結果
中間試験が終わり、
学年上位100人が廊下に貼り出された。
私は…二番だった。
「うわ…茗子すごい…学年二位って…」
彩が結果表を見ながら言う。
「てか、一位が仁科って…あいつ勉強出来ないとか言っておきながら…」
「見事に、騙されたわ…」
愛梨と彩が悔しそうに言う。
「あいつってさ…意外となんでもそつなくこなすよね…」
「仁科のくせにね…」
「仁科くん、頑張ったんだよ」
私が二人をなだめるように言うと、
「相田さん…」
振り向くと、仁科くんが立っていた。
「おめでとう、仁科くん、すごいね」
私が言うと、
「いやいや、相田さんだって…」
仁科くんが照れたようにうつ向く。
「行こ、茗子」
愛梨が私の手を引いて、クラスに戻る。
「愛梨?」
なんか、怒ってる?
その日の帰り、
いつものようにハルくんと家に帰る。
「茗子、学年二位って頑張ったなー」
「な…」
なんでハルくんが知ってるの?
「さっき…一年が騒いでたから」
ハルくんが苦笑いで私に言う。
「風邪…引いてたのに、良くできたな…」
私の頭をポンと撫でる。
ーーーこの手が好き。心地良い。
「ハルくんは?」
私が照れ隠しに聞くと、
「俺…茗子とそんな変わらないよ」
曖昧に笑って誤魔化す。
ーーー聞かない方が良いのかな?
「あ、それより、茗子今日の差し入れ、美味しかったよありがとな」
「あ、うん、良かった」
今日の部活に差し入れした、はちみつレモン、
気に入ってもらえたようでホッとする。
「でも、なんで差し入れ?」
「ーーー来週地区大会決勝でしょ?…私も何かしたくなって…」
「それは、マネージャーとして?俺の、彼女として?」
ハルくんが顔を覗き込んでくる。
「ま、マネージャーとして、だよ…」
「ふーん…」
ハルくんが拗ねたような返事をする。
「…インターハイ、行けると良いね!!」
元気付けようと、ハルくんに言うと、
「行けるよ、茗子が居れば、西高は。」
ハルくんが私に断言した。
ーーーーそうやって、断言出来るところ…。
本当にカッコいいな…。
思わず口元が緩む。