弟九話
皆様の暇つぶしになれば幸せです
「覚悟は…いいかしら?」
全裸の女子と一緒に布団に入ってることを響子に目撃され説明しようと思うのだが……
ひぃぃ! 響子の背中に鬼が!鬼がいる!ちゃんと説明すれば分かってくれるはずだ、落ち着いて、冷静に…
「あなたが噂の篠崎さんね? 初めまして、彼の彼女候補です☆」
「彼女…候補……ねぇ(チラッ)」
「えーと、あのですね? 俺も何がなんだかサッパリでして…「ひどい! あんなことまでして…私のことは遊びだったのね!?」…いやちょっと待て! 俺は何も…「していないと言える根拠は?」………」
状況…
全裸の女子←布団の中
俺←布団の中
響子←目撃
…詰んでる、これを八方塞がりというんだな。
「……ありません」
もうどうしようも無いわ、気がついたらこの状況は…ダメでしょ。
「護のお仕置きは後で執行するとして…」
え? 後でするの? 執行って…俺は罪人か!…罪人か?
「貴女は誰かしら…護と一緒の布団に入るなんて私が許さない…! 今すぐ代わりなさい!」
「え〜篠崎さん怖〜い、特に顔が怖いよ? 女の子は笑顔が基本だよ? 護君も女の子は笑ってた方がいいよね」
え? 俺? まぁ女子は可愛いかったり綺麗な方がいいんじゃないか?
「そうっすね…」
「だよね! ほら〜護君もこう言ってるし笑って!ね!」
おぉ!響子が押し負けてる、凄いなこの人…まだ名前分からんけど。
「ま、護?」
「ん? どうした?」
何か凄い見られてる、手を背中に回して、もじもじしてるし……って顔赤いぞ!大丈夫か!?
「護は……私のこと…可愛いと……思う?」
「ふむ……可愛いとは思うが、どちらかと言えば綺麗な方が似合うぞ? 響子はスタイルもいいし顔も整ってるからな」
あくまで俺の意見だけどな、俺に言われても嬉しくは……響子さん!?顔が!顔が真っ赤だぞ!?本当に大丈夫か!?
「否定かと思ったら……違う褒め方されるとは、妄想でも無いパターンだったわ……」
下向いてブツブツ言ってる、まだちょっと怒ってるのか?
「むぅ……何か二人だけの空気になってる! ダメよ! 護君は私の!」
そういえばまだ居たんですね、しかもまだ布団の中でしたね…とりあえず出るか……ガシッ!
は?
「ダメよ、まだ護君は安静にしてなきゃ。まだ手足の感覚が戻って無い筈だから」
真剣な顔で俺の腕を掴む全裸女子。いやまて、俺を布団の中に戻そうとするな! 腕離して!
「何やってるのよ! その腕を離しなさい! 後護を諦めなさい!」
「やだ〜! 離さないし諦めない〜!」
響子と全裸女子が両サイドから腕を引っ張り合う、あ〜君達、とりあえず腕を離しなさい。痛いから。
ガラッ!
「会議は疲れる……なにやってんだ?」
白衣を着たワカメヘアーの女性が入ってきた、救世主!
「腕を引っ張られて殺されそうです、助けて下さい!」
「ん〜……そうなのか?」
「「いえ」」
二人してハモるなよ! なんでそこだけ協力的なんだよ! 痛い!いい加減腕を離せ!
「大変だな……ところでその引っ張られてる腕は痛いか?」
「痛いですね! 徐々に! 力が! 入ってます!」
「そっか……じゃあ大丈夫だ、教室戻っていいよ……お大事に」
え? どゆこと? 何か急に帰れって言われた…あれ? そういえば……
「響子…今何時?」
響子が俺に質問され動きが止まる、それでも腕は離さないのか。
「朝の7時50分ぐら…い!?マズイわ、遅刻したら鉄拳だったのを忘れていた。」
ん? 遅刻? あぁ〜学校ね、響子は大変…だ…な?
