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ストックが結構有るので修正して出します
生徒会が終わった後、私は自分の犯した罪を償うべく、甘えっ子モードになっていた。
グルグルと喉を鳴らして、王子の手や体の至る所に頭を擦り付けては自分の体をピタリと添わせる。
決して見せなかったお腹も少しだけ見せてあげるし、尻尾も少しぐらい触らせてあげてもいい。
そんな愛らしい私の姿に王子もメロメロである。
時々やり過ぎた時にする甘噛みも、ごめんなさいのペロペロもたまらないらしく、気持ち悪い顔をで悶絶していた。
「…くっ…もう離したくないっ…結婚しよう!今すぐ結婚しよう!」
「にゃー(それとこれとは話が別)」
抱きしめる王子の腕をすり抜けて従者のところへと向かう。
従者もまた私のしでかした後始末をしてくれた功労者である。
「みゃ…(ごめんね)」
頭を従者の足に擦り付けると、従者はすぐに私を抱き上げる。
そして見せつけるようにゆっくりと瞬きをし、私も合わせてゆっくりと瞬きをした。
「…結婚しましょう。その瞬きは同意と受けとりました。」
「にゃ…(だから違うってば)」
両脇を抱えられて身動きが取れない私は耳をペタリと後ろに向けて、尻尾を左右に振って最大限、嫌なことをアピールする。
「不埒な奴め!今日という日こそ、斬り捨ててやる!」
王子が学園内で唯一携えることができている剣に手をかけ、従者が身構える。
私は従者が私を持ち直そうとした所で、暴れまわって地面に降りた。
「ハッハッハッ…振られたな。」
王子が私から逃げられた従者を嘲笑う。
「貴方が剣を抜こうとするからですよ。」
従者が冷たい視線で自分の主人である王子を睨みつけた。
一息置いて、従者と王子のつかみ合いのキャットファイトが始まる。
当の私はというと、今は肉球の間の毛を丁寧に舐め上げてケアをしていた。
今日の仕事は終わったわね。
こんなことになるなら、生徒会まで付き合うんじゃなかったわ。
あれ?これって王子が悪くない?
そもそも王子が引き留めたからこうなっただけで、私は悪くないじゃない。
気持ちが切り替わった私は縄張り争いする二人を置いて帰ることにした。




