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いっこの差  作者: 夢呂
【第二章】
127/283

お泊まり女子会

「茗子、髪切ったんだね」

「うん」

「可愛い可愛い」

菜奈、愛梨、彩の3人が彩の家で、

勉強会と称してのお泊まり会を開いた。


夏休みに入ってすぐ合宿に行っていた私は、

久しぶりに皆と会った。


「なんかあったの?茗子髪伸ばしてたのに…」

菜奈が私に聞く。

「…うん、まぁ。」

ーーーー色々あって…と笑って曖昧に答える。


「それより、花火大会どうだったの?」

私が話題を変えると、

「あぁ、菜奈と西原くんにも会って結局六人で見たよー」

彩が言う。

「出店でさぁーー…」

楽しそうに愛梨が話し出して、

私はそれを羨ましく思いながら聞いた。


「茗子は、バスケ、もうすぐインターハイだもんね!」

「うん」

「すごいねー、うちの高校、バスケ部強いもんね!!去年はインターハイ行けなかったらしいけど」

彩が言う。

「うん…」

ーーーそれは多分、

嘉津先輩が怪我をしてバスケが出来なくなったからだ…。






夜寝る前、布団に入ると、恋バナで盛り上がる。

「菜奈はさぁ、西原くんと、どこまでいってんの?」

「えっ!?」

彩の質問に、菜奈が珍しく取り乱した。

「どこまでって…」

「ヤっちゃった?最後まで」

「まぁ…それは…」

言葉を濁すけど、否定しなかった。

菜奈の反応になぜか私まで赤面する。


「茗子ちゃんは?」

愛梨が私に話題をふる。


「えっと…」

赤面して、口ごもると、

「あ、はいはい。ごちそうさま」

彩がふてくされたように言う。


「良いなー、菜奈も茗子も…」

彩がため息まじりに言う。

「私も早くカッコイイ彼氏欲しいー!てかその前に好きな人とか欲しいー!」

「私だって…」

愛梨も同意しようとすると、彩がさらっと言った

「え、愛梨は仁科狙いでしょ?」


「「えっ!?」」

私と菜奈が同時に驚いて、愛梨をみる。


「あーやー…」

愛梨が赤くなりながら彩を睨む。

「あ、あれ?茗子も菜奈も気付いてなかった?」

彩が困ったように言う。

「うん」

私が頷くと、菜奈も言った。

「てか、私クラス違うから知るわけないでしょ」



「愛梨、仁科くん好きだったんだ」

私がびっくりしてまた愛梨に聞いてしまう。


「好きっていうか、あいつ実は顔整ってるんだよね、なんでか自分に自信なくて顔見せないようにしてるけどさ…本当は…ただの善人だよ。優しいし…」

愛梨がポツリポツリ話してくれた。


ーーーーそっか…愛梨、仁科くんのこと。


「てか、仁科(あいつ)、茗子ちゃんが好きなの。知ってるし…」

愛梨がうつ向いたまま、呟いた。


ーーーーそう言えば、前に好きとか言われたかも…。

愛梨を思うと、なんだか申し訳ない気持ちになる。


「茗子ちゃんが悪いんじゃないんだから、落ち込まないで?ね、この話はおしまい!!」

愛梨が明るく言う。




「じゃあ、今度は私のために、皆ステキな人紹介してよー!恋したいー!」

切実な問題なの、と彩が騒いで…夜は更けていった。






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