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いっこの差  作者: 夢呂
【第一章 】
57/283

ホワイトデー前日の夜

「明日?」


私達は、たまに、

夜こっそり家を出て、公園で話すようになった。

風は冷たいけど、ハルくんが隣にいるだけで、

少しも寒さは感じなかった。


「うん、ホワイトデーだろ?茗子が欲しいもの買いに行こ」


今年のホワイトデーはちょうど土曜日だった。



ホワイトデー…そんなのあるの、忘れてたよ…。

欲しいものなんて、思い付かないし…。



ーーーでも、初デートだ…。


なんだかくすぐったい響きに、

照れてしまい、頬が赤くなる。



「明日、茗子の家に10時でいい?ーーって、すぐ隣だけど」

ハルくんが笑って言う。


「うん。じゃあ…おやすみなさい」

「うん、おやすみ」


そう言って、お互い自分の家に入る。


玄関のドアを閉めると、

ドキドキが止まらなくなった。



ーーーー明日…ハルくんとデート…。


付き合い初めて、2週間が過ぎたけど、

私はいまだに“両想い”に慣れない。


私を好きだと言ってくれた。

でも、結局ハルくんは今までと変わらない。

ーーー優しくて、いつも笑顔で、私を思ってくれて。


“妹”じゃなくて、

“彼女”になったはずなのに、

“茗子ちゃん”から“茗子”に

呼び方が変わった以外は、何も変わらない。



ドキドキしてるのは、私だけ?


こんなに余裕がないのはーーーー

…私だけなの?









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