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一年が過ぎた。
僕は、特に変わったこともなく、隣の上杉を、たまに見かけた時は何でもない世間話をした。
ある時、僕は、平日に漫画喫茶に行った。漫画喫茶は、すいていて僕は、ボックス席で新刊の雑誌を読んでいた。すると、隣からノックが聞こえた。そして、声がした。
「上杉は、もう終わっている……。アイツと付き合っても意味はない」
僕は、驚いて沈黙した。隣のボックスから、誰かが出ていくおとを聞いた。僕も、自分のボックスから出た。
アベックを見た。身なりの良い男性と髪の長い女性。彼らは会計を済まして漫画喫茶から出て行った。僕は、茫然と見ていた。
爆音がした。車のエンジン音。
僕は、ただ、突っ立っていた。




