一日目① 魔王の居場所
初投稿なのでだいぶ雑です!
多目に見てくれると嬉しいです!
今僕は、平原にいる。
まだ登りきってない太陽、涼しい風、草はちょっと湿っている。おそらく、今は朝だろう。いつもならこれを心地良い朝と感じているだろうが、今はちっともそうは感じない。
当たり前だ。わけの分からないままこんな場所に飛ばされたのだから。
まずここはどこ?
僕は死んだの?
魔王を倒せってどうやって?
そもそも何をしているの?どこにいるの?
なんで3日間しかないの?
魂が消滅するってどういうこと?
分からない。分からないことが多すぎて何が分からないのかが分からない。
とりあえず今は何時だろう…
そうだ、今は朝の六時だ。
……………?
なんで今僕は時間がわかったんだ?
…分からない。また分からないことが増えた…
というかそもそも魔王はどこにいるんだ?
それも分かる。ここから右に進んでいけばつく。
………まただ。
とりあえず魔王のいる方向に行ってみよう。ここからそう遠くない。それも分かる。
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歩き始めて約30分、僕は洞窟の前にいる。この洞窟を進めば魔王がいるのだ。なぜかは分からないが、そう確信している。
僕は一旦深い深呼吸をし、洞窟の中へ足を運んだ。
ポチャ…ポチャ…ポチャ…
足元は暗くてよく見えないが、水たまりがある。たまにつまずきそうになるので、慎重に歩いていく。
はぁ…はぁ…少し息が切れる。さすがに30分歩き続ければ疲れるか、それに僕が履いている靴は新しく買ったやつだ。
まったく、タイミングの悪い…そのせいで足が余計に疲れる。
とにかく、僕は進んでいく。魔王がここにいるという確信だけを頼りに。
どんどん進んでいく。どんどん…
どんどんどんどんどんどんどんどんどんどんどんどんどんどんどんどんどんどんどんどんどんどん…
そして僕は、歩むのをやめる。ついたのだ、魔王がいるはずの場所に…
……………………
いない…僕が今まで歩いた時間は無駄足だったのか?
まあ、15分くらいはここで待とう。もしかしたら、今はいないだけで待っていれば来るかもしれない。
15分後
………こない。
やっぱり、僕の頭がおかしくなっていただけなのか?もう引き返そう。
僕が今まで進んでいた道を引き返そうとしたその時、魔王は現れた。
カツン…カツン…カツン…
足音がする…
カツン…カツン…カツン…
こっちに近づいてくる…
カツン…カツン…カツン…
そして…
魔王は、ここに”いなかった”。
いや、”いなかった”のではない。僕が見えなかったのだ
何も無い暗闇から声がする
「お前か…」
そう言われた。どす黒い声色で。
魔王の声はとても生物が発しているとは思えなかった。
聞いただけで背筋が凍りつくようなとても低い声だ。
でも僕は不思議と恐怖は感じなかった。むしろ懐かしさを感じるくらいだ。
困惑、困惑、また困惑。
困惑の渦に巻き込まれていく。
魔王が次に放った言葉は、さらに僕を困惑させた。
「久しいな…俺」
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