨑『けれどこのダンジョン完全に初心者向けか?多分半人前以降ある程度の経験が必要に感じるかな、それか最初戦闘した鬼蜻蜓が初心者には不適格だった可能性が微レ存?』
ある程度息を整えたところで戦利品(緑魔石と羽)を回収して次の魔物を探すのに辺りを見渡すと大体20〜30m位の距離にある草むらからちょこんと見える赤い鶏冠が見える。
あれはどっからどう見ても鶏しかし鶏冠の大きさが通常の2倍以上の大きさがある気がする、強いていうならラプトル系の恐竜と鶏が混ざった感じがだろうか?
適当に名付けるならレッサーコカトリスだろうか、そして先ほどの戦闘で向こうは完全こちらを認識しているの頭の向きはこっちを向いている。
急ぎ魔導銃杖の魔弾をリロードするしかしその時の動作はポンプアクションのショットガンのように杖を左手で前後に撫でてしまった。
そして慌てて構えレッサーコカトリスに向けて引き金を引くよ指を動かす、すると杖の尖端から放射線状に広がるように魔力が飛んで行くが15m辺りで完全に魔力消失してしまった。
竜ヶ﨑『これはショットガンのショットシェルか』
念の為魔導銃杖を腰に当てて装填モーションをする。
先の射撃がこちらの威嚇行動に思われたのかレッサーコカトリスが鶏よりも野太い声で鳴き走ってくる今度は冷静に構え・照準を合わせ・撃つ。
今度は試し撃ちの時と同じ通常弾が魔導銃杖の先から飛んでいく、あえて頭でわ無く胴体を狙ったおかげか鬼蜻蜓の時とは違い初撃命中、そしてレッサーコカトリスは1m近くノックバック続けて狙いを斜め下にずらし2連射、するとレッサーコカトリスは大きく息を吸い込み胸部を膨らませ叫ぶ
レッサーコカトリス「ア"ァ"ァ"ァ"ァ"」
その叫びは空間が歪み10m離れた位置でも耳を思わず塞ぐ程の声量、それは思わず尻餅を衝く程に。