09話〜何を言っている〜
自己紹介を高木さんがしてくれた。
まさか社長だったなんて。そんなに偉い人が俺たちに何の用だろうか。
「いや、君みたいに頭がキレる娘は、ぜひ私の会社に入れたいな。」
「ありがとうございます。しかし将来はすでに決めているので。」
少しの言葉しか交わさなかった二人。
怖い雰囲気を感じる。いわゆる「嫌な予感がする」だ。
すると青白い光が何個かを残して急に消えた。
急に暗くなったので、目があまり追いつかず、ふらふらしているうちに、大事なものを失っていることに気づいた。
詩がいないのだ。そして堀さんも、研究員も。
残っているのは、俺と青木だけ。
青木はニヤニヤしていた。汚い笑顔だと思った。
「まさか高木の野郎、こんなに早く始めるなんてなぁー!」
「どういうことだ!」
「まだ生きている。いや、活動している人型ロボットの、最終段階テストだ!」
青木の高い笑い声が暗い部屋に響き渡る。
「お前まさか…!」
詩がロボットだということを知っていたのだ。
コイツは。
「やめろ!何をするつもりだ!」
「まぁまぁ、誰に言ってる?そこには誰もいないぞ?後ろ向けよ。」
気づくと後ろに青木がいた。向きを変える。頭の。
話し合いだと通じないので、拳を突き出した。体重を前に乗せ、しっかりと。
したはずだった。握られた拳は、歪んだ。『自己修復』をしなければ。
「僕が守るんだ!」 僕?
俺はさっきから、何を言っているんだ。