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いっこの差  作者: 夢呂
【第二章】
166/283

親友として~甚目線~

「別れたらしいよ、相田茗子と澤野会長」

朝練を終えて、教室へ入るとそんな話が耳に届いた。


「えーまじ?じゃあ澤野先輩、今彼女募集中?」

女子達が浮かれて騒がしい。


「え、でも相田さんはこの間別れてないってハッキリ言ったけど?」

副会長になった、花井蘭子が浮かれている女子たちに言う。


「え、でも今朝、相田さんめっちゃ泣いてたらしいよバスで」

ーーーー今朝?


「うわ…バレンタインデーに別れ話なんて、澤野会長って意外とひどいのな」

男子が茗子に同情するように言う。





ーーーー茗子、大丈夫か?




「ちょうど良かった、甚…」

茗子のクラスへ顔を出そうと廊下に出ると、

菜奈に話し掛けられる。

「茗子の噂、今クラスで聞いて」

「うん、俺も」

菜奈が心配そうに、茗子の様子を伺う。


「なんでこんなことに?」

菜奈が嘆くように言う。

「俺も…分からない。何も聞いてなかったし。ただ、修学旅行の後に、何かあったらしい…」


菜奈が俺の話を聞いてから、つらそうに言う。

「私が甚を裏切ったから…茗子に避けられるようになっちゃって…」

「別に俺らのことは関係ねーだろ」

「ううん。茗子に責められた…。それでついひどいこと言っちゃって…」


「親友なのに…最低だわ、本当」

菜奈が苦笑いで言う。


「仲直りしろよ」

「うん…許してもらえるなら…」

菜奈が弱気な発言をする。


「茗子なら大丈夫だろ」

「そだね…甚…ありがと」

「おう」

話しながら、二人で茗子の様子を伺う。


茗子には、今、航や鈴木さん、中宮さんがついてる………でも。


「あとで、三人で話そう。昼休みに」

「うん」

俺の提案に、菜奈が頷く。


始業のベルが鳴り、慌てて菜奈と俺は、

お互いのクラスへ戻った。




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