一日目② 思い出した記憶
初投稿なのでだいぶ雑です!
多目に見てくれると嬉しいです!
「久しいな…俺」
もう頭がパンクしそうだ。次々とわけの分からないことを言われる。
魔王は続ける。
「さぁ…こっちに来るんだ」
僕は動けずにいると、天井から大きな音が聞こえてきた。
ドカンッ!!
爆発したような音だ。思わず耳をふさぐ。
次に耳に当ててある手を目にうつす。とても眩しかったのだ。何も見えないような暗闇から、突然光が漏れ出てくる。
洞窟の天井に穴が空いたのだ。そして、何も見えなかった魔王の姿がようやく見えた。
白い髪、神話にでてくるような服、美しい輪郭、目は光がない。
その姿に僕は驚く、魔王は”女性”だった。
いや、驚くべきとこはそこじゃない。魔王は…
左目から上が”なかった”のだ。
またしても動けずにいると、今度は別の人の声が聞こえる、なくなった天井から入ってきた人だ。おそらく、さっきの爆発もこの人がやったのだろう。
「なんでお前たちはホイホイとこの洞窟の中に入っていくんだ!?」
呆れたようなその言葉は僕に発せられていた、その人は言葉を続ける。
「ここは危ないぞ!早く逃げろ!」
やっとここで、僕は状況を理解する。
僕は今、死ぬかもしれない状況にいるのだ。
3周遅れくらいで流れてくる恐怖感を頼りに、僕は走ろうとする。
「おっと」
しかし遅かった、魔王が手をグンとあげ、僕が逃げようとした道の地面が飴細工のように伸びていき、天井とつながる。
壁になってしまった。逃げ道がなくなったのだ。
「くっ!」
さっきの人が声をあげる。
彼の容姿は茶髪でオールバックの髪、重そうな鎧、背中にある太い剣、彼は騎士かなんかだろう。
騎士は跳んだ、重そうな鎧なんかものともせず。
騎士の着地地点に魔王がいる、騎士は背中から太い剣を取り出し、魔王に斬りかかろうとする。
「おりゃあああああああ!!」
凄い迫力だ。
その覇気にふっとばされそうになるくらいに、
だがその攻撃は魔王にとって、とても隙だらけだったようだ。
ガシッ
魔王は剣を片手で掴み、こう言う。
「次こそ私の勝ちだな」
そう確信している顔だ。
一方、騎士は滝のような汗を流しながら、こう言う。
「へへっ…どうかな?」
次の瞬間、魔王と騎士の周りから爆発する。
そして僕は、本当にふっとばされた。
ドンッ!
壁にぶつかった。すごく痛い…
僕は体制をなおし、ジンジンと痛む背中をさする。
煙があがっている。
魔王と騎士の姿がよく見えない。
だが次第に煙はなくなっていく、魔王と騎士の決着は、
_______魔王の勝ちだ。
「ぐっ…がががが…」
騎士は首を絞められている、魔王の美しい腕に。
ミシッ…ミシッ…ミシッ…
首から嫌な音が鳴る。
今にも折れそうだ。
もう終わりだと思ったその時、”何か”が魔王を撃ち抜く。
魔王は絞めている手を離し、騎士はそのまま地面に落とされる。
撃ち抜いた”何か”は”矢”だった。
「やってくれたな…スービぃ!!」
知らない名前を叫ぶ。
その”矢”は、光の粒子となって消えた。
撃ち抜かれた魔王の体から、”矢”とは違う光の粒子が出てくる。
その粒子は、僕の胸に…
!!!!!!
胸に当たったその時、記憶が流れてくる。
_______僕は、全てを思い出した。
〜真っ白な世界〜
魔王がいる。
スービ「ねぇ、戻ってきてよ!」
ビーナ「そうだよ!またあの時みたいにさ!」
魔王「戻らないと何度も言っているだろう!」
「それに…もう遅い…」
スービ「ねぇ!行かないで!お願い…」
魔王「…………」
ビーナ「ナースぅ!!」
ナース「…………」
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