「君は……急がなくて大丈夫なのか?」
「護君も同じクラスでしょ? しかも担任が…」
全裸女子と白衣の女性が目を合わせた後、俺を見た。何? 担任? 担任は…
「「紫堂教官」」
「……………あ」
そうだった!!!
鬼教官とか言われてる、紫堂だった! 走れ俺! 今ならチーターより早く走れる自信があるぜ! いや深い意味は無いけど
〜〜〜〜〜
色々あって教室に着いた、間に合ったのかだって? 馬鹿だな…人には限界がある、チーターより早く走れる訳がないんだよ。
つまり遅刻した。
「だが後悔はしていない!」
「歯を食いしばれ」
「いや、待て!理由があるんだ!先に聞いてからそのゲンコツをどうするか決めるんだ!」
「……その理由によるな、言ってみろ」
「気がついたら全裸女子と布団の中、響子に目撃されて二人に腕を引っ張られてたら遅刻しました」
教室内が静かになった
「歯を食いしばれ」
ちょっ!何で!?何が悪かったんだ!?
「うちに男子がいなくて良かったな、その理由は遅刻の理由にならない」
ドゴッ!!
っっっっ!!!頭が!!頭絶対にへこんだ!マジ痛い…そういえば全裸女子の名前分からなかったな。
「席に戻れ草壁、お前の席は教卓の前だ」
最悪だ、一番前とか寝れない。響子は一応間に合ったのか…あいつ凄いな。頭痛い
「今日は授業やらない日だ、生徒は楽だが説明する私がダルい。つーわけでクラス委員長を決める!後助手も」
おいおい、本音駄々漏れだよ。クラス委員長か、誰か立候補するのか?
……
………
凄い沈黙、皆やりたくないんだな。気持ちは分からんでも無いが。先に進まないな、この空気を壊す一言を…
「あ〜助手は草壁で確定してるから、そのつもりで決めてくれ」
「ちょっと待て」
「何かある奴は挙手しろ」
「はい!」
「草壁の意見は却下だ」
待てーーーー!!!
俺の話を聞けーー!確定ってオカシイだろ!聞いてないし!
「先生、私がやります」
立候補してる人いるし!声のした方を向いて見た、前だから首回すのダルい。 その席には、目をキラキラさせながら手を上げる幼なじみがいた。響子!?
「わ、私も…やってみたいです!」
さらに立候補!? そこには小柄な少女が立って手を上げてる、あの子の背が低いのかあんまり見えない
「………はい」
三人目!?隣で短いツイテールの女子が立って手を上げながらこっち見てる、何か怒ってないか? 俺何かしたか?
「三人か…よし!良いこと思いついた!」
紫堂が笑顔になりこちらを見る、うわーその笑顔超怖い。しかも教卓の前だからさらに怖い!
「クラス委員長選挙かな!」
訳が分からないものが始まる、もう勝手にしてくれ
護「初めて響子に犯されると感じました」
響子「過去の事を引きずるのは男らしくないわよ?」紫堂「そうだぞ?たかが服を脱がされただけで…」
護「パンツ一枚だぞ!?今俺はパンツ一枚だぞ!?」
響子「その程度で私が喜ぶと思うかしら(パシャッ)」
紫堂「まぁ余り無い状況だよな(パシャッ)」
護「やめろ!さりげなく写真撮るな!」
菫「草壁君落ち着いて(ジー)」
護「ビデオ!?お前ら何に使うんだよ!いらないだろ!」
響子「私は幼なじみとして護の成長を記録する趣味があるのよ」
護「趣味!お前今趣味って言ったろ!」
紫堂「担任として私のコレクションにする!」
護「バカじゃないの!?お前らバカじゃないの!?」
菫「趣味です」
護「お、おう……趣味かよ!もーやだこいつら!ダッ」
響子「次回は委員長選挙よ、新キャラの名前は未定だけどね(ダッ)」
紫堂「私が楽出来る〜(ダッ)」
菫「では皆様次回もよろしくお願いします(ダッ)」
護「お前ら追いかけてくるなーーーーー!!!!」