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僕は、思いきって声を掛けてみた。
「あの、新しく、この家に住まれる方ですか?」
男は、振り向いて言う。
「そうです。上杉といいます。よろしくお願いしますね」
「こちらこそ、宜しくお願いします。隣の山谷です」
そんな会話をして、僕はランニングにいった。家に帰ると上杉さんが車で、ちょうど、出発しようとしていた。
「お出かけですか?」そう言う僕に
「ええ、ちょっと…」と彼は、言って出て行った。
家に入り、朝食を食べながら僕は、母に言った。
「隣家の新しい人と話したよ。僕と同じくらいの歳だった。一人で住んでるのかな?」
「そうみたいね」
洗い物をしながら、母は言う。




