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いっこの差  作者: 夢呂
【第二章】
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気持ち伝える

「茗子、どうした?」

私は家に帰る前にハルくんの家に向かっていた。

ハルくんが私を見るなり、心配そうに言う。


「入って…」

ハルくんの部屋に通される。


「ごめんなさい…」

私が謝ると、ハルくんの顔が曇る。

「なんで謝るの?」


「何でも話すって…決めたよね?」

私はうつ向いたまま、顔を上げれない。

「………めいこ?」

「私、ハルくんのこと、ずっと好きだった…今も好きだよ…なのに…」

「………仲西(あいつ)のこと?」

ハルくんの声が低くなる。


「同じクラスで…どうしても気になっちゃう…避けたいのに、仲良くしたい。矛盾してる…」

ーーー私の心にあった、もうひとつの本音。

「……茗子」


「こんな気持ちの私が…ハルくんにふさわしいと思えない…」

「……別れたいの?」

「………こんな気持ちのまま、私なんかと付き合わない方が…」

「俺は、別れたくないよ?」


ーーーハルくんが優しく言う。



「茗子を誰にも渡したくないから。茗子が俺と居たくないなら仕方ないけど…、でもそうじゃないならーーー絶対に別れない。」


「ハルくん…」


「茗子があいつを選ぶなら、俺は片想いから始めるよ…俺は茗子が好きだから」


ーーーまっすぐな気持ちに、余計に苦しくなる。



本当にそれでいいの?


「地区大会が終わるまでは…俺だけの茗子でいて」

ハルくんが私を抱き締める。


本当にそれでいいの?



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