表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
いっこの差  作者: 夢呂
【第三章】
184/283

スポーツ大会

「スポーツ大会についてですが、今年の種目はバスケ、サッカー、バレーボール、野球になりました。運動部の人は、やっているスポーツ以外のものにして下さい。」

クラス委員の花井さんが言う。


「では、聞いていきます―――」

私は今年もバスケに手を挙げた。


「―――相田さん、バスケ部でしょ?」

花井さんが冷ややかに言う。

「え、でもマネージャーだからバスケしてるわけじゃ…」

私が言うと、

「まぁ良いわ…」

花井さんがため息をつきながら仕方ないというように言う。


――――なんか私、花井さんにすっかり嫌われたな…。

花井さん、もしかしてハルくんのこと好きなのかな…。



「じゃあ、バスケは、仲西さん、鈴木さん、相田さん、川合さん、田中さんね」


「――――次、サッカーやりたい人…」

次々決めていく花井さんを見ながら、私はため息をついた。



今年も航くんと愛梨とバスケ出来るのか。

―――去年は怪我して途中から出れなかったからな…今年は気を付けよ…。


―――あとの二人は、

川合(かわい) (みなみ)くんと田中(たなか) (はじめ)くんか。

初めて同じクラスになったから、どんな人なんだろ…。


次の休み時間、

早速川合くんと田中くんが愛梨といる私の席にやってきた。


「相田さん、バスケ頑張ろうなー」

「よろしくー」

笑顔で二人が言う。


「ちょっと、あんたら茗子しか見えてないわけ?私も居るんですけど!」

愛梨が立ち上がって言う。


「あ、鈴木さんもよろしく…」

苦笑いで川合くんが言うと二人はさっさと席に戻っていった。


「ったく…あいつら茗子目当てでバスケにしたな…」

二人を見ながら、舌打ちして愛梨が言う。


「あ、茗子ちゃんと愛梨、今年もバスケ頑張ろうな!」

どこかから教室に戻ってきた航くんが私達の席の前を通るとき、言う。


―――今、“あいり”って呼び捨てした?

私は驚いた。

――――今まで“鈴木さん”じゃなかった?



「航も、よろしくねー」

愛梨が笑顔で返す。

――――愛梨も、“航”って呼び捨てした…。


笑顔で会話してる目の前の二人に、

なぜか私は胸の中がモヤモヤした…。

―――なんだろう…この嫉妬みたいな感情は…。


「今年も昼休み、練習しようよ」

愛梨が楽しそうに言う。

「良いね、やるか!あいつらにも声かけとくわ」

航くんがそう言って、川合くんと田中くんのところに行ってしまう。



「茗子ちゃん?どうかした?」

愛梨が私に、様子を伺うように言う。


「あ、ううん…何でもない」

私は急いで笑顔を作って、答える。


――――何でも、ない…?



【スポーツ大会メンバー発表】


1年A組

●サッカー

澤野(さわの) (さく)

笹井(ささい) 杏奈(あんな)

武田(たけだ) (まもる)


1年B組

○バスケ

粟野(あわの) (りん)

山口(やまぐち) 朝陽(あさひ)



二年A組

○バスケ

相田(あいだ) 茗子(めいこ)

仲西(なかにし) (こう)

鈴木(すずき) 愛梨(あいり)

田中(たなか) (はじめ)

川合(かわい) (みなみ)


二年B組

○バスケ

佐伯(さえき) 菜奈(なな)

西原(にしはら) (じん)

中宮(なかみや) (あや)

長富(ながとみ) 翔太郎(しょうたろう)


●サッカー

仁科(にしな) (たかし)


三年A組

●サッカー

澤野(さわの) (はる)

佐藤 かすみ

安達(あだち) 千鶴(ちづる)


三年B組

●サッカー

金井(かない) 寛人(ひろと)

岡田(おかだ) 紗栄子(さえこ)

中野(なかの) 美穂(みほ)


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