2 変わっていく関係
はい、2話です。
今回はギャグ要素少な目な作品になるのでサブタイトルは大人しめって言うかそこまで独特なものではないですね~。
どっちにしてもタイトル考えるのは苦手…
ピピピピピピ
私は休日用のいつもより少し遅く設定したアラームで目が覚める。自慢ではないけど私は寝起きがいい。そう思いながらスマホのアラームを止める。起き上がろうとすると強い力で押し込まれた。隣を見ると瑠唯くんの寝顔があった。私は思わず「えっ!?」と叫んでしまった。その声で起きたのか少しうなってからゆっくりと目を開けた。
私、昨日は瑠唯くんの部屋に来て…泣きつかれて寝ちゃったんだな。いや、大丈夫かこの状況!?貞操の危機だよこれ!私は自分の格好を確認したくて瑠唯くんの腕の中から出ようともがく。
「んぅ…何…?」
「何?じゃないよ!離してー!」
そう言ったら私を腕の中から解放する。瞬間にベットから抜け出して自分の格好を確認する。よし、服は着てる。ほっとして息を吐くと後ろで瑠唯くんが少し笑って
「何もしてねーから。安心しろ」
「そういう問題じゃない!」
反抗するようにそう言ったけれど、かなりキュンと来た。照れくさくなって「キッチン貸して!朝ご飯作る!」と言ってその場から逃げ出した。
ああもう!動揺で卵焼きは少しだけど焦がしちゃうし、味噌汁はしょっぱい。自分で作った料理の中でワースト3に入る出来になってしまった…まぁでも?治せる範囲だからよしとしよう!うん!
そう自分で納得させて出来た朝ご飯を持って瑠唯くんのところに持って行った。
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ああー!ヤバイ。これはヤバイ。目が覚めたらすぐ結華に会えるって最高すぎ…いいな、こういうの。
結華は昨日号泣した後、泣きつかれて眠った。そこまではいい。そこまではいいんだよ。特にやましい意味はないけど。ないけど眠った彼女をベットに運んだ。俺は床でごろ寝しようと思ったんだけどさ。結華が俺の服を離してくれなくて。無理やりはがすことも出来るんだけどそれをしたら結華は起きてしまうから…疲れてるからこのまま寝かせておきたいっていうのと俺が寝顔を見ていたい(←9割くらいこっちが理由)っていうことでそのまま寝かせることにした。
なんてことを考えた俺が馬鹿だったんだ。無防備すぎた。寝顔は可愛い、俺に抱き着いて離さない。一晩中理性を保った俺を誰か褒めてほしい…。
そう一人むなしく自分を褒め称えていたら出来た朝食を持ってきてくれた。どうやら俺は一人で百面相をしていたらしく結華に「なにしたの、大丈夫?」と聞かれてしまった。もともとないようである、年上のプライドが削られた感じがするのだけど気のせいなのだろうか?
結華が作ってくれた朝食を二人で食べていて「やっぱり好きだわ」と思う。ってそう思いながら結華の方を向くと真っ赤な顔をしている。何かあったのかと思い問いかけると「瑠唯くんが悪い」と一言だけ。心当たりは全く…いや、え?あれ?
「俺、声に出てた?」
その問いかけに真っ赤な顔をして頷く結華。なんだこの可愛い生き物は。っとそうじゃない。俺は覚悟を決める。
「いきなりこんなこと言って結華が困るのはわかってる。本当はもっとムードとかそういうの考えて告白したかったんだけど………結華。好きだよ、高校で出会った時からずっと。だから俺と付き合ってくれないか?」
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………………どうしよう。私は正直瑠唯くんのことは嫌いではない。どっちかと言うと好きだ。でもそれは恋愛の好きかと聞かれるとわからない。今まで瑠唯くんの近くに居すぎて.答えなきゃ。私が今、瑠唯くんのことをどう思っているのかを。
「私はね、瑠唯くんのことは嫌いじゃないよ、むしろ好き。でもね、これが恋愛の好きかはわからない。それに…最近はいろんなことを知っちゃったから…。考える時間が欲しい…………だめかな?」
そう言ってうつむく。瑠唯くんは黙っている。やっぱり…………。
「今返事した方がいい?」
「いや、そうじゃなくて!俺のことちゃんと考えてくれるのが嬉しくて。それって俺のこと少しは意識してくれてるってことだろ?」
「っつ!………………まあそうなるね」
熱い、顔が熱い!私は熱くなった顔を隠すために一層うつむく。絶対瑠唯くんニヤニヤしてる!私はこれ以上ないんじゃないかってくらいに真っ赤になった顔をどうにか落ち着けようとするけどなかなか落ち着かない。このまま瑠唯くんの家にいるとずっと恥ずかしい思いをする!と思い急いでご飯を食べて片付けをして家に帰る。
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「ただいまー」
帰ってくる時も顔の熱が引かなくて幼馴染の山里遥と三田一翔(一兄)に会ってしまった。二人は付き合っていて今日はデートだったらしい。顔が赤くてどうしたってさんざん問い詰められてつい私は全部打ち明けた。もちろん奏良には言わないで欲しいと口止めは忘れてない。それで瑠唯くんの家に泊まって告白されたことを二人に話したら「「ハァ。やっとか」」とハモりながら言った。二人はかなり前から瑠唯くんの気持ちに気づいていたらしい。なんで教えてくれなかったのかと問いただすと自分で気づくべきだからって言われた。そうかもしれないけど…全然わからなかった。その後、少し話をして私と同い年、高校生の遥と2つ上の社会人の一兄はなかなか予定が合わなくて今日が久しぶりのデートだったらしく、そんな二人の邪魔はできないと思ってすぐ二人と別れた。帰ってきて自分の部屋のベットに寝転ぶ。
そうして少し考えていると藍姉が部屋に入ってきた。
「結華。聞いたんだってね。私達のこと」
「そう…だね。衝撃的ではあったけど、私達3人が似てないのも納得したというか…」
「わからなくもないわ。まぁこれからどうするかは自分で考えなさいね」
「………そんなのわかってるよ。………藍姉はどうしたの?」
「私は血がつながってなくても家族だと思ってる。それに私を育ててくれた20年間は嘘じゃないと思うから」
それだけ言って藍姉は部屋から出て行った。と思ったら何かを思い出したように部屋のドアから顔を出すと。
「お父さんは今日仕事。お母さんはもう少ししたら帰ってくるんじゃないかな?奏良は友達の家で勉強会。私はこれから彼氏とデート行って来るからー」
そういう藍姉に「わかった」と返事をして、少し寝ようと思って目を閉じた。
今回も拙い作品を読んで下さりありがとうございます!
面白かったよ、なんだかんだで続きが読みたいなどなど思って下さった方はブックマーク、評価して下さると嬉しいです!作者の励みになります(´∀`*)